goo blog サービス終了のお知らせ 

炎症性腸疾患の道標/高橋涼介[特別編]

潰瘍性大腸炎、クローン病の病態と治療法から最適な献立・一品料理を掲載。

外食アドバイス

2010-01-30 13:23:30 | 潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事
外食アドバイス
食事療法を続けるうえで、外食は避けては通れない、むずかしい問題です。なぜなら、まったく外食をしないということは無理でしょうし、一般的なやな外食は、肉や乳製品など、IBDにあまりよくないとされる高脂肪の食品を使ったメニューや、油をたくさん使った調理法が多いからです。体調が悪いときは、外食は原則として控えましょう。体調がいいときも、外食は一日1食程度にするほうがいいでしょう。

レストランでは
近ごろは、ファミリーレストランのメニューやコンビニのお弁当などに栄養価が表示してあることが多いので、ぜひ参考にしてください。クローン病の人の場合、一日あたりの脂質の摂取量は30gを超えないようにしたいので、1食の脂質は10g前後のものを選び、肉の脂身は残す、揚げ物の衣は残すなどすれば、さらに低脂肪になります。
レストランでは、ちょっと勇気を出して「油を控えてもらえますか」と頼むのも名案です。調理師はプロですし、サービスの一環として、たいていの店では応じてくれるでしょう。
外食でちょっと食べすぎたと感じたら、そのあとの食事は脂質5g前後の低脂肪の献立にするなどして調整するといいでしょう。

コンビニでは
ひとり暮らしの人や働く人にとってコンビニはとても心強い味方です。しかし、コンビニはの食品には添加物(PH調整剤、保存料、化学調味料など)が多種類添加されていることが多いので、利用回数は減らしましょう。
どうしてもというときに選択する食品ですが、おにぎり、ゆでうどん、そばなどのめん類(天ぷらなどの揚げ物は除く)、巻きずし、たらしずし、サケ弁当、幕の内弁当(フライやから揚げが主菜でないもの)などが無難でしょう。サンドイッチはパンに水分がしみ込まないようにマーガリンなどがたっぷり塗ってあり、具も揚げ物やマヨネーズであえたものが多いので、要注意です。また、パスタ類も脂質の多い食品ですし、マヨネーズをたくさん使ったサラダにも注意しましょう。
コンビニの食品も、外食同様に、栄養成分を表示した食品が多くなりました。一日30g以下になるように、1食の脂質は10g前後を目安にし、食物繊維が多いものを除くなどすればいいでしょう。
まれにコンビニのおにぎりで体調を悪くなる人がいます。これは、ごはんの温度によるものと考えられます。ごはんなどの炭水化物は、温度によって消化の仕方が違います。温かいごはんのでんぷんはα化されていて消化がいいのですが、ごはんが冷たくなるに従ってβ化ででんぷんになって消化が悪くなります。コンビニのおにぎりは温めてから食べたほうが消化がよく、おなかにやさしいのです。