先日来、中田永一さんの小説にはまっていまして、今回読んだのが
「吉祥寺の朝比奈くん」でした。短編集で5編あり、タイトルはラストの
物語で映画化もされたようです。
今回も、前回の「百瀬、こっちを向いて」と同様にどんでん返しや
ラストにアッと思わせるストーリー展開が満載で楽しく読めました。
最初の「交換日記はじめました」は物語の展開が普通はありえないだろ
と、突っ込みながらも読んでいくうち . . . 本文を読む
前回、中田永一さんの「くちびるから歌を」が非常に良かったので他の作品を
探していまして、今回この「百瀬、こっちを向いて。」を見つけて読みました。
4編の短編小説ですが、この人もシチュエーションと物語を作るのが物凄く
うまいなーと感心し、どの作品も主人公はダメな感じの子たちなのですが
皆、切なくさせるんですよね。表題の「百瀬、こっちを向いて。」も読んでいる
内に段々とどうなるんだろと思わせ . . . 本文を読む
積読本の中からようやく1冊読めました。中田永一さんの「くちびるに歌を」です。
非常によく出来た物語で、読後感もさわやかな気持ちにさせてくれました。
物語としては、いろいろな人物がそれぞれの目線で進んでいく形で
この形だと、登場人物にとても感情移入しやすいですね。
「手紙」の歌詞と合唱コンクールという目の前の目的に少しづつ
生徒たちが大人になっていくさまは、映像にしたら面白いだ . . . 本文を読む
久々の更新です。
本屋さんに行ったときに、2冊横並びに置かれていたのが
重松清さんの「卒業ホームラン」「まゆみのマーチ」でした。
男子編、女子編の短編集だったので面白そうと思い2冊購入。
この2冊は東日本震災の経験を受け、改めて重松さんご自身で選んだ短編集との
事でした。
男子編の「卒業ホームラン」は父と息子だったり、男の子の目線での話で
短編なのにとても読後 . . . 本文を読む
久々に読んだ小説ですが、不思議な読後感になりました。
物語の初めからは凄く甘い物語で、どうやってラストに
なるんだろうと思いましたが、後半は純文学の様な
悲しい展開、そして少し不思議なミステリー、
さらにはファンタジーが入った物語でした。
僕個人としては、ラストに向けての真緒の家計簿の
日記や義理のご両親と浩介の話のところでは
思わず涙が出そうになりましたし、浩介の
真緒を想う気持ちには、夫婦 . . . 本文を読む
久々に読んだ海堂尊さんの「ジェネラルルージュの凱旋」です。
バチスタシリーズはずいぶん前に読んだので、丁度同じ時期に
進行していたという「ナイチンゲールの沈黙」がどんな話だったっけ?
と、パラパラと見直してしまいました。
登場人物達がシリーズ物なのでおなじみで安心するのですが
作品としてはミステリーよりも非常にエンタテイメント性が
高い作品だなと思いました。
特に下巻は上巻の助走から一気に展 . . . 本文を読む
今年最後に読み終えた小説は佐藤多佳子さんの「聖夜」でした。
これもずいぶん前に買っていたのですが、中々読めなくて
ようやく読み終えた作品です。
オルガンをテーマにした男の子の主人公の物語です。
家庭が複雑でチョッと屈折した心を持つ主人公鳴海君
彼が音楽とオルガンに向き合う事で大人になっていく
物語です。
演奏を小説で表現するというのは非常に難しいのですが、
佐藤さんの表現は曲を聞いたことがな . . . 本文を読む
久々に読書しました。
買っていて読めていなかった瀬尾まいこさんの「おしまいのデート」です。
タイトルだけを見た時は、かわいい恋愛の話かなと思いましたが
短編5編の色々な形のデートでした。
おじいさんと孫、元教え子と先生、OLと男の子などその2人での
あたたかい出来事の物語です。
大きな事件や出来事はないけれどどの作品も読んだ後が
じわじわと感動が伝わってきて、ホッとした気持ちに
なれました . . . 本文を読む
前回より時間が空いて久々に小説が読めました。
初めての作家さんで宮下奈都さんの「スコーレNo4」です。
偶然、朝日新聞や本屋さんで高評価だったようで
当時は思わず買ったような気がします。
主人公の麻子が妹の七葉と比べては平凡と思いながら
中学、高校、大学、就職と進むにつれて悩み苦しみながら
成長していく物語です。
主人公がどうしても妹へのコンプレックスに悩んで
成長している話なので、共感とい . . . 本文を読む
久々の北村先生作品です。直木賞を受賞した「鷺と雪」。
作品自体は新しいシリーズの私とベッキーさんシリーズの
3作目になります。
僕自身歴史小説は読まないタイプなので、このシリーズの
舞台となっている昭和10年頃の世界観が自分自身受け入れられるのか?
と思っていましたがさすが北村先生、特に違和感もなく
するするっと読めました。
ベッキーさんは相変わらず活躍するのですが、円紫師匠の
ように、あく . . . 本文を読む
昨年に買った本ですが、最近読めました。
結構当時は注目されていたと思うのですが…
バレー部のキャプテン桐島が突然部活をやめてしまった。
それによって関わりのある人たちの物語が進んでいき
また、リンクした登場人物が主人公となって
物語が進んでいくのですが、オチとして
桐島君の章が出てくるとばかり思っていた僕にとっては
肩すかしな感じもしました。
それぞれの登場人部にかかわるエピソードや
物語は面 . . . 本文を読む
1か月丸々開いてしまいました。
何とか1カ月に1回は更新したかったのですが出来ませんでした。
読書も久々で積読本から読んだのが島本理生さんの「波打ち際の蛍」です。
最近はすっかり若手の恋愛小説家のイメージが定着した感じですね。
個人的に思うのが島本さんの作品は描写が丁寧なのと
主人公がいつもギリギリの所で生きている感じがします。
それだけに、その主人公が恋愛すると普通の恋愛ではなく
切なかっ . . . 本文を読む
今回は映画化されたとか、TVアニメを放映中だから読んだのではなく(笑)
実は1年ほど前に買っていたのですが積読状態になっていまして
先日ようやく読むことができました。
もともと、小説として興味があったので世間では「ビジネス書の入門」
「マネージメント入門」という話もありましたが、単純に物語として
主人公の頑張りで野球部がどんどん変わっていく過程、登場人物の
キャラクター設定、後半の試合での盛り . . . 本文を読む
久々に東京に行き、時間があったので本屋さんに行きました。
そこでふと1冊の写真集に目を奪われてしまいました。
川島小鳥さんという可愛らしい名前の写真家さんで
タイトルは「BABY BABY」という作品でした。
表紙の女の子の表情に魅かれて
思わず手に取って見てしまいました。
1人のモデルさんを4年程とり続けた写真集なのですが、
最初はお互いに距離があって、彼女も少し警戒したような
表 . . . 本文を読む
久々の小説です。
瀬尾まいこさんの新刊を何かで知って
買いました。
前作の「戸村飯店 青春100連発」とは
まったく毛色の違う家族の物語ですが
普通の家族ではない所が瀬尾ワールドですね。
今までも家族の話はありましたが
チョッと違った家族の姿でした。
今回は再婚相手の父と母方の息子の
関係で物語は進んでいきます。
主人公隼太の大人びた考え方と
家族への憧れ故、自分に起こる出来事を
受け入れて . . . 本文を読む