奈良県大和高田市三野山(岡崎山)に鎮座する岡崎稲荷神社
当神社は、大和高田市の市街地より西方約2キロの位置にあり、古代朝鮮より帰化された百済王ゆかりの古墳といわれる霊妙で尊い岡崎山(三野山)に祭祀されています。
お山は馬見丘陵の南端(オカのサキ)に位置し、ヘビ、モグラおよびイタチ等が生息しており、また、かつてはキツネも出没し、正面から御所地方、東面には高田川一帯も眺望できました。
現在のお山は、孟宗竹や杉等の常緑樹で、こんもりと美しい樹叢をなし、終戦後も占領軍の意向により禁猟区に指定されています。
当神社は、もと岡崎村の嶋越宅内に鎮座されていたのを、文亀二年(西暦1502年)当家の先祖が一族の鎮護のため、現在の所有地に鎮座し、慶応元年、拝殿を再建して以来、村民の尊信厚く、近郊からも参拝されるようになりました。また、浄財による神殿、拝殿および大小の赤い鳥居等の再建、改修も数次に及び、現在では、近郊にとどまらず、全国一円にわたり、参詣の人々を迎えています。
御祭神
保食神
五穀および種々の野山の幸、また衣食の事を司り、家族繁栄、人々の精神、長寿を守り給います。
とりわけ当社は、近世後期に、産褥に苦しんでいた婦人の一途な祈願に対し如実にその霊験があらわれ、さらに、安産を乞い願う多くの参詣者にもご利益の証しがあい次いだことから、安産の神様として広く内外の祟信を集めるようになり、現在では、ご祈祷済みの「腹帯」が、はるか海を渡って(ブラジル、デンマーク等)に届けられております。
岡崎稲荷山をめぐる信仰
寒供養(寒行)・・・・毎年、厳冬の時期に、夜、お山に、赤飯のおにぎり、あぶらげ等をお供えして巡拝し、人それぞれの心情(例えば厄除け)をご眷族神に祈願することがおこなわれています。
境内祀社
稲荷社二社
ー宮司さんから頂いた栞よりー
ひとこと
お稲荷さんですが安産の神さまとして信仰があるようですが、少子化で最近は安産祈願される方がめっきり減ってしまったと嘆いておられた。
社務所の少し西側(古墳の横)に猿田比古神社も祀っていた。
「郷土探訪」