ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

前田UWFとケンドーナガサキ

2017年12月04日 | プロレス
コレもUWF本でインタビューされていた事ですが

旧UWFが新日本プロレスにUターンしてきた頃
坂口征二がアメリカに来て泣いて懇願され全日本所属を辞め
新日本に参戦したケンドーナガサキ。
最初は「ランボーサクラダ」でしたがイマイチで
後にアメリカでやっていたスタイル、さかやき落ち武者ヘアーにメイキャップ

アメリカやプエルトリコで一緒だった犬猿の仲のMRポーゴと
タッグを組み新日本のリングに上がっていましたが
シュート的ファイトを売りにするUWFに対して
アメリカで散々本当のシュートを体験してきたナガサキは
日本のプロレス界では「ケンカ最強」と呼ばれており、上田馬之助と同様
前田や高田は「粋がった若造達が出て来たな」位だったそう。
実際、会場外でヒートした観客が拳銃撃つアメリカやプエルトリコは
命がかかったガチのシュートで武藤敬司を連れて逃げた、なんて話を
ナガサキがインタビューで答えております。

今より人種差別の強かったアメリカ、ラテンの血が凄いプエルトリコ
この辺りが主戦場だったナガサキにとって格闘技を超えた命がけの喧嘩
そしてセメントファイトは相当強かったそうで
平和な日本で危険なファイトと言われた前田UWFはナガサキのインタビューでは
大して気にも留めてないような口ぶり。
対して、グラン浜田と共に新日本プロレスに入門するも
山本小鉄に睨まれて新日本を辞めアメリカで一匹狼で闘っていたポーゴは
新日本のブッカーもしていたミスターヒトに「アイツは基本も出来ていないからダメなんだ!」と
ボロカスなインタビュー。事実、ナガサキ&ポーゴ組でUWF組と闘ったら
高田のキツいキックに泣きが入り、試合後病院に行ったと・・・ナガサキのポーゴけなし。
ナガサキはしっかりしていたのでUWF側からナメられず仕掛けられる事が無かったそう。
(そう云えば新日本タッグリーグに出場してましたな。ブロディーにポーゴがフォールされてた)

私がナガサキ(桜田)を初めて観たのは、ブロディーのパートナーとして
変な覆面を被った「ドリームマシーン」というレスラーでした。
あの覆面に「ドリームマシーン」という全日本側のセンスは酷いなぁ。
ブロディーと組んで主にドリーファンクJrを血まみれに痛めつけていました。
全日本で桜田一男としての姿は見た事無いです。
(一度FMWでミスタードラゴン?の名で栗栖と組んで試合後喧嘩というか一方的に栗栖が怒ってた。)
事実、主戦場がアメリカだった訳ですし、アメリカ人も怒れていた
シュート、関節技に強い上田馬之助にシュートが強いと認められたナガサキ。
その頃はヒールという役回りはスーパーヒーロー、サンマルチノの首を折ってしまったハンセンでも
MSGでのリバンジマッチではサンマルチノに相談して逃げ道作って貰い
命からがら逃げてきたとの事。
当時の日本人は基本ヒールですからね。(鶴田は違ったか)
その拳銃の弾が飛ぶ本場のシュートにとって、ガチでアメリカ人相手に
喧嘩も強かったナガサキにとってUWFは脅威では無かったという・・・
改めてシミジミ考えさせられました。
前田達も「ナガサキさんはしっかりしているよね。何であんなラフファイトとかするんだろ?」
そう言っていたそうですが、それはナガサキが培ってきたスタイルですし。
日本一悪役の上田馬之助が新日本の助っ人で前田と前線で闘い凄い蹴りを受けても
サラっと流していた強さ。年齢も遥かに年上なのに。
大相撲から転向し日本プロレスに入ったナガサキはキラーカーンや藤波、木村健吾、佐藤昭夫をはじめ
新弟子から毎日セメントの練習をやらされて、ホトホト嫌になった事を話していました。
当然、入門するも脱落者の数は相当居たでしょうね。

そしてナガサキですが、グレーシー台頭時に他のレスラーと同じく
ヒクソンへの挑戦を表明し、
「喧嘩最強のナガサキがヒクソンに対戦表明をするという事はどういう事か!?」
そう、ナガサキの強さ、怖さを綴っていた記事もありましが
グレート小鹿が旗揚げした大日本プロレスで(今では考えられない・・・)
46歳という年齢でオランダの空手喧嘩屋ジェラルドゴルドーの兄、ニコゴルドーと
リングを金網で囲ったヴァリトゥードで闘い、アンクルロックでしたかな?
スタンドで足をひねり上げギブアップを奪った写真が記憶に残っております。
その後、同じくヴァリトゥードルールで黒人ボクサー、ジーンフレジャーと闘い、
ノーガードで対峙していたナガサキはパンチを貰いストーンと尻もちを付きKO負け。
この年齢で初ヴァリトゥードというのも、正直厳しいモノな筈ですが
グレート小鹿に頼まれたからやったそうで。

私が最後に観たナガサキの試合は、新日本がまだ天狗だった頃、
殆ど相手にしていなかったインディー大日本勢vs新日本。
やる前から嘆いていたマサ斉藤vsグレート小鹿、大谷に大善戦した田尻(素晴らしかった)
蝶野に1分でフォールされた中牧・・・・
その中、パイルドライバーで後藤達人をフォールしたナガサキが唯一の勝利でした。
(余談ですがグレートムタと勝手に対戦相手にされたMrデンジャー事、松永は以前、
ピラニア軍団で新日本に軽々捨てられた恨みで対戦を拒否しましたね)

後の大仁田を除き、長州のインディー批判に怒ったインディー団体達との抗争を
大日本だけでさっさと切り上げてしまいました。
コレが私が観た最後のナガサキの試合でした。

と、ヨーロッパで修行し日本の団体の中で振り回されたナニワの喧嘩屋、前田、
ガチの危険エリアで個人で契約しながら、散々アメリカ人レスラーや客達に仕掛けられ
やっつけて来たナガサキ。
噛みあう様で噛みあわなかった運命なんでしょうかね。
個人的にボコボコにやり合っていたら凄く興味あった組み合わせですが
やはり前田達もナガサキには一目置いていた・・・という様な本の内容、そう取れました。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« グレコ GZシリーズの木材 | トップ | サンタナ  ニールショーン在... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おひさしぶりです (アクセル)
2017-12-25 17:02:14
おひさしぶりです、たろーさん。UWF本、面白いですね(^^♪ナガサキ、僕もジーン・フレジャーと闘ったの覚えてます。
プロレスラーは打撃に苦手ですよね。パンクラスの高橋とか、ボクシングとレスリングの技術でイズマイウにUFCで勝ったり打撃のうまいですけど。リングスの田村とか。船木もストライカーですよね。ヒクソンの目、眼底骨折させたり。ナガサキってでもすごいですよね、
でかいし(^^♪たろーさんのプロレスのブログ好きです
アクセルさん (太郎)
2017-12-25 19:00:44
おひさしぶりですm(__)m
最近プロレス&格闘技ンタは盛り上がらくて、コメント嬉しいです。
プロレス最強幻想を持っていた私の世代?に46歳でもナガサキなら、
そういう期待もあったのですが、長年のプロレスラーの習性としてノーガードありますが
ヘビー級ボクサー相手にノーガードはマズかったですねぇ。
ヒョードルやノゲイラにグラウンドでヒケを取らなかった高坂や菊田も居ますが
打撃はやはり「UWF」の象徴ですよね。
高橋は船木が立てた作戦でイズマイウに勝利し、そこを
私個人は対ヒクソンへの勝機と期待していました。
デビュー当時のボブサップに秒殺された田村ですが、
サップが「タムラのキックが一番痛かった」そういう感想も面白かったです。

最後にアンドレ編を仕込んでおりますので、
また宜しくお願い申し上げます。

コメントを投稿

プロレス」カテゴリの最新記事