Toshichanの独り言

海外、国内旅行の旅日記。私の俳句手帳、などなど筆の進むままに書き連ねてまいります。

久し振りに 能を見に行きました

2015年09月29日 | 芸術

9/27午後、久し振りに能を見に行きました。場所は谷町四丁目近くの「大槻能楽堂」。

演目は 能「松浦佐用姫」、狂言「萩大名」、能「小鍛冶」です。

私は放送大学の学生なので 大人5000円のところを、学生2000円と超お得な値段でした。

ところで全般的感想。まず観客はやはりお年寄りが多い。自分もその仲間なのでとやかく言うものでもないが、将来的に考えると暗然たる思いがする。

個別の感想としては、最初の「松浦佐用姫」では
①シテが珍しく、女性であった。塩谷恵さんという方でほとんど男が幅を利かす世界では珍しい存在である。ただ私も男のシテを見慣れているせいか、女性のシテでは体が小ぶりで、声の音量などが小さく、何かもう一つの感じがした。そう言えば白洲正子の本の中に(彼女も相当能をやっておられたようだが)「能は男の世界のものと悟った」的な表現があり、へえと思っていたが、このようなことも言いたかったのだろうか。塩谷さんごめんなさい。

②ほとんどの能は複式夢幻能で前場で登場したシテが後場で、実は と言うことで霊的なものになって出てくるのであるが、この日は面白いことに気付いた。うとうとして見ていると、現実の舞台と、夢の中の舞台が代わる代わる味わえ、これも別の意味の複式夢幻能のような気がしてきた。複複式夢幻能とでも名付けようかな。

「狂言 萩大名」は茂山七五三の存在感ある演技が光っていた。

最後の「小鍛冶」は、非常に動きのある能で、稲荷大社の神が小鍛冶の宗近を助け、力を合わせて刀を打ち、天皇に献上するという筋であるが、稲荷大社の神が、小天狗になり、舞台を文字通り飛び回り、力を合わせて刀を打つシーンは圧巻であった。

ところで最近の近代演劇の料金は1万円近くするものが多い。それをとやかく言うものではないがそれに比べて能や文楽は随分安く、見ごたえがある。食わず嫌いなところが多いのではなかろうか、是非とも足を運んでほしいものだ。

 



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