Toshichanの独り言

海外、国内旅行の旅日記。私の俳句手帳、などなど筆の進むままに書き連ねてまいります。

ロマネスク修道院(教会)を訪ねて3 (サンピエール修道院;モワサック、サンラチエンヌ大聖堂;カオール)

2015年11月19日 | 芸術

10/14 ツールーズの宿を10:00に出発。この日の最終目的地はブリーブラガイヤルドであるが、国鉄で行くと列車の便が悪くブリーブに着くのが夜になるのでタクシーを雇い、モワサック、カオールまで運んでもらう。そこから国鉄でブリーブに行くこととした。タクシー代は300€。

1、サンピエール修道院(モワサック)

ツールーズからタクシーで約1時間。モワサックは小さな町だ。
タクシーは修道院付属教会の真ん前に付けてくれた。

ここは中に入る前に、まずタンパンなど入り口の彫刻像をじっくり見るべきだ。

これは「最後の審判」、中央にキリストがおり、周囲を四福音書書記を象徴する動物が周りを囲んでいる。その横には翼を広げた天使たち。三段に連なり楽器などを手にしてキリストを仰ぎ見る二十四長老。ヨハネの黙示録の「天上の礼拝」の場面だそうだ。

これらは入り口左右の柱の彫刻である。

ここには何か怪獣めいたものが柱を飾っている。

中央柱右側の預言者エレミヤ なかなかの出来だ。

これはパウロ

この大きくはない入り口によくぞまあと言うくらい彫刻で飾られている。入り口と言うことでここで強い印象を与えようとする思いの表れなのか。

ところでこれが当付属教会の平面図。図で言うと、この左側に回廊がある。教会堂自体はあまり大きくない。

入り口を入ると小ホールがあり、右側が礼拝堂となっている。

この小ホールの柱頭彫刻。何やら魚?の様な顔が覗いている。

ここは教会堂内部で奥に内陣が見える。この建物はバイキングなどに一部破壊されたため、上部はゴシックで作り直されている。

そして先ほど説明した回廊。入り口は一旦外に出て右側の観光案内所の奥にある。回廊へ行かねばと気付いたのは11:30.こりゃ、昼休みにかかると入れないなと気付き、慌てて受付へ。12:00~14:00まではお休み。間一髪入場出来た。

ここの回廊も落ち着いて素晴らしい。そして回廊の柱が2列のところと1列のところがある。リズミカルで面白い。

 

ここの壁はレンガ積である。またリズミカルな1本と2本柱、中央には幅広柱が立っている。

柱頭彫刻が素晴らしい。植物文様と怪物らしき顔が組み合わさって面白い。前述のベルナールの書簡を踏まえて見て頂くと面白い。彼が述べている怪物や常ならぬ表象の彫刻がこれでもかと提示される。

 

また4隅の柱の彫刻も素晴らしいものだった。総体的に見てこのサンピエール修道院は私にとって満足度の高いものだった。

この後待たせてあったタクシーに再び乗り込み、カオールへ向かう。

サンラチエンヌ大聖堂に着く。ここでタクシーとお別れ。

聖堂内部。内部はどうも後に大きく修復したのだろうか、ゴシック的であり、また装飾も賑やかで、いわゆる「ロマネスク的匂いが薄く」今まで見たロマネスク修道院や教会ほど感動がわかなかった。それより旅行記で紹介したロット川沿いにあるバラントレ橋が素晴らしかったのが偽らざる感想であった。



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