しゅう太郎の囲碁ブログ

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第52期王冠戦、羽根直樹碁聖が王冠位を奪取

2011年11月16日 20時10分52秒 | プロの棋譜

 

今日は第52期王冠戦が岐阜県高山市奥飛騨温泉郷の「ホテル穂高」で行われました。

 

 

 

黒番:羽根直樹 碁聖

白番:山城宏 王冠

 

結果:299手まで黒番羽根直樹碁聖の5目半勝ち

 

 

やってくれました、羽根碁聖!

これで計8期目の王冠位を獲得、去年の雪辱を果たしました。

それでは対局を振り返ってみたいと思います。

 

 

羽根碁聖は相手が2連星の時は黒5で右上にしまる事が多いですが、白2のように小目の時はかかることが多いですね。

白6の3間高バサミは久しぶりに見た気がします。最近また流行し始めているのでしょうか。

黒23まで、黒は気持ちよく攻めているように見えますが、だからといって黒が良いとは限らないところが碁の難しいところ^^;

いつものしのぐことが多い羽根碁聖とは立場が逆ですね

 

これは黒がうまくやったと思いました。局後の感想戦でも白が失敗したとコメントがありました。

白5のキリがやり過ぎだったようです。

 

黒8のツケコシが厳しい手段。

 

出るのは以下黒4まで黒好調。

 

しかし黒1と継いでは黒ますます好調。

黒7のブツカリに控え室では驚きの声が起こりました。

 

 

黒10までとなっては、元々白石が多かったところなので黒不満無しとの評。

 

 

上辺に打ち込んだ白石を生かして、黒28が厳しい。

左下と下辺の白石の絡み攻めを狙っています。

ただし局後の羽根碁聖の感想では、上辺で白をあっさり生かしては黒良くなかったとのこと。

 

 

黒20と封鎖して中央の黒模様が大きくなってきました。

 

白17と抜いて白が良くなったかもしれない、と局後の山城王冠の感想がありました。

 

ちなみに右下隅は以下のように手残りです。

 

中央の黒模様は味が悪かったのですが、軽症ですんだようです。

局後の感想では白に決定的な決め手があったようですね。

 

こうなってははっきり黒良しの判定が出ました。

 

 

以下寄せて右上のコウ争いとなりましたが、大勢に影響なく、最後は黒の盤面12目勝ちとなりました。

 

 

途中で危ない場面もあったようですが、序盤から羽根碁聖がずっと押し気味だったようにみえました。

これを弾みにして、他の棋戦も頑張ってほしいですね。

 

それでは今日はこの辺で。


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