練馬の『世界』を読む会・3月例会の報告
練馬の『世界』を読む会・3月例会が、3月20日(木)、午後1時より、光が丘図書館第一会議室で、8名の参加で行なわれました。
例によって、コーヒーとお菓子。腕自慢の手作り桜餅、その他をいただきながら。
テーマに沿って、テーマの周りを彷徨いながら、4時半すぎまでの熱の論議でした。
■ 今月のテーマは
・金成玟「戒厳令とK-POP」
・斎藤 環「いじめ後遺症」
・小森田秋夫「日本学術会議「法人化」論の四つの誤謬」
・永瀬伸子「子どもを産み育てられない社会」
の4本でした。
◎ 第1テーマ・金成玟「戒厳令とK-POP」
一〇〇万人、二〇〇万人のデモという見たこともないデモが、そして歌謡曲の大合唱が、そんなすごいことが起きているのだ。弾圧を乗り越えて築かれた、非暴力の「歌う民主主義」は世界に類を見ないもので、大いに学ぶべきものだろう。世界が暴力や分断の様相を呈している中で、それを乗り越える実践の行く末を注目したい。
◎ 第2テーマ・斎藤 環「いじめ後遺症」
「いじめ」という子どものことのような語感とは違って、その被害は極めて深刻だ。時を越えて被害者の一生を破滅させてしまう。加害者は忘れてしまうのに。「いじめ後遺症」と名づけられるように、時を経てより深刻な状況を生む問題なのだ。精神科医という立場の筆者が、その重大性を示してくれた。
◎ 第3テーマ・小森田秋夫「日本学術会議「法人化」論の四つの誤謬」
政府の有識者会議の答申が、閣議決定をされて、国会で通るのか注目だが、ナショナルアカデミーの独立性を奪うことの悪質性は明確ではないか。もっと誰にも分かって、事態の意味を明快に捉えるような書き方ができないものか。学術会議側は、国民への広報活動を重視することが必要だ。
◎ 第4テーマ・永瀬伸子「子どもを産み育てられない社会」
問題は、男性正社員と女性非正規という、日本の労働環境の姿だ。大企業における、「総合職」(長時間労働、残業、転勤)への女性の排除の問題だ。日本の働き方の大きな改革が必要だ。重要な点は、長すぎる「労働時間」の問題だ。日本の福祉国家像を描く時に、働き方と社会保障の関係をテーマにすべきだ。
などと、話し合いました。
■3月号のその他のお勧めは
・須山 「出生前検査と「生きられた障害」の時間」 二階堂祐子
でした。
◎ 練馬の『世界』を読む会、4月例会 の予定
●日 時 4月17日(木) 午後1時~4時
※ 第三木曜日が定例です。
●場 所 光が丘図書館・第二会議室
●持ち物 雑誌『世界』4月号
○共通テーマ
・「学校依存社会」 内田 良
・「不登校をきちんと迷う」 貴戸理恵
・「いじめ後遺症 第2回」 斎藤 環
・「「新自由主義+教育」の現在地を知る」斎藤貴男
● 連絡先 須山 suyaman50@gmail.com

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