すや亀 信州香味だより

酢屋亀本店が年4回発行する、
パンフレットに記載されたすや亀だよりを
インターネットでお読みいただけます。

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信州香味便り169号~暖簾の向こうから(亀のかたらい)

2019-01-15 | Weblog
長おいしい「たくあん漬」のために
製造課長代理 小林 聖



今年度もたくあんの漬け込みを行いました。毎年11月下旬に行うだけですので、失敗は許されません。お客様においしい沢庵をお届けするため、緊張と期待で胸がいっぱいになる時期でもあります。

当店のたくあん漬は、この地方のご家庭での昔ながらの漬け込み方で、従業員が1本ずつ漬け込んでいます。

原料となる大根は契約農家さんから仕入れます。その際、サイズや品質、特に大根に「※す」が入っていないかを厳しくチェック。合格した大根を、直射日光が当たり過ぎず、風通しの良い場所で一週間、天日干しで乾燥させます。朝晩冷え込む時期なので、大根が凍みないよう毎日天気予報とにらめっこし、霜が降りそうなときは曜日にかかわらず夕方大根にシートをかけ、翌朝シートをはがすことの繰り返し。気温が年々上がり、干し大根が霜にあたることが少なくなったとはいえ条件は毎年変わりますので気をつかいます。

数日後、乾燥してしんなりした大根を塩水に入れて沈むことを確認。「す」が入っていると、ここで浮かぶので不合格となります。この時点で大根の重量は、仕入れた総量の約6割。こうしてようやく合格品のみ糠に漬けることとなります。厳選した米糠、沖縄の天日塩、国産の乾燥昆布、中双糖(砂糖)、信州産の柿の皮、茄子の葉とともに漬け込みます。大量入手が困難な国産のナスの葉は、毎年従業員がなす畑に出向き、手摘みで集めています。もちろん着色料、保存料は一切使用しません。あとは重石をのせ、出荷のときまで保管します。



たくあん漬けは当店の数ある商品の中でも、最も手間がかかる一品。契約農家さんも、こだわりを持って大根を生産してくださいます。それだけにお客様から「おいしかった」「また食べたい」などのお声をいただくと、このうえないうれしさを感じ、農家さんにもお伝えして喜び合います。また、次の自信にもつながります。

今後も手間とこだわりを惜しむことなく、若い世代のお客様にもこの味を広めていきたいと思います。


※「す」とは大根の芯にいくつもの空洞ができた部分のこと。
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