(毎日新聞8/9 22:00配信)
長崎への原爆投下から72年の「原爆の日」を迎えた9日、長
崎市の平和公園で平和祈念式典が開かれた。 式典後に長崎
市内で安倍晋三首相と面談した被爆者団体代表は、核兵器禁
止条約に日本政府が批准しない方針を示していることに強く憤
った。
「あなたはどこの国の総理ですか」。
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会議長を務める
川野浩一さん(77)は被爆者団体からの要望書を安倍首相に手
渡した際に迫った。 「ヒバクシャの願いがようやく実り、核兵器
禁止条約ができた。私たちは心から喜んでいます。私たちを
あなたは見捨てるのですか」
面談は式典後に首相らが被爆者団体から援護策などの要望を
聞く場として設けられている。通常は冒頭で静かに要望書を手渡
すが、川野さんは 「子や孫に悲惨な体験をさせてはならないと
いうナガサキの72年間の訴えが裏切られたという思いがあった」
と異例の行動に出た理由を話す。川野さんは安倍首相に 「今こ
そ日本が世界の先頭に立つべきだ」 とも訴えたが、明確な返答
はなかった。
式典に参列した被爆者も、あいさつで条約に言及しない首相へ
の失望を口にした。8歳の時に爆心地から約2・8キロで被爆した
嶺川洸さん(80)は 「核兵器禁止条約が採択され、今が一番大事
な時だ。わざわざ東京から来てあいさつするのに、なぜ被爆者に
寄り添った言葉を語らないのか」 と語った。
【樋口岳大、加藤小夜】
<田上市長による長崎平和宣言の一部より>
「日本政府に訴えます。核兵器禁止条約の交渉会議にさえ
参加しない姿勢を被爆地は到底理解できません。条約への
一日も早い参加をめざし、核の傘に依存する政策を見直して
ください」。
一方、安倍首相は広島に続き、また核兵器禁止条約には触
れないあいさつをした。・・・安倍政権が世界から浮いた存在
になっていく。
長崎への原爆投下から72年の「原爆の日」を迎えた9日、長
崎市の平和公園で平和祈念式典が開かれた。 式典後に長崎
市内で安倍晋三首相と面談した被爆者団体代表は、核兵器禁
止条約に日本政府が批准しない方針を示していることに強く憤
った。
「あなたはどこの国の総理ですか」。
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会議長を務める
川野浩一さん(77)は被爆者団体からの要望書を安倍首相に手
渡した際に迫った。 「ヒバクシャの願いがようやく実り、核兵器
禁止条約ができた。私たちは心から喜んでいます。私たちを
あなたは見捨てるのですか」
面談は式典後に首相らが被爆者団体から援護策などの要望を
聞く場として設けられている。通常は冒頭で静かに要望書を手渡
すが、川野さんは 「子や孫に悲惨な体験をさせてはならないと
いうナガサキの72年間の訴えが裏切られたという思いがあった」
と異例の行動に出た理由を話す。川野さんは安倍首相に 「今こ
そ日本が世界の先頭に立つべきだ」 とも訴えたが、明確な返答
はなかった。
式典に参列した被爆者も、あいさつで条約に言及しない首相へ
の失望を口にした。8歳の時に爆心地から約2・8キロで被爆した
嶺川洸さん(80)は 「核兵器禁止条約が採択され、今が一番大事
な時だ。わざわざ東京から来てあいさつするのに、なぜ被爆者に
寄り添った言葉を語らないのか」 と語った。
【樋口岳大、加藤小夜】
<田上市長による長崎平和宣言の一部より>
「日本政府に訴えます。核兵器禁止条約の交渉会議にさえ
参加しない姿勢を被爆地は到底理解できません。条約への
一日も早い参加をめざし、核の傘に依存する政策を見直して
ください」。
一方、安倍首相は広島に続き、また核兵器禁止条約には触
れないあいさつをした。・・・安倍政権が世界から浮いた存在
になっていく。