これでお開き

体育会系俳人のつぶやき

枯野ゆゑそこは想像逞しう

2005-11-09 08:28:29 | Weblog

8日。
ということで、ここを開設してから十月よりも気力充実。
最近は夏場と違って消耗しないので、5時過ぎまでは仕事をしているんだけど、
この夜は久しぶりの十句検証句会ということで、4時に仕事を切り上げて作句。
誰かさんと誰かさんの前で「いつでも俳句なんか辞めてやる」と大見得を切ったけれど、
結構、好きなんだよね、しんどい割りには、行き詰まっている割りには。

なんとか10句を仕立て上げて、家に戻って、風呂そして夕食(当然、晩酌付き)。
夕食は、昨夜とは打ってかわって、切干大根と納豆とかしわ(鶏肉)の唐揚げ。
ま、納豆でもかしわの唐揚げでも呑めるからいいけど、……。

そして、7時半に句会場の喫茶店へ。
すでに、ダンディーとRンさんはお越し。
ダンディーは早く来られて、この店の名物、カレーライスを完食されたらしい。
食欲が戻って来られて何より、それで、あっちの方の欲望はどうなんでしょ?

第一印象、確かに痩せておられるし(それでも、-9Kgから2Kgほど戻された)、
頭部にも、昔、田中小実昌さんのトレードマークだったような帽子を。
でも、想像していたよりもずっとお元気な姿があった。
声は、もともと口跡のよくない方だけど、力はこもっていたし、
完全な退院までには、もう少し時間がかかるだろうけれど、安心感を抱いたひとときだった。

白血病でも色々なタイプがあって、
ダンディーのは、骨髄移植、臍帯血移植をせずとも、抗癌剤で直るタイプなので、
先日亡くなった本田美奈子さんとは、違っているようだ。
でも、美奈子さんはもう一段の飛躍を確信した段階での発病だから、ホントに残念。
ルックス的にも好きだったけどね。

やっぱりダンディーだったダンディーだが、入院初期の第一回目の抗癌剤治療のときは、
副作用が強く出て、一度はICUに運び込まれたこともあったらしい。
幸いに、二度目の抗癌剤治療以降は思い通りの成果が出ているとのこと。

ダンディーは一通り話されたあと、僕の姿を見て「逞しくて羨ましいね」とおっしゃったけど、
単に肩幅があって、胸板が分厚いだけで、最近は逆三角形には程遠い体型なんだからね、……。
椅子に座って、胸から上を正面から見てもらう限りは何とかごまかせるけどね。

さて、句会。
ダンディーの辛口批評は相変わらず。
四ヶ月前と同様、僕の季語の斡旋(取り合わせの句)にはご不満らしい。
Rンさんには、そこそこの評価をいただいたけれど、……。

検証が終ってからの話で、ダンディーからアドバイスしてもらったことは、
あなたもDンさん(TTさん)のように縛りをかけた方がいいのではないか、と。
こんな句もあんな句も何でも出来ますよ、では器用貧乏路線だよと。
この前のK丸同人会長から戴いたお言葉といい、有難いことだと思う。
やはり、俳句は最終的には個々の研鑽の賜物だと思うけれど、
その過程にある「座」は捨て難いものだと改めて感じた。

もっともっと話をしていたいという気分だったけれど、
あまり長居をしていただくのは、と察して、9時過ぎにはお開きにした。
僕はもう少し呑みたい気分だったけれど、
この日は町内の居酒屋に寄ることもなく、
大人しく家に帰って、結社誌からの依頼稿の構想を。
あの紙幅、独善であろうと自分なりに絞り込むしかない、と方針を決定。
S編集長からすれば、「おいおい、遅すぎる」と思われるかもしれないけれど、……。

このあと、町内の友人から電話が入って、結局は居酒屋に行ったんだけど、
全く別の話をしながらも、ダンディーのことを思うと美味しい酒だった。

ラーメンは食べに行かず、0時過ぎにはあっさりと眠りに。