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個別指導・学習塾 サポーツ京田辺

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教育心理学講座2「ほめられるとやる気をなくす!?」

2012年12月04日 | 「やる気にさせる!」教育心理学講座

やる気を上げる環境づくりへ、心理学上の基本知識をご家庭とも共有したいと思います。

毎月サポーツ生に配布している「サポーツ通信」に掲載した、コラムを転載します。

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「ほめて伸ばす」とは、今さら言うまでもない正論ですが、その”ほめ方”で驚くほど大きな違いが現れます。

「とても賢いのね」と能力を褒めるグループと、「よくがんばったね」と努力を褒めるグループと、何も付け加えないグループ(統制群)に分けます。
能力を褒められたグループは、「課題をもっとやりたい」「課題がおもしろい」という質問への評価が低く、図のように、失敗をはさむと、成績は前よりも悪くなるという傾向が認められました。

これは、能力を褒められることによって、「成績は能力で決まる」という考え方を強め、能力は
もともと人に備わったもので変える事ができないという能力感を強めたことを示しています。

一方、努力を褒められたときに、「成績は努力すれば良くなる」という考え方を強め、能力は自分の力で伸ばし、変えるのだという能力の増長感を強めました。
このような、能力に関する考え方の違いを生み出すことが、やる気の違いをもたらす原因になります。

参考:絶対役立つ教育心理学 ミネルヴァ書房


教育心理学講座1「動機づけの理論」

2012年11月07日 | 「やる気にさせる!」教育心理学講座

毎月サポーツ生に配布している「サポーツ通信」に掲載した、コラムを転載します。

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(アトキンソンの達成動機づけ理論式)
達成場面での動機づけ=(成功願望-失敗恐怖)×成功可能性×目標の価値

 つまり、全く勉強しない時は、「成功すると思っていないとき」(成功可能性=0)か、勉強に価値を見出せないとき」(目標の価値=0)ということです。 
 さらに、簡単な目標は価値が低く、難しい目標ほど価値が高いということから、目標の価値=1-成功可能性 と考えると・・・
達成場面での動機づけ=(成功願望-失敗恐怖)×(成功可能性-成功可能性2)
 というように、成功可能性に大きく依存した式が考えられます。つまり、「闇雲に高い目標」を掲げたり、「失敗したら恥ずかしい」ような簡単な目標を設定するのではなく、「頑張ったら、達成できそう」と思える目標設定が、やる気を高めるということです。

 もちろん、“願望”“恐怖”“可能性”というのは、ひとりひとり認識の仕方は異なります。ですから、過剰に失敗を避けるタイプは、極端に簡単な目標や、失敗しても許されるような難しすぎる目標を設定したがるということもあります。
 やはりやる気にさせるためには、「普通はこう考えるだろう」といった思い込みや押し付けではなく、ひとりひとりの心理(本音)を捕らえることが大前提となります。もちろん、サポーツではコミュニケーションを重視し、本音を捕らえる指導に取り組んでいます。

参考:絶対役立つ教育心理学 ミネルヴァ書房