偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

五輪と戦争と放射能とウィルスと~ベストセラーから学ぶ英語と名言と~「チェリー」ニコ・ウォーカー その2~

2020年03月29日 14時02分11秒 | ◎海外スポーツ&ニュース見出しdeポン

Anyway, that’s when I figured out we weren’t there to do shit. We’d do for getting fucked-up-or-killed-by-bombs purposes, and everyday-waste-of-your-fucking-time purposes, but no one thought we could do the actual fighting, whatever that was.”
それはともかく。そのとき俺は悟ったのだ。自分らは何か意味のあることをしに来てるんじやないってことを。俺たちは、爆弾で怪我するか殺されるかするのが目的で、毎日時間をむだにするのが目的で、ここに来ている。ほんとの戦いってのがどういうものかは知らないが、それができるなんて誰も思っちゃいなかった。

 第二次世界大戦中、"戦死"した日本人の死因の6割は餓死だったというハナシだし、ある調査によると第二次世界大戦中、敵と対峙した米軍兵士が引き鉄をひけなかった率は実に80%以上だったそう。
 「ほんとの戦い(actual fighting)」をできなかったのは不幸中の幸いなのか?というかそもそも誰もできない戦いをはじめるのはなぜなんだろうと思ったりもするが、「特攻隊員の現実 (講談社現代新書) 」 を著した一ノ瀬俊也氏によると、いまから振り返るとクレイジーでしかないカミカゼ特攻作戦も当時の思考の中では一定の合理性があって、しかも国民、マスコミ、軍の全部がグルだったというのが真実らしい。

 さて、新型コロナウィルスのおかげでうやむやになりがちだが
それが被災地難民を踏みつぶすことになると知りながら
国をあげて五輪にひた走る日本国民の行いは、後に歴史として振り返るまでもなく
リアルタイムな思考でも充分クレイジーだと思うのだが
FUKUSHIMA50をアルマゲドンのようなヒーロー美談にしてしまうこの国は
特攻礼賛よりさらにfuckinだぜ





『チェリー』
ニコ・ウォーカー 黒原敏行
定価:本体1,950円+税
発売日:2020年02月20日
ジャンル:エンタメ・ミステリ
文藝春秋


Cherry
by Nico Walker
Hardcover, 336 pages
Published February 28th 2019 by Jonathan Cape


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