偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

コメンテーターの意見≠一般世論

2008年06月13日 00時21分41秒 | ◎ツッコミ思案neo
 今回の秋葉原無差別殺傷事件にかぎらずワイドショーなどでコメンテイターが

「成人ならすべて自己責任(育ちや親は関係ない)」
「社会のせいにするな」
「もっと苦しい人はたくさんいる」

と連呼するのは迂闊なことを言うと「凶悪犯の肩を持つのか?」と抗議が殺到するので、それを恐れてのことかと思ってたけどどうやら違うらしい。

 彼らは100%の純度でそう思っているようだ。
そして彼らは「もっと苦しい人」のことはもちろん、「身勝手な容疑者」が置かれていた程度の苦しさもあまりピンときていないようだ。

そうとう高いところから人間界を見下ろしておられるようだ。

一方で視聴者のほうはかなりリアルな現実を感じていたようだ。
FAXを募集したところ容疑者の境遇が他人事ではないという意見が実に多かった。
もちろん共感できるなどとはいってはいないものの、このままではこれからもこういう事件は起きるだろうという格差社会や教育にその原因を見いだし懸念を示す意見が大半を占めた。

そういえば前にこの手の「身勝手な事件」が起きたときも今回ほどではなかったけど「自分も明日は犯罪者になってしまうかもしれない」というようなFAXが紹介されてたことがあった。

 そういう「お便り」は無視し、ワイドショーは独自の見解を勝手にそれこそ「世論」とすり替えてしまう。
自分でついたウソを信じてしまっているという不思議な世界だ。

 浮世離れしたコメンテーターと違い神足裕司氏は冷静だった。
「親にすべてを決められたような人生を送った人は死にたがっている人が多い」など自分の知人の例を出し、容疑者の特殊性を否定した。
論理性、具体性という観点では氏のハナシが一番、説得力があったが

「そうはいってもね神足さん」
という司会者の強引な否定で遮られた。

 神足氏の見解を見て「たかだか知り合いの数人のハナシぢゃねーか」とケチをつけるのは簡単だが、芸能人軍団が派遣の、しかもブルーカラーな現場をどれほど想像できているだろうか?
 あるいは芸能人の方々は自分たちは厳しい芸能界を生き残ってきた、人一倍努力してきた…という自負があるのだろうが人にはそれぞれ向き不向きがあるし、能力や器の大きさも違えば、運、不運も人生にはからんでくるのだ。

 無差別殺人には決して共感できないとしても、軽々しく「世の中捨てたもんじゃないという」「すべては自分のせい」というたいした現実的裏付けもない、心もないコトバで片づけようするコメンテーターに反感を抱いた人は少なくなかったんじゃないだろうか。

 今回、番組が情報操作せずに“そっち側の意見”を多数紹介したのは、「同一価値労働“非”同一賃金」に反感をもった製作会社のスタッフのしわざか?はたまた操作できないほどシロクロはっきりしていたのか…?

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