時のうてなに立ちて風を感ず。

To the happy few (Henri Beyle)

日本の凋落

2021年04月22日 | 考察メモ
 それは、今からおよそ30年前になる。
ソ連の体制が崩壊したとき、その混乱に乗じて国民の共同資産を不正にかすめ取った者たちがいた。オリガルヒと呼ばれるその者たちは、生活に苦しむ一般の人々を後目に巨額の富を手にした。
 さて、日本では国が崩壊するような政治的混乱は無かった。でも、少し前になるかも知れないけれど、ソ連の崩壊とほぼ同じ時期にバブル経済の崩壊という出来事があった。それ以降『失われた十年』…20年、30年…、日本の経済は凋落するばかりだ。
 旧ソ連がロシアになって、エリちん政権の時ロシア経済は西側の巨大資本やオリガルヒたちに食い荒らされたけれど、プーチン政権になり再独立とも言われるような経済の立て直しが成された。
 日本ではバブル経済の崩壊以降、派遣法のなし崩し的改定による派遣業種の拡大や郵政民営化などによって国民の資産をハゲタカにさし出すなどで、経済的な格差の拡大が進んでいる。
 ロシアのエリちん時代の混乱のような状態が日本では30年の間ずっと続いているようなものだ。もちろん日本の場合混乱といってもエリちん時代のようなひどいものではない。一般の人々は変化の意味に気づかないかもしれない。しかし、結果として日本経済が凋落しているのは事実だ。