「ぼくら党」のブログ

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放火テロとそれについての反応(1)

2006-09-05 23:53:47 | 時事考察

■加藤元幹事長の家が放火された事件は、殆どマスコミで扱われることはなく、事件の重大さを考えると、驚くほどその経緯は伝わってこない。

言論にかかわる事件なのだから、マスコミも、危機感を持って、報道や検証すべきではあるはずが殆どなされていない。やはり現在のマスコミは社会的使命を放棄しているのだろうか。

■少ない記事から、この放火事件の経緯から推測すると、堀米正広容疑者(65)が単独犯として、この事件を引き起こした。という流れで、話が進んでいる。暴力団がらみで、過去にオウム事件の関連で、教団の幹部であった村井氏が刺殺されるという事件があったが、これも重大な事件でありながら、真実はヤブの中に葬りされた。

外見上は単独犯がしでかしたように見えても、この放火事件も背後に大きな力が作用しているかもしれない(暴力団絡みであるからなおさら)。しかし、私には組織的なものか、単独犯であるのかを、検証するだけの情報が無いので真実が分かるわけも無く、背後関係を考えても陰謀論の粋を出る事は無いから、あまり意味がないだろう。

■それにしても、この事件にはまったく正統性が無い。中東で行なわれているテロと呼ばれている行為は、見方によっては「力による支配からの脱却」や「民族解放」という理由が成り立たないわけではない。(これは理不尽な要求を武力によって押し付けられているという前提があるからではないだろうか。)

しかし、現在の日本では加藤氏が権力を行使して言論弾圧的な政策を推し進めている訳ではなく、加藤氏の言い分がおかしければ、いくらでも反論できる状態にあるわけであって、暴力によって自らの正当性を主張する理由がいささかもない状況で、このような事件を引き起こす事は有り得ないことである。

■現在の空気としては、「右翼」と言われている人々の主張は、決して阻害されておらず、一定の支持を得ている。(ネットにおける右翼と呼ばれているものは、本来の右翼であるかどうかは疑わしいが)10年前までは考えられないような発言がテレビで流されるようになり(右翼思想というよりは、主にはタカ派的なものかもしれないが)、一般のマスコミにおいてもタブーでは無くなりつつある。

そのような状況で、テロ事件を起こすほど彼らのような立場の人間が追いつめられているとは考えられない。(テロ事件を正当化できるだけの理由がまったく存在しない)。

■やはり、「加藤氏の実家に放火すれば右翼として認められると思った」(65年も生きて来た人間の言う言葉ではないと思うが)を見てみると、自らの功名心や激情からの行動であるようだ。

「右翼の人間らしい行動として放火した」とも語っているが、結局のところは、自らの名をあげるためや、道理ではなく自らの感情を最優先にするための「超個人主義」的な動機で家に放火したのであり、(人がよってくるからといって、放火した事件があったが、本質的には、その事件となんら変わりのないものである) その我がままを「右翼」という立場で誤魔化しているだけだ。

■右翼であれ左翼であれ、如何なる思想であっても、言論による意見表明を暴力によって封じることを正当化するものであれば、この世の中に存在しない方が良い。

「言論には言論で対抗する」という、最低限の社会のルールも守れない人間や集団が、自らを律することなどできるわけがなく、いかなる大義名分を理論的に語ったとしても、最終的には感情的な動機によって物事を判断して、それに基づいて行動するようになるのは歴史を見れば明らかではないだろうか。(必ず気に食わないから殺してもよいを理屈で覆い隠しながら是とするようになる)。 (続く)



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―以下参考記事―
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060901-00000071-jij-soci
「右翼らしく放火」と供述=容疑者立ち会い
加藤氏実家検証山形県警山形県鶴岡市の加藤紘一自民党元幹事長の実家兼事務所が放火された事件で、逮捕された右翼団体構成員堀米正広容疑者(65)が県警の調べに対し、「右翼の人間らしい行動として放火した」という趣旨の供述をしていることが1日、分かった。 県警は同日、堀米容疑者の立ち会いの下、焼け跡の現場検証を実施。侵入した経路や火を付けた場所などについて詳しく調べた。  (時事通信) - 9月1日16時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060901-00000049-mai-soci
<加藤議員実家放火>「右翼として認められる」容疑者が供述
山形県鶴岡市の自民党元幹事長、加藤紘一衆院議員(67)の実家と事務所が放火された事件で、県警鶴岡署に逮捕された右翼団体幹部、堀米正広容疑者(65)が「加藤氏の実家に放火すれば右翼として認められると思った」との趣旨の供述をしていることが分かった。 加藤氏の靖国神社に関する発言に反発を感じていたとの趣旨の供述もしており、さらに詳しい動機を追及する。 

調べでは、堀米容疑者は8月15日午後5時40分ごろ、加藤氏の木造2階建ての実家1階の無施錠の玄関から侵入し、室内にガソリンをまいて火をつけ、実家と棟続きの事務所計約377平方メートルを全焼させた疑い。事件後、持参した包丁で割腹自殺を図った。  同署は、堀米容疑者が小泉純一郎首相の靖国神社参拝を批判していた加藤氏に反感を抱いていたとみる一方、借金で生活に苦しんでいたともみて慎重に調べている。【大久保渉】 (毎日新聞) - 9月1日12時58分更新 1