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書き逃げアンドロイド。

副交感神経が優位になるような写真が好き。

大口径レンズの嘘。

2011年03月06日 23時32分05秒 | 日記
 「レンズは口径が大きい程、取り込む光の量が多いので。高画質。」

 っつう話を聞いたことがありますかね。天体望遠鏡の場合、「回折。」という光学現象の影響を少なくするためには、口径が大きい程解像度が高いことは確かなんですが。天体望遠鏡と写真用レンズでは製造工程自体が大きく異なる場合があり、一概に写真用レンズと同列には語れないんです。

 天体望遠鏡での大口径というと、普通は反射望遠鏡であり。これは双曲面研磨による非球面光学系の話であって。実際にはF2.8とか、そのあたりの話をしているのです。写真用レンズと同じ屈折光学系の場合はF5.6とかが主流であり、写真用レンズにおける「大口径。」とは基準が全く異なります。

 写真用レンズの場合は、画質を優先すればF2.8よりも暗いレンズの方が画質が良いと考えるべきです。業務用の中判カメラに大口径レンズがほとんどないのも、大口径レンズは画質が低いからなのです。大判カメラにおいてはF5.6のレンズを、さらに絞り込んで用いるのが普通ですし、大口径=高画質という方程式は写真用レンズにはあてはまらないと考えて良いでしょう。

 小型カメラにおいても、画質を追求したマクロレンズなどはF2.8程度のものが多いのもそのためです。

 口径が大きいほど、ピントが浅い写真が撮れる。それは確かにそうなんですが。実はプロが大口径レンズを使うときは、大抵F3.5程度まで絞って使っていることがほとんどです。それなら一般的な標準ズームレンズと明るさはほとんど同じですよね。ではなぜ、ピントの浅い写真になっているのか。

 それは単に被写体倍率が高い。すなはち近づいて撮影しているってことなんです。

 少し前に流行したミニチュア風味の写真も、本物のミニチュアの場合は被写体倍率が高いためにピントが浅くなる現象を、実際の風景で疑似的に再現したものなんです。

 レンズの口径だけに頼ってピントを浅くしようと思っても、実はそんなに大きな効果は期待できません。それに被写体倍率というのはイメージセンサーの大きさとも関連があり、イメージセンサーが大きい程ピントは浅くなる傾向があります。ですからイメージセンサーの小さいカメラで大口径レンズを装備しても、そんなにピントの浅い写真が撮れるわけではありません。

 一眼レフをお持ちの方は、一度被写体に思いっきり近づいて撮影して見てください。普通のレンズでも結構ピントの浅い写真が撮れるものなんです。これは以外と普通の人は知らないことのようです。でわまた。







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