オミクロン株は 肺での増殖する率が従来株の1/10なんだそうで
肺炎による重症化率は下がっているという
従来株よりは弱毒化はしていると言って良いだろう
ただ 重症化しないわけではない上に 感染力が強力であるため 重症化する絶対数は減らないばかりか むしろ増えてしまう可能性まであるというから厄介である
遺伝的進化というのは全てが「成功」する保証のないものであり 宿主との共生に「成功」できる論理的な根拠はない
一般的にウイルスは弱毒化する傾向があるとは言われているものの 必ず宿主との共生進化に「成功」する論理的根拠はない
論理的根拠がないのに一般的傾向や 遺伝的進化の結果だけを抽出してきて「必ず弱毒化する」などと言うのは「臨床の妄想」である
現存種というのは遺伝的進化に「成功」した例だけであって 過去に「失敗」した絶滅種はほとんど証拠が残らないのであり 現存するウイルスだけから「必ず弱毒化する」とは断言できない
実際に既存の弱毒鼻風邪コロナウイルスが強毒変異を引き起こしたからこそSARSだのMARSだのSARS-Cov-2だのと大騒ぎになっているのであって ウイルスの全てが常に弱毒化するわけではなく 宿主との共生に「失敗」する絶滅株が出てくる可能性も決して0ではない 遺伝的進化というのはカオスであり 目的のようなものは存在しない 単なる「自然現象」に過ぎないのである
生物史の中で幾度となく繰り返されてきた「失敗」による大絶滅を無視して あたかも進化の全てが「成功」するかのように錯覚するから臨床に限らず遺伝的進化に不必要な期待をかけたがるのである
免疫の低下した人に感染すると変異が促進されてしまう傾向があるそうなので 感染者数は可能な限り低く抑えておく方が厄介な変異も含めて起きづらくなることは確かだという
免疫が低下している人の体内だと ウイルスが完全に排除し切れない状態が長く続くことになるため 耐性ウイルスへの収斂に「成功」してしまうことになり その「成功」が宿主との共生にも「成功」する保証はない
ワクチン接種による重症化率低下はかなり期待できるそうだが アレルギーなどによって接種が出来ない人を守るためにも感染拡大は抑えておくことが社会的責任としてある
「俺は重症化しなそうだから感染しても構わない」という緩みは法手続き的には許されていても 社会的には許されるものではない
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飲み薬のパクスロビドは効果は高いのだが下痢や味覚障害の副作用があるという
効果の低いモルヌピラビルは副作用も低いが妊婦に使えないという
ワクチンで身体がダルくなるとか 飲み薬で味覚障害とか ウイルスと似たような副作用が出るメカニズムってわかってるのかしら
多分まだわかってないんだろう
人体の生体機能の全てが解明されているわけではなくて わかっていることもあれば わかっていないこともある
わかってないからウイルスやヒトの全ゲノムがわかっているのに症状の原因はわからないから決定的治療法がみつからない
学校では既にわかっていることだけを教えているもんだから「わかっていないことも存在する」という事実をみんな見逃してしまうようになり あたかも学術権威の肩書さえあれば「全てを知り尽くしている」かのように錯覚して盲信するようになるのである
全てがわかっているなら 研究する必要はないのである
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