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舶用噶㖮砲

2022年12月02日 23時19分28秒 | 日記

 舶用噶㖮砲(カルロンナーデ)

 1775年、英国で近距離の目標に対して大弾丸を撃ち込むために開発された砲。同じ口径のカノン砲に比較して、砲身が短く、肉厚も薄く軽量で、操作が容易であることを特徴とした、狭い艦船での使用に適しているため、海軍に採用されている。
 多くは鉄製であるが、この砲は青銅(砲金)製の24ポンド砲であり、幕末の型であろう、1860面頃には施条砲時代に移行しつつあり、ヨーロッパでは滑腔砲の終焉が近い時期にあたっている。
 弾丸は球形実弾、空中弾(柘榴弾=タマビヤ・ガラナード)を発射できる、射撃法としては、平射で仰射に用いられることはない。

24ポンド用喝砲諸元 単位:cm

口径:14.8
弾径:14.6
膅長
砲身長:147.9
全長:173.4
重量:1200kg

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 12ポンド施条加農砲(カノン) :写真右

 ヨーロッパでは、1800年頃には滑腔砲よりも威力が大であることが、実証されていた。幕内は文久2年(1862)各種製銃機械をオランダに発注する。元治2年(1865)には大砲施条機械が到着し、関口(文京区)大砲製作場において同年、青銅製30ポンド、16ドイム施条砲を試験し、その命中精度、軽便なる点において、蘭式12ポンド施条砲より優秀であることが証明されている。
 この大砲はその蘭式12ポンド施条砲と同型のもので、元治元年(1864)には小栗上野介らによる兵制改革が行われ、蘭式から仏式へと変革していく。
 慶応元年(1865)関口砲作場においては蘭式30ポンド6門、大坂城警備用仏式ナポレオン12ポンド50門、仏式4ポンド4門が、京都警備用の施条砲として製造されている。

蘭式12ポンド施条カノン砲諸元 単位(cm)

口径:12.1
弾径:11.63
膅長:182.0
砲身長:191.2
全長:206.55
重量:1050kg

 


 刻銘”短六拾斤銅砲” 舶用短施条加農砲(カノン):写真左

 カノンは海陸共に持ちられる、通常、長大な砲は城塞砲として、これに次ぐ砲は攻城砲として用いられ、艦船には短い砲、野戦においては軽便な砲、山砲には最小の砲をもってあたる、
 砲耳に短六拾斤銅砲の刻銘があり、尖長い実弾の重量をもって砲の呼称としている。
 幕府海軍の開陽丸が江差沖に沈没したのは明治元年(1868)であるが、この地で引き揚げられた大砲の中に16サンチ(30斤)施条長カノン砲があり、1865年製の独クルップ社鋳鋼砲であった。口径は2cm弱の差、青銅を鋳鉄の違いはあるが、その形状は酷似している点は興味深い。

 ”短六拾斤銅砲” 舶用短施条加農砲(カノン)諸元 単位(cm)

口径:14.27
弾径:13.8
膅長:199.0
砲身長:208.0
全長:230.5
重量:2500kg

 

*赤字は原文ママ

 

Ende;


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