今回のコロナウイルスのどこが厄介かというと
症状の出ない感染者からの感染があるという
あからさまに風邪症状を呈しておらず 外見上健康に見える人であっても感染拡大の原因になりうるのだ
現状において「感染者」として確認されている数というのは あくまで「検査で陽性反応が確認された人」の数であって 本当のところどれだけの潜在的感染者が市中に存在しているのかは全くわからない
感染が確認された人の大半はたいした症状も出ず軽症で済んでいるので 高血圧や腎臓疾患などの既往症がある人や高齢者でなければ感染しても本人自身の危険性はそれほどないので 必要以上に「怖れる」必要はなく
症状が出たからと言って慌てて診療機関に直接駆け込むようなことの方が市中蔓延を促進してしまうので厚生労働省は慎むよう促しており むしろ自宅での療養を呼びかけているくらいである
重要なのは気分的に「怖い」かどうかではなく 科学的に感染拡大を抑え込むことを考えるべきである
「怖がりすぎだ」などと称してマスクもせずにパーティーを開いているバカ代議員は論外だが
街中の誰が感染者なのかがわからない現状においては基本的にあらゆる他者は感染リスクを持っているという前提で行動したほうが良さそうである
とは言え 仕事や買い物には行かなければならないわけで どのように感染防止対策を行えば良いのかを考えてみたい
○先ずはマスクである
今回問題となっている新型コロナウイルスの場合 空気感染の可能性は低いらしいのだが 直接接触しなくても近接での会話などで感染する可能性があるのではないかという見解もある
もし空気感染するとしたら マスクのフィルター効果自体はあまり期待できない なぜならウイルスというのはマスクの繊維をすり抜けてしまう程小さいからである
ウイルス自体は防ぐことが出来ないとは言え ウイルスを含んだ唾液の飛沫などは防げるし 実は「マスクをしていると顔を触らなくなる」という二次的効果の方が大きいそうなので マスクはしていた方が良いと言える
ただ ウチの親父はバカなので 新品のマスクを渡したら 手袋をした手でガッツリ掴んでから顔に着けるというバカみたいなことをやらかしやがった
本来言うまでもないことだが マスクはフチ以外を触らないように装着しなければならない
うっかり顔に接触する部分に触れてしまった場合には そのマスクは廃棄するか 若しくはアルコールなどで消毒するか ファンヒーター等の熱風で殺菌すべきであろう
熱風を当ててしまうとフィルター効果が劣化する可能性があるが そもそもマスクはウイルス自体を直接防げないものでもあるので 殺菌消毒を優先すべきであろう
医療機関などでは一回使ったら廃棄するのが基本だが マスク不足に陥っている現状では殺菌消毒して数回は使い回すこともやむを得ないだろう
マスクは「お守り」ではないので汚染された可能性のあるマスクを着けてしまうのは逆効果である
○手洗い
今回の新型コロナウイルスでの感染は主に接触感染だそうなので とにかく手を洗うまでは顔を絶対に触らないことである
特に今回の新型コロナウイルスは感染力が非常に強いと言われており 中国武漢における感染拡大は感染力の強さによるものであり これは中国だけの特異な現象ではない
外出から家に戻ったら何も触らず とにかく問答無用で手を洗うことである
それで終わりかと言えば 手洗いも「おまじない」ではないので 「それだけやっときゃ大丈夫」という話にはならない
○除染
家の外から持ち込んだあらゆる物品は手洗いと同時に除染する必要がある
密封パックされたものや完全防水のスマホなら洗剤で洗い
密封されておらず洗剤で洗うことのできないものの場合はアルコール除菌を徹底すべきである
手袋などの布製品は洗濯してしまうのがベストだが スチームアイロンやファンヒーターの熱風で殺菌しても良いかもしれない
ただ 乾いた熱風を当ててしまうと ウイルス自体が家の中に飛散してしまう可能性が無いとは言えないので 換気もしておいた方がベストであろう
お買い物の際にもらったレジ袋は基本的に廃棄するか 若しくは再度触れた場合には手洗いを徹底するべきである
お札をアイロンがけするとか 小銭を煮沸するという人もいるが 決して神経質とは言えず むしろ推奨すべき行動であろう
ただ お札を加熱した場合に磁気記録が失われてしまう可能性があり 自販機などで使えなくなる可能性もあるかも知れない わかんないけど
◇追記：お札には磁気記録されているわけではなくて磁性インクが使われているだけなんだそうなので加熱しても問題ないらしい
○うがい
インフルエンザウイルスの場合 口腔内を清潔にすることで感染率を下げることが実証されているのだが 今回の新型コロナウイルスの場合は感染力が非常に強力なので どこまで効果が期待できるかは不明である
とは言え むしろ殺菌効果のあるうがい薬でこまめに積極的に口腔内を除染しておいた方がよりベストであろうことに違いはないだろう
○むやみに物に触れない
特に家の外ではどこにウイルスが付着しているのかわかったものではないので 不必要に物に触らないことも感染リスクを下げる上で効果的であろう
屋外で太陽光が長時間当たっている場所なら紫外線殺菌も期待できるが 屋内（不特定多数の人が出入りする仕事場や店内）では基本的に何も触らない方が良い
○他人に近づかない
たとえ親しい人であっても手が届く範囲までは近づかないことを厚生労働省も推奨している
無駄な長話も直接逢ってすべきではなく ご近所さんでもスカイプなどを積極的に利用すべきであろう
理論的には潜伏期間内に誰も感染していなければ収束するはずのウイルス感染なので ここ２〜３週間は他人との直接接触を完全に遮断してしまうのが最適ではあるのだが
店舗などではそうもいかない
「他人に近づかない」とは言ってもレジ前には並ばないと買い物も出来ないので 客が多い時間帯を避ける工夫はしておいた方が良いだろう
○加湿
気管の粘膜が乾燥しているとウイルス感染のリスクが高まると言われているので 加湿にはある程度の効果は期待できると言えるが 決して「加湿さえしときゃ大丈夫」などというバカみたいな話ではない
SNS上などのデマというのは「これさえやっときゃ大丈夫」的な短絡安易な話を鵜呑みにして気分的に安心満足したいというヒトの先天的欠陥が促すものである
気分的安心満足と 論理的安全は全く別物であることを識別するのが理性であり それこそが人間としての「意識」の本質である
マスクや除菌用品の生産は充分に足りていて 本来なら不足することはないはずなのだが 誰かが買い占めや買い溜めをしているために品薄が解消していない
恐怖に駆られて買い溜めたり 転売目的で買い占めたりすることは 社会全体の利益に反する行為であり たとえ目先の利益が出たとしても 社会全体が疲弊してしまえば損失は全員で負うことになるのである
「情けは他人の為ならず」とは「社会全体の利益は最終的には自分の利益にもなる」という意味であり 断じて「他人に情けをかけると相手の為にならない」という意味ではない
「理性には利己的利益追求の側面がある」などという嘘を鵜呑みにしているから 本質を見誤ることに陥るのである
新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解 -厚生労働省
ってのあるそうな
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