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スタートレック・コミュニティ

スタートレックを楽しむ人たちのブログです

#75地球攻撃10時間前

2005-10-28 22:01:21 | ENT
いよいよと言うか、
やっとクライマックスですね~。

話の展開にスピード感があり、
過去に描ききれなかったクルーのキャラが
やっとドラマの中で生き始めました。
CGも豪華絢爛でしたね。
空中戦も多かったし、
球体兵器の内部も新鮮でした。

ポートスより出演時間が少ないのではと
心配(?)されていたホシも、
かなり重要な役割で登場しました。
薬を使われたのに、
爬虫類族を一回ハメたのには
ちょっとした痛快感を味わいました。

マルコムもよく分からないキャラでしたが、
最近は軍人気質が強調されていて、
アメリカの世論を反映しているのかな…と感じましたが、
このシチュエーションでは
あの役柄もやむなしかな、と思います。

肝心かなめのアーチャー船長も
ホシの生命にかかわる選択をする際に、
以前とはちょっと違って躊躇しました。
結局は危ない選択をするのですが、
これは以前に異星人を「拷問」したのとは、
ちょっと違うので、許せる気がします。

わずか数話しか経っていないのに、
これまでの脱線ぶりが、
なかったかのようなクライマックスです。
異種族と理解しあい、
将来の協力関係を思い描きながら、
当面の敵と戦う。

この状況を描きたいのであれば、
やはり別のスタートレック的やり方があったはず。
そう思うと、
この第3シーズンがたまらなく惜しく思えてきます。

どんなことがあっても勝つでしょう。
だって、
負けたらカーク船長もピカード艦長もいませんから…
それが分かってても我々は見続けてます。
なのに、NX-01の戦いを
あそこまで汚いものにする必要はあったのでしょうか?

また愚痴になってしまいました…
でも、今回は面白かったですよ。

#74評議会の分裂

2005-10-20 22:46:27 | ENT
デグラ、いい奴だったなあ…

急に翻意したので、
「なぜ?」という疑問は未だ消えませんが、
結果的に、この第3シリーズで、
唯一、まともな考え方を貫いていたのは
彼だったのかもしれません。

暴走していたアーチャー船長も
デグラという協力者を得て、
やっと「心の平穏」を取り戻したようでした。
いいキャラに育ちつつあったのに、
残念です。

今回は、なかなか面白く、
時間がすぐに過ぎてしまいました。
ですが、改めて感じたことがあります。

評議会に乗り込んで、
アーチャー船長は証拠を提出し、
ズゥインディを説得しようとします。
しかし、
爬虫類族や昆虫族との論議(?)をみていて、
かなりの物足りなさ、歯がゆさを感じました。

それは、はっきりしない証拠もさることながら、
アーチャー船長の「弁舌」「説得力」です。
交渉相手は、敵対している種族ですが、
地球が生き延びるためには、
是が非でも手を結ばなければならない相手です。

その相手と交渉するに当たり、
あの「弁舌」では…余りにも重厚感に欠けます。
カーク船長、ピカード艦長、シスコ司令官、
ジェインウエイ艦長…
誰と比較しても、「交渉力」が弱すぎます。

敵をそう簡単に説得できるはずがありません。
その意味では、
なかなか説得が成功しないのは、
リアルなのかもしれません。
しかし、
デグラやそれに呼応した毛長族の方が
「浅薄」に思えるほど、
アーチャー船長側に説得力がありません。

それは即ち、脚本の弱さ、筋立ての粗さに
起因していると思わざるを得ません。

そもそも、対ズゥインディの任務が、
敵の本陣に攻め入って、
攻撃兵器を破壊することにあるなら、
たった一隻で出かけること自体、無理があります。
当然、厳しい反撃に出会うはずですから、
突貫工事でNX-02や03を作って、
連携プレーを取ることでしょう。
しかし、それはしなかった。

一隻で任務をするなら、
正面攻撃の道よりも、
敵を説得し、攻撃をやめさせることに
重きを置くほうが自然ではないでしょうか。
それなら、一隻でも可能性があります。

攻撃をやめさせるためにズゥインディと接触するなら、
それなりのやり方や説得方法があると思います。
第3シーズンは、
要するにNX-01が「ここに何をしに来たのか」が
よく分からいまま進んできた感じですね。

だから、シーズンを通じた
エピソードの流れに一貫性がないし、
ストーリーの矛盾やハチャメチャさを
登場人物を変に「いじる」ことで誤魔化しています。

9・11テロ後のアメリカの世論を
反映したように感じたのも、
実はそれが「手軽」だったからで、
別に深い考えはなかったのかもしれない、
最近そう思えてきました。

何だか悟りを開いた修行僧のような心境です。
「もう何でも来い!」という感じです。
ただ、デグラのキャラは本当に惜しかった、と
個人的に思います。

#73エンタープライズ2

2005-10-13 22:00:22 | ENT
過去から現在にやってきたエンタープライズ。
ストーリーは全然違いましたが、
TNGの「亡霊戦艦エンタープライズ」を思い出しました。

ズゥインディ編はもうすぐ終るんですね。
恐らく、制作者側にとってもこの第3シーズンは
大荒れの期間だったと思います。
見る側にこれだけの波紋を巻き起こす内容ですから、
制作段階で議論が起きないはずはない。
でも、今回のエピソードをみる限り、
結末を急いでいる感があります。
「悪い過去は早く忘れたい」みたいな…

過去にタイムスリップした子孫から、
自分たちの人間関係の行く末を聞くという展開は、
ひとつのアイデアだったですよね。
これだと過去と現在のパラドックスは避けられます。

ただ、「亡霊戦艦―」のように、
過去に戻らなければ現在の世界が変わってしまう、という
切迫感がなかったので、
「2」が「1」を助けて犠牲になるんだろうなあ…という
予想は当たってしまいました。
このあとのエピソードで「続編」があるのかな。
「亡霊戦艦」も後の展開に
大きな影響を与えたエピソードでした。

「球体創造者」での非道な行為を
そのままそっくり「意趣返し」されてしまったのは、
やはり制作者の計算ですよね。
でも、何だか訴えるものが伝わってこなかったですね。

うまく言えませんが、
生命とか宇宙とか、そこで生きる人間の倫理観とかを
われわれのいる現代の日常生活から
超越したシチュエーションで描いてきたのが
スタートレックであったと思います。
ENT第3シーズンは、
登場人物の行動や考え方が余りにも現実的すぎて、
戸惑ってしまったのではないかと思っています。

そこにリアリティを感じる人もいるでしょう。
でも、一度現実を見せられてしまったので、
たとえスタートレックらしいエピソードでも
なかなか素直には観られないですね。

この回だけをとってみたら、
スタトレらしく面白い展開だったと思います。
このままのペースで第4シーズンに向かってほしいなあ

#72デグラの決断

2005-10-06 22:14:16 | ENT
前回は余りの落胆→怒りで、
トレリウムに曝露したトゥポルのように
感情を爆発させてしまいましたが、
今回は、「とほほ」な暴走もなく、
随分と落ち着いてみられました。
とりあえず、ほっとひと息です。

アーチャー船長&デグラの関係は、
トリップをからめた中で、
デリケートな感じが良くでてたように思えました。
記憶を消したことをちゃんと打ち明け、
その上で再度関係を築いていこうとしてるんですね。

デルフィック領域で孤独だったENTは、
少し(というより、かなり)周囲との関係を再構築すべき
だと思っていました。
第3シーズン以降、
まともな関係をもてたのは「無人くん」のアンドリア人だけでした。
それじゃ、余りにも悲しすぎます。
やっぱりスタートレックの基本は、
「新しい生命、文明の探索」ですよね。
「ファーストコンタクト」は大事にしなきゃ。

今回の主役、トリップについては、
感情の起伏が丁寧に描けていたのではないでしょうか。
トリップ1人のシーンがちょっと長すぎるかなあ…と
思ったときもありましたが、
ただ単に「妹を殺された」と暴れるだけでは深みがでません。
良かったと思います。

反面、デグラの心変わりは「?」です。
設定上、彼はかなりの愛国者だと思います。
自分たちの種族を守るために、
大量破壊兵器を開発し、その罪を感じつつ生きてます。
その彼が、敵と信じ続けてきた相手を
これほどまでに信じられるようになったきっかけが、
あのバッジだったというのは、いかにも弱い。
その後も地球人を信用するようになるスピードが
余りにも早すぎます。
もっといっぱい伏線を張り巡らせてほしかったなあ…
とも思います。

ところで、
「The Forgotten」という原題は
どのような意味だったのでしょうか?
誰か分かる方、教えてください。

#71球体創造者

2005-10-03 18:04:47 | ENT
何と悲しいお話だったのでしょう…
最近2話ほど、立て直しの気配が感じられただけに、
今回のエピソードは、まさに「奈落の底」です。
ついに、NX-01は「海賊船」に成り下がってしまいました。

まさか本当にやるとは思いませんでした。
最後には思い止まると…

船長の決断(開き直り?)に対し、
異議をとなえたトゥポルを心底応援しました。
「そうだ、船長を思い止まらせろ」と。
しかし、そのトゥポルは何てことない、
ただのジャンキー(麻薬常習者)という設定です。
船長に異をとなえたのは、主義・主張ではなくて
単なる禁断症状による感情の昂ぶり?
そりゃないでしょう。
「前言を撤回します」といったとき、
どれだけ多くのトレッキーが落胆したことか…

今回のアーチャー船長のとった「作戦」は
強盗、略奪、立派な犯罪行為です。
にもかかわらず、トリップが事後に、
「これで良かったんですよ」。
おいおい。そんな論理、どこからでてくるの?

法律を勉強すると、
「法はモラルの最低限」という言葉がでてきます。
社会には、法律よりもっと大事なモラルがあるということです。
そのモラルを逸脱しかけてたENTは、
ついに最低限の法律まで犯してしまいました。
もう守るべきものは、何もない。
単なる「宇宙のならずもの」です。

「悪いことは分かっている。しかし、他に方法がない」
アーチャー船長の言葉です。
その言葉は、ワープコイルを盗まれた異星人には
絶対に伝わりません。

イラクに戦争を仕掛けたアメリカの論理とか、
そんな社会的な背景もにおわせつつ、
しかし、根底にあったのは、
制作者のズレたモラル感覚、ただその1点ではないでしょうか。
そういう場面での「究極の選択」をドラマにしたければ、
どうぞ、スタートレックではなく、
別の物語でやって下さい。
ロッテンベリーが草葉の陰で泣いています。

スタートレック史上に残る
最悪の1話だったと断言できます。
実は、この話、
録画チャンネルの設定を間違い、
予約録画に2度失敗しました。
3度目の正直でやっと録画できて、
期待して見たら、これです。
いっそのこと、見れなければ良かった。