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いちばんだいじ

日々の暮らしの中で、人生で。一番大事なこと、大事なモノを見つけるために

幻滅しちゃった?

2006-06-09 23:27:19 | My Sweet Alligator
温泉旅行のあと。
二人きりで逢ったのは、確か3月。
あの人の提案で、映画を観ようってことになった。
一緒に映画を観るのは初めて。
しかも、昼間から人前で堂々とデート。
普通の恋人同士みたいで、なんだか新鮮だった

映画館周辺は混むし、駐車場を探すのも大変だから
交通手段は電車

彼が選んだ映画は、ジョン・トラボルタの「ブロークン・アロー」っていう、
アクションもの。
いわゆる帰国子女で、英語が堪能な彼。
セリフを聞くと、字幕を読む前に素早く反応する。
なんか、くやしいな

映画を観てから、夕食
そのあとは、どうしたんだっけ?
寮まで車を取りに行った?
それとも、電車で帰ったっけ??

うーん、記憶が定かではない。

でも。
何もなかったんだよね
特に誘われることもなく。
かといって、別にぎこちなくはないんだけれど。

一度、深い関係になったら、もういいのかな?
それとも、幻滅しちゃったのかな?

逢うたびに、そうしたいとは思わないけれど。
どういうつもりなのか、わかんなくて。
ちょっと寂しかった。


心配

2006-06-08 23:39:55 | My Sweet Alligator
あの人と一緒に、初めて迎えた朝。

食堂で朝ご飯を食べて、もう一度温泉に。
でも、残念ながら、貸し切り露天風呂は清掃中。
というわけで、別々に一般の露天風呂に行った。

「すんごく広くてビックリした」
と出てからお互いに話していたんだけど。
やっぱり、一人で入るのはつまんない。

帰りは、行きとは別のルートで。
かなり険しい山道コース。

「昨日寝てないんだから、寝ててもいいよ」
彼は優しい。
でもね、カーナビもない時代。
優秀なナビがついてなくちゃ、困るでしょ?

途中には、日本でも有名な吊り橋が。
そこで少し休むことに。

もちろん、渡ってみた。
かなり長い。で、古い。
しかも、冬。
橋の下を流れる川の方から強く吹き上げてくる風が冷たい。
揺れる、揺れる。
私は前にも来たことがあるんだけど、彼は初めて。
「すごい橋だな」
ま、怖がってはなかったみたいだけど。

そのあとも、山道のドライブが続き、
市街地のファミレスでお昼ご飯を食べたのは、
もう3時過ぎだった。

夢みたいなこの2日間も、もうすぐ終わり。

そう思うと、一緒に食事をしていても
すごく悲しくなった。
「なんか元気ないね」
彼が声をかけてくれる。
寝不足もあって、余計に精神が不安定なのかも。
それを隠す気力もない私。

食事が終わって、私の家へと車を走らせる。
どんどん、どんどん近づいてくる、サヨナラのとき。
どんどん、どんどん無口になってうつむいてしまう私。

ホントは夕食だって一緒に食べたかった。
でも、それは無理だった。

家から少し離れたところで降ろしてもらう。
なかなか降りられなかったけど。
「ありがとう。気をつけて帰って」
そう言って、ドアを閉めた。

涙が出てきそうだった。
でも、泣くわけにはいかない。
帰ったら、いつも通りの生活が待っている。
何ごともなかったように帰らなくては。

そして、夜。
彼に電話してみた。
「ちゃんと帰れた?」
「うん。伝言聞いてくれたの?」
ん?伝言??
彼は、帰ってすぐ伝言ダイヤルにメッセージを入れてくれていたらしい。
「帰りに元気なかったから、大丈夫かなと思って。
 …ホントは、ちょっと後悔してるんじゃないの?」
そんな心配をしてくれてたんだね。
ちっとも後悔なんてしてないよ。
ただ、帰りたくなかっただけ。

後で、伝言も聞いてみた。
「元気がなかったから、気になって」
そんなメッセージが残されていた。

ごめんね。心配させて。
本当に幸せな時間を過ごせたよ。
思い切って行くことにして、良かったと思ってるよ。

だいたい、誘ったのは私なんだし。
つきあってくれてありがとう。
この2日間のこと、きっと一生忘れることはないよ。


初めての夜。初めての朝。

2006-06-07 23:33:33 | My Sweet Alligator
貸し切りの露天風呂を後にして。
部屋に帰った私たち。

バストイレ付きのツインの部屋。
でも、もちろん、ひとつのベッドに一緒に寝る

お互い浴衣を着ている。
私は、その下に白いブラ&ショーツ&オールインワンのベビードール。

彼は後で言っていた。
「ガード固くしてるから、『やっぱりダメ!』とか
言われるのかと思ったよ」

そんなつもりはなかった
むしろ、浴衣を脱いでもムードがあるランジェリーを、と
あえてこの日のために買いそろえたものだった。
まーったく。
女心をわかっちゃいないんだから

しばらくテレビを見ていた。
彼が消した。
照明も落としてある。
窓からの月明かりでお互いの姿がわかる。

今までずっとKISS以上のことを求めてこなかったのは、
彼が気をつかっているのか、はたまた私に魅力がないのか
いろいろ考えたりしてきた。

でも。
今日は違う。
彼も男なんだ。
そして、女として私を求めている。

覚悟を決めてきたのに。
経験ないワケでもないのに。
かなり緊張している私。

好きで好きで、相手にどう見られるかが気になって、
「嫌われないかな」「はしたなくないかな」
そんなことを考えてばかりいると
カラダは素直に反応しない。
生まれて初めて知ったその事実。

ココロではひとつになりたいと思っているのに、
カラダは彼を拒絶する。
何度か試してくれたけれど、
彼は無理強いはしなかった。

結局ひとつになれないまま、
その夜は眠ることになった。
私は、とても悲しかった。
大好きな彼を満足させることもできない自分が
情けなくなってしまった

運転の疲れもあって、ぐっすり眠る彼。
朝まで一緒に眠るチャンスなんて、この先もそうはないだろう。
でも、眠ってしまうと彼を見ることができない。
せっかく二人でいるのに。
結局、朝まで眠らず、ずっと寝顔をみていた。

そして、朝。
「寝なかったの?」
目覚めて、驚く彼。
そして、また抱きしめられて…

やっとひとつになることができた。
たぶん、私の一生で最高の瞬間。
大好きな人が自分の中に入ってくるということが
こんなに幸せだと思えたことはなかった。


生まれたままで。

2006-06-06 23:02:17 | My Sweet Alligator
温泉旅行の当日。
携帯電話がない頃だったので、移動中に連絡を取り合うのは難しい。

「伝言ダイヤル」というサービスを利用することに決めていた。
暗証番号を決めておけば、お互いがひとつの録音スペースを共有できる、
共通の留守番電話…そんなシステムだった。

待ち合わせの時間に遅れた来た彼。
車が混んでいて、
途中で伝言ダイヤルに電話することもできなかったみたい。
お昼過ぎに出発。
NAVI役は私。
あらかじめ決めていたコースだと、夕方には到着するはずだった。

が、しかし。
異常なほどの渋滞。
はちっとも進まない。
彼はイライラすることもなく、その状況を楽しんでいたけれど。
「はずしといていいよ」と私のシートベルトをハズして、
自分の方へもたれかからせてくれたり。
途中でお昼ご飯を食べて、また渋滞の中へ。

ようやく抜けた頃には、かなり暗くなっていた。
そこからは、細い山道。
街頭なんて無く、真っ暗。
しかも、こんなときに限って彼の車は片目状態だった
ホテルにも電話
到着が遅れることを伝える。
「19:00までには来て下さい」
そう言われても、何とも

とにかくひたすら走る。
何とか夕食には間に合った。

私の描いていた予定では、昼間から一緒に温泉に入って
部屋でくつろいでから、夕食を食べて。
そして、また温泉

すべて崩れ去った…

でも。
食堂ではあったけれど、二人で浴衣を着て
差し向かいで食べるのはとっても新鮮で。
ご飯のお代わりをよそってあげたり。
ちょっと新婚気分。
ビールもついでもらったり。

それから。
いよいよ、メインイベント。
貸し切り露天風呂へ。

10人位は入れそうな広いお風呂
そこに二人きり。
とっとと脱いで入っちゃう彼。
私も後からそっと入る。
お湯は透明だったけど、暗いからあまりよく見えない。
ほっ。
ヘンに広いのでどうしたらいいのかわかんない。
適当に距離を置いてお湯につかっている。
何となくぎこちない。
話をしながら、どこ見て良いのかわかんないし

彼が近づいてきて、
「マッサージしてあげる」
石に腰掛けた私の足の裏をマッサージしてくれた。
「気持ちいいでしょ?リハビリの時よくやってもらったんだよね」
彼は、昔の事故で、一時期足のリハビリをしていたことがある。
よく見ると、少しだけ引きずるような歩き方をすることがある。

慣れた感じの彼に比べ、私はというと、
胸から下をタオルで覆ったまま、
緊張気味にマッサージを受けるだけ。

それから、彼は頭と体を洗い始めた。
「背中洗ってあげるよ」
やっとのことでそう言った私。
で、彼の背中を流してあげた。
広い広い背中。

「じゃ、交代」
彼も、私の背中を洗ってくれた。
もう、ドキドキが止まらない

洗い終わって、私がお湯に入ろうとすると、
先に入っていた彼が、手をさしのべてくれた。
その手につかまって、お湯の中へ。
と、不意に膝の上に抱き寄せられた。

ぴったり密着するお互いのカラダ。
お湯以外、何も邪魔するモノはない。

「まったく、世話がかかるな」
そう言いながら、抱きしめてくれた。
私も彼のカラダにしっかりと手を回した。

彼にすべてを預けよう。
あらためて決意した。

温泉

2006-06-05 23:34:09 | My Sweet Alligator
あの人と一緒に温泉に旅行に行くことになった。

そもそも、きっかけは夜のドライブのとき。
お店でご飯を食べながら、私が言った。
「温泉に行きたいな」
「温泉って、一緒に行っても結局別々に入るじゃない」
と彼。
「じゃ、一緒に入れるところ探すよ」
KISSしたことしかないのに。
何度も二人きりで逢ってるのに、それ以上の進展がないままで。
この発言は大胆だったかも

そして、情報誌を買い込んできた。
日帰りでもいいけど、温泉って結構どこも遠い。
貸し切りしてくれるところは、特に遠かった。
しかも、内湯みたいだし。

いっそのこと、泊まりで行こう。
そう決めた。

と、山奥のとある温泉旅館が目についた。
なんと露天風呂を貸し切りできるらしい。
今は結構あるかもしれないけれど、当時はどこにもなかった。

ここしかない。
メジャーじゃないし、有名な観光地でもない。
知り合いに会う確率はほとんどない。

彼にはスケジュールを確認ずみ。
で、とっとと予約をしてしまう。
1カ月くらい前だったかな。
決行は2月末。

2月になってからは思うように逢えなかったけど、
次に逢うのがいきなり旅行っていうのも何だし、
打ち合わせのために、旅行の前の週に逢った。

一緒に夕食を食べる。
時間と待ち合わせ場所を確認。
私の実家近くに迎えに来てもらうことになった。

食事も終わって、帰り道。
まだ時間ある?と彼。
前に教えてあげた山の上の展望台に行こうって言ってくれた。
そこからの夜景は本当にキレイで。
冬だから余計に。
山の頂上に行くまでのドライブウェイからの眺めも素晴らしい。
しばらくクルマを停めて、二人で景色を眺めていた。

そのとき。
「ねぇ、そこ開けてみて」
彼がダッシュボードのボックスを指さす。
開けると、Tiffanyの小さな紙袋が入っていた。
「旅行の時に渡そうと思ったんだけど、
そのときに着けて帰ったら怪しまれそうだから」
「ありがとう
思いもかけないプレゼント
本当にうれしかった

初めての旅行は、いよいよ来週。
ワクワクして、ドキドキして、とても幸せで
その日の帰りはブルーになることはなかった。