阿川佐和子ほか(新潮文庫)
8人の作家による短編集。こうして見ると実にそれぞれの個性がでることか。とても興味深く面白かった。
「春太の毎日」三浦しをん、「ヒトリシズカ」谷村志穂、「海辺食堂の姉妹」阿川佐和子、「スケジュール」沢村凛「Last love」柴田よしき、「わたしは鏡」松尾由美、「キープ」乃南アサ、「おかえりなさい」角田光代の各作品が並ぶ。
たとえば、三浦しおんの作品はユーモアあふれる。角田光代のは、ちょっと怖い印象。でもテーマの「最後の恋」に収れんさせているのはみな同じ。副題が『つまり、自分史上最高の恋』というのだもの。こんなに誰かを好きになるのは、この恋で最後かもしれない。どんな結果に終わろうと永遠に輝きを失わない恋がある、こう思えるのは最高でしょうね。
個人的に好きだった作品は、「スケジュール」「LAST LOVE」どちらも最後に驚きというか展開が鮮やかで終わり方がきれい。短編はこういうところが大事と思う。「私は鏡」のひねりのきいた意外性も好きだ。
そのうち70代やら80代の『最後の恋』というのも書く人が出るかも。高齢社会ですから。
8人の作家による短編集。こうして見ると実にそれぞれの個性がでることか。とても興味深く面白かった。
「春太の毎日」三浦しをん、「ヒトリシズカ」谷村志穂、「海辺食堂の姉妹」阿川佐和子、「スケジュール」沢村凛「Last love」柴田よしき、「わたしは鏡」松尾由美、「キープ」乃南アサ、「おかえりなさい」角田光代の各作品が並ぶ。
たとえば、三浦しおんの作品はユーモアあふれる。角田光代のは、ちょっと怖い印象。でもテーマの「最後の恋」に収れんさせているのはみな同じ。副題が『つまり、自分史上最高の恋』というのだもの。こんなに誰かを好きになるのは、この恋で最後かもしれない。どんな結果に終わろうと永遠に輝きを失わない恋がある、こう思えるのは最高でしょうね。
個人的に好きだった作品は、「スケジュール」「LAST LOVE」どちらも最後に驚きというか展開が鮮やかで終わり方がきれい。短編はこういうところが大事と思う。「私は鏡」のひねりのきいた意外性も好きだ。
そのうち70代やら80代の『最後の恋』というのも書く人が出るかも。高齢社会ですから。