読書感想とロードバイク日記

色々のジャンルの本を読み、感想を書いています。最近は、ロードバイクに乗っているのでその話も少々。

いくつもの週末」

2008-04-29 07:47:21 | Weblog
江国香織(集英社文庫)

新聞に井上荒野(あれの)が書いていて、テーマは『結婚』。マリッジブルーの娘さんを心配するお母さんに答えている文章だった。その中で紹介していたのがこの本。

江国香織の結婚生活の話(作った部分もありそうななさそうな?)。
全然性格の違う二人が一緒になって、それでもやっていける秘訣?のようなものが読み取れるのが面白い。何十年も結婚生活を続けた実感から言ってもまさにそのとおりといった部分がある。たとえば『結婚はstruggle』。一緒にくっついて寝るだけで幸せだ・・・とか。

これを読んで『案外結婚っていいかも』と思えたら、実用書になるかもね。・・・というのは冗談だが、これから結婚する人、2、3年たって結婚って何だろうと思っている人、中高年で結婚生活に飽きた人などにも良い本だ。お勧め。

「パリからの紅茶の話」

2008-04-28 06:38:09 | Weblog
戸塚真弓(中央公論新社)

紅茶好きの著者のフランスにおける紅茶がらみのエッセイです。
やはりフランスと言えばカフェオレでしょうという世界にあって、紅茶好きのフランス人は珍しいみたいですがそれなりに人口はあるのでしょう。彼女の体験も交えたお話。

自宅にあった細密画のイギリスの王様に関するミステリが一番面白かった。ちょっと本題とはずれていますが。
それにしても外国で暮らす日本人女性のたくましいこと。男に比べ感心してしまうバイタリティだ。

「パズルレディの名推理」

2008-04-26 13:57:20 | Weblog
パーネル・ホール(ハヤカワミステリ文庫)

「お人好しでもいい」や「俳優は楽じゃない」などアマチュア探偵スタンリー・ヘイスティングのシリーズで読んだことがあるホールの新しいシリーズ?
クロスワードのパズルで謎ときと絡んだミステリ。けこう面白かった。人物描写がいいし、ユーモアと恋愛がらみのお話が気楽に楽しませる所以かな。

ミステリはあまり説明してはいけない掟だからこのくらいですが、何かのんびりしたいときはパーネル・ホールでしょう。

(蛇足)なんだか久しぶりにクロスワードをやりたくなって読売新聞夕刊のクロスワードをやって楽しんでしまった。こういうオマケつきでした。

「究極の文房具カタログ」

2008-04-20 19:16:27 | Weblog
高畑正幸(株式会社ロコモーションパブリッシング)

趣味の本。文具好きが自分でイラストを描いてちょっとしたでも正当な意見を書いたものだ。取り上げているアイテムは普通に文房具屋で売っている普通のものばかり。変に輸入品のあれこれを礼賛していないところが好感を呼ぶ。モールスキンのノートなど輸入ものもあるがいまや普通に入手可能だし、まあ、いいか。

自分で使って納得できているのだから偉い。ちょっと眺めて楽しむという本とは違うが書いていることは真っ当だし好ましい。

「団塊世代の二万二千日」

2008-04-13 07:41:06 | Weblog
江波戸哲夫(リベラルタイム出版社)

何かといってお騒がせな「団塊世代」だが、こうして振り返ってみればそれなりに時代を生きてきたなと思う。

この本ではそれがトピックとして並べられ、ある主人公の成長を書きながら時代を映す。しかし後者は不要ではないか。黙っていても読むほうはわかるのだし、まさに自分以外に主人公はいらない。(もっとも他の人が読んだらわからないかな?)
ともあれ、テーマと写真を並べてくれるだけで良いと思った。

『訪ね人の時間』『皇太子ご成婚とテレビ』『ケネディ暗殺』『安田講堂事件』『あさま山荘事件』『ロッキード事件』・・・みんな体験的なテーマ。この世代にとっては自分の歴史だ。懐かしい。