飯田朝子(中央大学出版部)
表紙が東京スカイツリーだから、このネーミングの話が半分くらいあるけれど、名前の付け方の話だ。
そもそも、子どもの名付けから入っており、セミナーでの導入としてうまい方法。これを手がかりに、ご自分のセミナーを展開されているのかな?それにしても、ご自身の「朝子」って、良い名前ですねぇ。
第一部が面白い。
紹介文の引用です。
『1. 人の名前がモノを言う
自分の名前の由来、知っていますか?
名付け親は「両親」が圧倒的の大学生
名前で生まれた時代がわかる
男児は漢字、女児は音からのネーミング
表記にうるさく、読みに甘い日本の人名ルール
区別するための名前、意味を持たせる名前
平凡な人名を巧みに利用した商品や広告
有名人の名前をもじった農機具がヒット
2. 名前の音と表記がモノを言う
グリコの「P音ネーミング」戦略
飲み込む「ん」、味わう「ろ」
なぜ男性は濁音が好き?
戦隊シリーズ、濁音のネーミング率94%!
紙おむつに共通するネーミングの特徴
寄せては返す「長いネーミング」と「短いネーミング」の波
宮崎駿監督作品名の「の」の効果
ラーメンのネーミングで一番売れるのはどの表記?
12億円もの値が付くネーミングの権利
「きゃりーぱみゅぱみゅ」の芸名に見る、音が創る世界観
「くりぃむしちゅー」や「AKB48」の名前が売れる理由
3. 消費者を惹き付ける商品のネーミング
名前にモノを言わせた桃屋の“食べるラー油”
ネーミングは分かり易く、忘れにくく:小林製薬の商品名パターン
高級感を演出する万能語「プレミアム」
「113グラムバーガー」では誰も食べない?:クォーターパウンダー
指名買いさせる男前豆腐店の「ジョニー」
受験生が思わず買いたくなる縁起を担いだネーミング
「ウィンナー食べて目指せWinner!」の名キャッチフレーズ
音・文字・ことば意味を柔軟に組み合わせてネーミング
「キャリーパムパム」が名前とは知らなかった。これを読んだらよく考えられているのが分かって面白かった。
例がたくさん出ていて楽しい。のんびり眺めて楽しめました。気楽な読書で、飯田先生のセミナーを楽しんだみたい。
作者紹介を見てみましょう。
『飯田/朝子
1969年東京都生まれ。東京女子大学、慶應義塾大学大学院、東京大学大学院を経て、1999年に博士(文学)取得。現在、中央大学商学部教授。専門は言語学。2005年より商学部で「消費者を引きつける商品名の研究」と題した基礎ゼミを開講。2007年、東京スカイツリー名称検討委員会メンバーに。2010年、中央大学市ヶ谷田町キャンパス「ミドルブリッジ」のネーミングを手掛ける』