読書感想とロードバイク日記

色々のジャンルの本を読み、感想を書いています。最近は、ロードバイクに乗っているのでその話も少々。

「はじめてのオペラ」

2006-10-24 02:41:19 | Weblog
堀内修著(講談社現代新書)

オペラ入門書。よくできている。
初心者に最適。

外国で何をどこで聞く(観る)べきか、少し前の情報ではあるが良く指摘されており、分かりやすい。目次が「序曲」「第一幕」などオペラ風に構成しているなど、にくい仕掛けがあり、ちょっとしたコラムに「幕間」と名づけるなどしゃれてはいませんか。

導入に「オペラは麻薬」などと悪いお誘い?を散りばめる。
批評がどうあろうと自分の感性で受け止め逆に世の評論家の論評をそんな見方、感想もあろうかと受け流すなどオペラ好きの面目躍如ではありませんか。

「夏の力道山」

2006-10-19 07:03:37 | Weblog
夏石鈴子著(筑摩書房)

主婦の日記みたい。
日常の感想や生活が流れている。いわばただそれだけ。
どうして「力道山」か分からない。スパッツ姿を夫が評して言う言葉に出てくるだけ。主人公の主婦がたくましい感じがするので力道山かな?

ときどき主婦の実感的な警句?がある。
ためになるかも・・・

「フィルム」

2006-10-16 18:44:20 | Weblog
小山薫堂著(講談社)

小山氏は放送作家だそうだ。
で、この本が初の小説、とある。
お話が映像になりそうな感じがするのはその要素があるせいかもしれない。また、映像にして役者が演じて様になる小説かもしれない。ちょっと小説にしては物足りなさがある。

短編の集まりだが全部くくって言えば、人と人の接点を描いたものと言えるのだろう。私なりに良くできていると思ったのは2つ。「フィルム」と「セレンディップの奇跡」。前者の静かな感動がいい。後者は思いがけない結末にほっとする。

人それぞれ感動、感心するのが違うかもしれないが、それがまたいいのだろう。

「イギリス英語の裏表」

2006-10-16 06:48:25 | Weblog
小林章夫著(ちくま新書)

「英語」っていうと学校でもアメリカ英語が盛んだ。
でも本来は英国の言葉。それもスコットランドやウエールズなど国内でも複雑。さらに、コックニーの発音があったり上流階級はまるで別の発音だったり複雑な言語の世界を軽妙なユーモアを交えて語ってくれる。愉快。

「I live in Tokyo」を過去形にしたら何て言うか?
答えは本書で。

「県庁の星」

2006-10-12 06:51:32 | Weblog
桂望実著(小学館)

やっと図書館で借り出した。
以前、予約を入れようとしたらあまりにも予約件数が多くて断念。
今頃、借りたらすんなりOK。一時大ブームで映画にもなったのであります。

内容は、ご存知の方もおおいでしょうけれど、関東の某県の上級職の職員が県内の民間企業に研修で派遣されるお話。で、この主人公はあるスーパーに行く。

その店の実態は伊丹十三の映画「スーパーの女」のどたばたを彷彿させる。この店を建て直す・・・らしい(まだ途中です)。主人公はもうひとりこのスーパーに勤めるパートの「おばさん」。交互に彼らが登場し、心の中で「毒づく」のがいい。

漫画というか劇画的な手法が文章になっている感じがする。気楽な娯楽ものです。
少々ストレスがたまったかなという時のお勧め。