へしゃげる脳みそ

大きく息を吸って

これからもずっとこっちを見てるんだよ 

2008年10月20日 | そこはかとないそれ
クロマニヨンズ エイトビート

最初のブルースハープいきなりでヤラれる

興味のある方 曲名をクリックして下さい













今日は会社の
みんなが早く帰りだしたから
僕もまだ終わらない仕事を放り投げて会社を飛び出してきた

代々木にある美容院へ

いつも
行ってる地元の美容院へは
さすがに間に合わなかったから

短くした さっぱりした

パーマをかけるのはやめたんだ










代々木駅で
電車を待つ間

長崎へ行ってる
親父と母親に電話した

出た

普通だった

後ろは騒がしかった

本当に沢山の人が来てくれたんだって

務おじさんは
穏やかな顔で眠ってたって












親父は泣いたかな

たった一人の弟

他は姉と妹で女だから

務おじさんは56歳だった 格好いい人だった

若すぎる

孫もいて
いっちゃんっていう男の子
すごく可愛いんだ









白楽に着いた

お腹が空いた

でも
家には何もない そもそも誰もいない

両親は
明後日まで帰ってこない

こんな街には
ろくな食事場所がない

飲み屋ばっかで

しょうがないから
いつものラーメン屋へ

何度も
食べて飽きた気持ちを空腹でごまかしながら流し込んだ

いつもの味だった













店を出た

信号は赤だった

夜は
肌寒い

ふと気付く

この街には
今僕の家族はいない

兄弟は
みんな結婚して埼玉とかに住んでるし

一番近くて
川崎のねぇちゃんだけど

昔から
住んでいるこの街に
今現在僕一人しかいないなんてなんか不思議だ

そんな事
今までなかった

誰かしら
がいたから












セブンイレブンに寄った

いつもだったら
お菓子だなんだと買うけれど

めずらしく
僕は缶ビールとタバコを買った












家までの時間は
歩いて15分くらい

今日は
いつもより遅く歩いて帰った

務おじさんの大好きだったビールを飲みながら
バカみたいに大好きだったタバコを吸いながら

一度も一緒に
お酒を飲んだりしたことはないから

今夜だけ

ねぇ
付き合ってよ













おばぁちゃんに
手紙を書く事に決めた

息子が死んで
悲しい訳ないから

おばぁちゃんは
いつも僕の話になると

「よっとちゃんがみんなの中で一番優しい」

とか
言うんだって

何言ってるんだよ
俺 おばぁちゃんにたぶん10回も会った事ないよ

ありがとう












務おじさんには
悪いけれど

ビールは
全部飲めなかった

なんで
こんな不味いもん好きだったんだよまったく もう

家の前の坂道は
とても暗かった

僕はお酒が弱い

すぐによろよろになる

ちょっと待って

ちょっと待って


どっかで声が聞こえた気がした


ビールの缶を捨てた

務おじさん 

とりあえずゆっくり休んで

またね

















坂を下った

家が見えた

階段を上った

鍵を開けた

ドアを開けた 暗かった

ただいまを言いそうになった




誰もいなかった

あ、明日ゴミの日だっけか

それ以外
何も浮かばなかった






 


それではまた

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