先週紹介した"TOKYO WAKA"が、「東京を生き物になぞらえてその変化をメタボリズムと語る人の声を拾った」と書いた。
ちなみに、文明開化と共に鉄道が導入された東京において、汽車が多くの乗客を飲み込んでははき出す様子を、田山花袋は短編「少女病」の中で、「新陳代謝」という言葉で表している。既存の英語訳は残念ながらこの部分を省略してしまっていることを過去に拙論で指摘したことがある。「少女病」は鉄道の発達がもたらしたストーカーという当時の新しい現象を知ることができる作品といえるだろう。
11月22日@Student Lounge