岩政伸治研究室

白百合女子大学岩政研究室  ―場所は本館3階英文研究室の向かいです。

■ 読売新聞に「平和を作った世界の20人」の紹介記事

2012-02-28 01:05:59 | メディア
2月10日付天声人語の「ソロー語録」紹介に続いて、今度は2月25日付読売新聞夕刊の10面に、共編訳「平和を作った世界の20人」(岩波ジュニア新書)の紹介記事が掲載されました。二つの本がほぼ同じタイミングで紹介されるとは、偶然とはいえ驚きました。こちらも第一章はソローの伝記から始まります。ちなみに今回、読売にこの記事を書いているのは「尾木ママ」の愛称で知られる教育評論家の尾木直樹さんです。

*画像をクリックすると大きい画面でご覧頂けます。

■ ヨシダシャノンちゃん、がん治療へのドネーションのお願い --スタンフォード日本人会MLより

2012-02-15 16:30:05 | サンフランシスコ--シリコンバレー
スタンフォード日本人会MLより転記:
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2011年クリスマス後、ヨシダシャノン(4歳)は脳のがんが発見され、Stanford付属の子供病院、Lucile Packard Children’s Hospital にて緊急手術を受けました。脳のがんは脳全体と脊椎に転移している悪性度の非常に高いハイリスク群のがんでした。ICUに1か月、その後放射線、抗がん剤治療をふくめたがんとの闘いを今も病院に入院中で治療しています。

12月中旬までプリスクールなど普通にこなし、元気に過ごしていましたが、突然の症状と病気の進行と日々変わる状況に日々暗闇の毎日でしたが、今は娘の命が続く限り貴重な一日一日を一生懸命生きたいと思っています。

主人は今仕事を無給のFamily Leaveとっており、彼女の病状落ち着くまで朝晩交替で24時間2人で娘に付き添っています。この先彼女の症状次第でどのように治療が変わるのかまだわかりませんが、アメリカの莫大な医療費は今までの1か月に及ぶICUでの治療、4度における手術、今後の治療など想像を絶する請求が来ているため、ぜひ皆さんからドネーションを頂ければありがたいです。すでにドネーションいただいている方、何度もメールをいただいている方にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。みなさま一人一人の思いと募金が私たち家族とシャノンにとても力になっていただけること大変感謝しています。ありがとうございます。

このドネーションはシャノンのこれまでと今後の治療など特に保険でカバーされない多大な医療費に有効に使わせていただきます。

○以下ドネーション方法
チェックの場合:
-受取人名 Shannon Yoshida
-以下のドネーションアカウントに預金してくださいとのメモを追加してください。
- "Deposit check to account #: 5013298848"

チェック送り先:
Wells Fargo
1730 Saratoga Ave
San Jose, CA 95129

credit cardまたはPayPalの場合(英文):
http://www.giveforward.com/shannonyoshida

私は結婚後渡米5年、サウスベイエリア近辺に住む、娘と同じ年の子を持つ日本人ママグループに参加していますが、他にあまり交流がありません。アメリカ人の方、日本人の方問わず、エリア、年齢層問わず、みなさまのお知り合いの方にもできればメール転送していただけると助かります。
件名上記のような「ヨシダシャノンがん治療のドネーションお願い」とかにするとわかりやすいと思います。
よろしくおねがいします。

ありがとうございます。
ヨシダシャノン(4歳)
父 ヨシダ ロンマイケル
母 ヨシダさえこ

■ 天声人語に「ソロー語録」からの引用が紹介される

2012-02-10 00:33:57 | メディア
 朝日新聞2月10日朝刊の天声人語に拙訳『ソロー語録』が紹介されているとのメールを反戦詩人にして東洋大学名誉教授の郡山直先生から頂き、慌ててしまった。

 思えば今から10年前、学生が英語で読むにはハードルの高いソローを何とか読んでもらおうと、「今日のソローの名言」と称して授業の始めに紹介し始めた。この授業を知ったある出版社の編集者の方から、「本にしましょう!」という連絡を頂いたのがこの出版のきっかけである。したがってこの本は僕が出したと言うよりは、学生との化学反応と、聡明な編集者の手腕、その他様々な方々の力が合気道のように働いて、それでも私の作業が遅いために最後は力業で「えい、や」と世に出たものだ。ソローの名言が、震災復興の希望の言葉として紹介されるのは素晴らしいことだが、うっかり私の名前が出てしまったことには身が縮む思いである。
 でも一つ言えることがある。ペンは剣よりも強し!ソローが亡くなって150年近くたった今も、彼の言葉が人々を励まし続けている。人気ブログランキングへ 日記@BlogRanking

■ 文字の復権は可能か?--Appleの裏をかくTrader Joe'sの戦略

2012-02-04 02:08:43 | 岩政ゼミ課外授業@スタンフォード
 わがままでも変人でも、スティーブ・ジョブズが世界を変えたことは間違いない。彼は企業から消費者、開発者からユーザーの側に目線を移すことでパソコンをついには僕らのポケットに忍ばせることに成功した。それを実現するためにジョブズがやってみせたのは徹底的な可視化という作業と言っていいだろう。

 ゼロックス研究所で、それまで文字であふれていた画面が、石庭のようにシンプルなアイコンに置き換えられ、そのアイコンをクリックするだけで作業できると知ったジョブズは、当時墓石のようだったパソコンがポケットに入るまでをすでに見透かしたのかもしれない。今や時は可視化の時代で、イメージがまたたく間に文字に取って代わりつつあるようだ。

 ところがこの時代の流れにあえて逆行する連中がいる。それはかつてOSの覇権を争ったMicrosoftでもなく、活字を売り物にしている出版社でもない。エコフレンドリーな品揃えで人気の高い生鮮食料品チェーンのトレーダー・ジョーズである。視覚化の時代にあって彼らが提供する広告に食品の写真はどこにも見あたらない。そのくせ食品の説明にはなんと三段落もの説明が書かれているのだ。考えてみればメロンの写真を見たところでそのメロンがおいしいかどうかは判断できない。トレーダー・ジョーズはそれを「美味しいよぉー」と言葉巧みに読者を甘く誘(いざな)う。

"The Tuscan Cantaloupe ... (a)mong those qualities are the sweet aroma, rich flavor and distinct exterior grooves that indicate flavor and ripeness. This is a very sweet melon that makes an excellent breakfast or brunch addition, is excellent with ham or prosciutto and is super satisfying in a fruit salad. We're selling each Tuscan Cantaloupe, grown in the U.S., for $2.99."

パソコンの画面を竜安寺の石庭に変えたのがジョブズだとしたら、スーパーのチラシを『ハリー・ポッター』に変えたのがトレーダー・ジョーズといったらほめすぎか。文字をつづることを英語で"spell"というが、"spell"には魔法をかけるという意味もある。言葉の力はまだまだ捨てたモノではない。人気ブログランキングへ 日記@BlogRanking