昔、C-C-Bというバンドが好きだった。
髪を奇抜でPOPなカラーに染めたルックス。
まだアイドルや演歌が中心で、バンドやロックやその他のジャンルの楽曲は「売れる」ためには「歌謡曲」という曖昧で大きなカテゴリーの中でもがいていることが多かった時代の終わりごろ。
彼らも最初は「楽器を演奏しながら歌えるアイドル」のような扱いだった。
チェッカーズだってそんなんだった。
ヒット曲はどうしたって耳に入ってくる時代だったからもちろんブレイクしたヒット曲であるRomanticがとまらない以降はだいたい知ってたけど、意識して、好きだなぁと思って聴くようになったのは不自然な君が好きとかそのあたりからだったような気がする。
笠浩二の甘くて可愛らしいキャンディボイス。
渡辺英樹の、笠と似た系統でありながらハスキーでセクシーな高音。
そして関口誠人のエロくも包容力のある低音。
5人組ではあったが当時はヴォーカルはこの3人が担当していて、その3つの声のバランスが本当に大好きで。
若くてお金もなくてコンサートなどそうちょくちょく行けるわけではなかった当時の私は結局彼らのライブに行ったことはなかったのだけど。
そんな彼らもバンドとして正当に評価され始めていた。と、思う。
そんな頃、関口誠人がバンドからの脱退を発表した。
まあ、今のように情報が溢れているわけでもないし、音楽雑誌をくまなくチェックしていたわけでもないし、仮にたとえそういうものが現代並みに発達していたとしても本当のところはわからない。
とにかく、私が大好きだった関口の声が無くなってしまうということはけっこうな大事件だった。
ほどなく関口はソロデビューをし、
C-C-Bではこれまでヴォーカルを担当していなかったギターの米川英之が前に出てくることになった。
米川があんなに「歌える」人だとは知らなかったし、ならばなぜこれまで出てきていなかったのか不思議に思ったのは確か。
こうしてC-C-Bは4人組の、これまでとは少し違うバランスの3つの声のバンドになった。
それはそれで好きだったけど、やっぱり心の隅っこのどこかで感じていた。
ああ、まこさんの声が聴こえない。
考えてみればC-C-Bに関しては一度も生でライブを見ていないわけで、CDやビデオで脱退前リリースのものを見聞きすればそこにちゃんと関口は存在しているのに、新作を聴いたらやっぱりそう思ってしまうんだな。
米川がヴォーカルの歌もイイし好きだし、4人の彼らがダメだとは思わないんだけど、それとは別の話だった。
やがてそんな彼らも解散したのだけど。
長い年月の後、彼らは大々的な再結成などではなく、ちょっと一緒にツアーやるねーみたいなノリで?C-C-Bとしての活動もしていたのを不覚にも私は気づいていなかった。知った時も色んなタイミングや情報の取りそこねなどで結局ライブには行けていなかった。
そうして、渡辺英樹がこの世を去った。
関口誠人も笠浩二も米川英之もソロコンサートやライブには足を運んだのに、唯一生で声を聴いたことがなかった英樹はもうこの世にはいなくて。
間に合わなかった。
もう永遠に、英樹の生の声を聴く事は叶わない。
本当にもう聴こえないのは、英樹の声だった。
同じミュージシャンが定期的に行うツアーなどに行き慣れてしまうと時々うっかり忘れてしまう。
行きたいなと思ったライブが、また次があるとは限らない。
行きたいと思った時に行っておかなければ、間に合わないことだってあるんだ。
行こう。聴きたい声があるなら。
今でなければ聴けない声がある。
あんな後悔なんてもうしたくないよ。
続く(かもしれない続かないかもしれない)
これ実は一年くらい前、ブログ復活させた頃に書きかけてたネタでした。
髪を奇抜でPOPなカラーに染めたルックス。
まだアイドルや演歌が中心で、バンドやロックやその他のジャンルの楽曲は「売れる」ためには「歌謡曲」という曖昧で大きなカテゴリーの中でもがいていることが多かった時代の終わりごろ。
彼らも最初は「楽器を演奏しながら歌えるアイドル」のような扱いだった。
チェッカーズだってそんなんだった。
ヒット曲はどうしたって耳に入ってくる時代だったからもちろんブレイクしたヒット曲であるRomanticがとまらない以降はだいたい知ってたけど、意識して、好きだなぁと思って聴くようになったのは不自然な君が好きとかそのあたりからだったような気がする。
笠浩二の甘くて可愛らしいキャンディボイス。
渡辺英樹の、笠と似た系統でありながらハスキーでセクシーな高音。
そして関口誠人のエロくも包容力のある低音。
5人組ではあったが当時はヴォーカルはこの3人が担当していて、その3つの声のバランスが本当に大好きで。
若くてお金もなくてコンサートなどそうちょくちょく行けるわけではなかった当時の私は結局彼らのライブに行ったことはなかったのだけど。
そんな彼らもバンドとして正当に評価され始めていた。と、思う。
そんな頃、関口誠人がバンドからの脱退を発表した。
まあ、今のように情報が溢れているわけでもないし、音楽雑誌をくまなくチェックしていたわけでもないし、仮にたとえそういうものが現代並みに発達していたとしても本当のところはわからない。
とにかく、私が大好きだった関口の声が無くなってしまうということはけっこうな大事件だった。
ほどなく関口はソロデビューをし、
C-C-Bではこれまでヴォーカルを担当していなかったギターの米川英之が前に出てくることになった。
米川があんなに「歌える」人だとは知らなかったし、ならばなぜこれまで出てきていなかったのか不思議に思ったのは確か。
こうしてC-C-Bは4人組の、これまでとは少し違うバランスの3つの声のバンドになった。
それはそれで好きだったけど、やっぱり心の隅っこのどこかで感じていた。
ああ、まこさんの声が聴こえない。
考えてみればC-C-Bに関しては一度も生でライブを見ていないわけで、CDやビデオで脱退前リリースのものを見聞きすればそこにちゃんと関口は存在しているのに、新作を聴いたらやっぱりそう思ってしまうんだな。
米川がヴォーカルの歌もイイし好きだし、4人の彼らがダメだとは思わないんだけど、それとは別の話だった。
やがてそんな彼らも解散したのだけど。
長い年月の後、彼らは大々的な再結成などではなく、ちょっと一緒にツアーやるねーみたいなノリで?C-C-Bとしての活動もしていたのを不覚にも私は気づいていなかった。知った時も色んなタイミングや情報の取りそこねなどで結局ライブには行けていなかった。
そうして、渡辺英樹がこの世を去った。
関口誠人も笠浩二も米川英之もソロコンサートやライブには足を運んだのに、唯一生で声を聴いたことがなかった英樹はもうこの世にはいなくて。
間に合わなかった。
もう永遠に、英樹の生の声を聴く事は叶わない。
本当にもう聴こえないのは、英樹の声だった。
同じミュージシャンが定期的に行うツアーなどに行き慣れてしまうと時々うっかり忘れてしまう。
行きたいなと思ったライブが、また次があるとは限らない。
行きたいと思った時に行っておかなければ、間に合わないことだってあるんだ。
行こう。聴きたい声があるなら。
今でなければ聴けない声がある。
あんな後悔なんてもうしたくないよ。
続く(かもしれない続かないかもしれない)
これ実は一年くらい前、ブログ復活させた頃に書きかけてたネタでした。
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