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唯幻論

岸田秀先生の思想である「唯幻論」を紹介する。混迷する現代、世界を読み解く理論は「唯幻論」以外には考えられない。

李登輝さん

2005年04月25日 | 唯幻論
私は岸田先生の本を贈ることが多いのですが、ほとんど反響がありません。どういう理由なのでしょうかねえ。
岸田本を贈ることが好きなので、へこたれずに贈り続けます。人に本を贈る行為は自我の拡大を目指しているのでしょうか。

ところで、来月に台湾で李登輝さんにお逢いします。(大前研一さん主催、経営者勉強会の一環。大前さんは李登輝さんのアドバイザーでした。)李登輝さんには「ものぐさ精神分析」「日本がアメリカを赦す日」をプレゼントします。李登輝さんは日本人として教育を受けた方で戦中は日本軍人として戦いました。日本人としてのアイデンティティを持っており大の親日家で、台湾民主化の最大の功労者の一人です。その言動により私も大好きな方です。
ちなみに小林よしのりさんの「台湾論」の感想も聞いてみようと思っています。

岸田秀先生訳 般若心経

2005年04月21日 | 唯幻論
岸田秀先生訳の般若心経が好きである。オリジナルは伊丹十三監督の映画「大病人」で、
映像作家の渡辺豊さんのHPから許可をもらって転載します。


摩訶般若波羅蜜多心経
(まかはんにゃはらみつたしんぎょう)


観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空
(かんじざいぼさつ ぎょうじんはんにゃはらみつたじ しょうけんごうんかいくう)

度一切苦厄 舎利子 色不異空
(どいっさいくやく しゃりし しきふいくう)

空不異色 色即是空 空即是色
(くうふいしき しきそくぜくう くうそくぜしき)

受想行識 亦復如是 舎利子
(じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ しゃりし)

是諸法空相 不生不滅 不垢不浄
(ぜしょほうくうそう ふしょうふめつ ふくふじょう)

不増不減 是故空中無色 無受想行識
(ふぞうふげん ぜこくうちゅうむしき むじゅそうぎょうしき)

眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 無眼界
(むげんにびぜつしんい むしきしょうこうみそくほう むげんかい)

乃至無意識界 無無明亦無無明尽 乃至無老死
(ないしむいしきかい むむみょうやくむむみょうじん ないしむろうし)

亦無老死尽 無苦集滅道 無智亦無得
(やくむろうしじん むくしゅうめつどう むちやくむとく)

以無所得故 菩提薩垂 依般若波羅蜜多故
(いむしょとくこ ぼだいさった えはんにゃはらみたこ)

心無罫礙 無罫礙故 無有恐怖
(しんむけいげ むけいげこ むうくふ)

遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃 三世諸仏
(おんりいっさいてんどうむそう くうきょうねはん さんぜしょうぶつ)

依般若波羅蜜多故 得阿耨多羅三藐三菩提 故知般若波羅蜜多
(えはんにゃはらみたこ とくあのくたらさんみゃくさんぼうだい こちはんにゃはらみつた)

是大神呪 是大明呪 是無上呪
(ぜだいじんしゅ ぜだいみょうしゅ ぜむじょうしゅ)

是無等等呪 能除一切苦 真実不虚
(ぜむとうどうしゅ のうじょいっさいく しんじつふこ)

故説般若波羅蜜多呪 即説呪曰 掲諦
(こせつはんにゃはらみつたしゅ そくせつしゅうわつ ぎゃてい)

掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦
(ぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい)

菩提薩婆訶 般若心経
(ぼじそわか はんにゃしんぎょう)

(一部に当て字があります)


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真実に目覚めるための教え


知恵を働かせ、深く考えれば、すべては幻想であること
身体も精神も幻想であることがわかる

それがわかれば、一切の苦しみから解放される

現実は幻想であり、幻想が現実である

感覚も思想も理性も知識も幻想である

世界に存在するすべてのものも幻想である

故に、生じることも消滅することもなく
濁ることも澄むこともなく、増えもせず減りもしない

目や耳や舌や身体や心も幻想であり
それらで感じる形、声、香り、味、手触り、感情も幻想である

目に見える世界も、意識する世界も幻想である

愚かさも幻想であり、愚かさからの脱出も幻想である

老いや死も幻想であり、老いや死からの解放も幻想である

苦しみも、苦しみの原因も、苦しみからの解放も幻想である

知性も幻想であり、悟りも幻想である

このようにすべては幻想であることがわかれば、心に囚われがなくなる

心に囚われがなくなると、恐れがなくなる

故に一切の迷いから覚めて、無上の安らぎに至るのである

これが真実に目覚める教えであり、この教えこそが
大いなる霊力の言葉であり、賢明なる言葉であり
この上なき言葉であり、比類なき言葉である

故に、一切の苦しみを取り除き、真実にして空しさがない

さあ、真実に目覚める言葉を唱えよう

行こう、行こう、真実の世界へ行こう

みんな一緒に行こう

正しい悟りを譲受しよう

真実の教えを終わる

渡辺豊さん(この文章は聞き取りによるものです)のHP
http://sky.zero.ad.jp/~zac78258/nowandthen/essay-hannya.html
こちらは般若心経の、萌えるフラッシュ
http://www2.gyojya.jp:8000/Flash/Good/oharai.swf

大前研一さんと唯幻論とお金

2005年04月19日 | 唯幻論
はっきり言っていまのところこの関係はない。
お二人にはそれぞれ、本とか資料とか渡してあるのだが、お互いに関心がなさそうなのは私の不徳の致すところである。なんとか「経済VS幻想」理論を展開していただきたいものである。

大前研一さんは天才である。近くに行くと、脳内のニューロンがブーンと、コンピューターを凌ぐ演算で高速回転しているのが感じられる。私は「新富国論」に出会って以来のファンで、平成維新の理念には心を躍らせたものである。
平成維新への提言はいまでもまったく合理的なもので国策として採用したいものである。が変革をじゃまする体制側・鉄のサークルがそれを拒んでいる。
(そうか、そういう意味では、日本人の反動という視点で「唯幻論」と話が出来るかも。)

私の理想は、
外的自己:大前研一さん 内的自己:小林よしのりさん 超自我:岸田秀先生
で日本を運営してみたい。

岸田秀先生曰く、「お金」とは、

「お金は幻想の潤滑油。唯幻論的に好ましいものである。」
「お金が無ければ、他者とコミュニケーションを図るのに、暴力という手段も考えられる。」

小林よしのりさんと唯幻論

2005年04月16日 | 唯幻論
私は小林よしのりさんのかなり熱心なファンである。
SPAのゴーマニズム宣言以後はすべてリアルタイムで購読している。(自慢)

同和問題・オウム問題・エイズ問題・自虐史観問題・大東亜戦争史観・ポチアメリカ問題等はすべて小林さんを支持しているが、唯幻論の観点から考えると少し異論があるのは、経済問題とインターネット批判。
インターネットに関する理解が少ないのでは。有名なスタージョンの法則、「SFの90%はクズである。ただし、すべての物事の90%はクズである。」という理解でよいのではないだろうか。たとえそれが99.9%だとしても。
経済問題に関しては、小林さんは内的自己が克ちすぎるのでは。彼は、アメリカによるグローバルスタンダードを否定するのであるが、これを否定するということは、鎖国するとかの実現不可能なモデルを考えているのだろうか?経済的なモデルが示せない今は、グローバルスタンダードでやらなければ、日本は経済的には2等国になるであろう。

戦争論で小林氏が、岸田秀先生の理論を引用したこともあるし、岸田秀先生も「戦争論」に共感する部分があることを表明されている。唯幻論的には、日本人の自我のよりどころである民族主義には違和感は無いと思われる。対談が望まれるところである。私自身、出版社にそのお願いをしているのであるがまだ実現していない。出版社の方に是非この対談の実現をお願いしたい。
民族主義の内的自己と、他国と経済的な依存を必要とする外的自己も一つのテーマである。

方法論として一番重要なのは、唯幻論は、平和的な手段で、日本をアメリカの属国の楔から開放し、アメリカの病理を救うことのできる唯一の最終兵器であるということである。他の手段では軋轢を生むなど、悲惨な結果になりすべて成功しないであろう。


中国の外的自己と内的自己

2005年04月11日 | 唯幻論
暴動の報道を見ていて、これは尊皇攘夷の中国版だと見ました。
外国(日本)を排斥したいという内的自己が出ている。外的自己は経済的な交流を必用としているが、ペリーの砲艦外交的なもので脅されているのではないので、切羽詰った状況には無く、外的自己はあまり表に出てこない。

岸田秀先生の説によると、大東亜戦争時は中国の蒋介石政権はアメリカの傀儡であった。いまは日本の政権がアメリカの傀儡であると。
日本も中国もアメリカの戦略に乗せられて、対立している部分があるのではなかろうか。

日中関係は「政冷経熱」という言葉があるそうで、政治は冷たく経済は熱くということ。
唯幻論的には、嫌いな国とはお互いに冷たい関係でかまわないと。むきになるなと。

中国にも唯幻論デビューが必要ですね。

中国・朝鮮問題への認識と対応

2005年04月10日 | 唯幻論
一言「元寇」と言いましょう。
朝日新聞に「サンゴ」と言うような使い方ですね。
「チベット」と付け加えても良いですね。

元と元の手先の高麗の侵略の為に、日本は多大の犠牲を被ったのですから。
元と今の彼らは関係ないと言うのなら、大東亜戦争を起こした日本の政権と今の政権は関係ないですから。

岸田先生に伺ったのですが、田中角栄が周恩来に「元寇」の事を言ったら、あれは漢民族ではなく、モンゴルがやった事だと言ったそうです。以下引用
http://www.21ccs.jp/china_quarterly/China_Quarterly_01.html

まず記者会見で田中は迷惑問題について、こう述べた。外務省の記録(アジア局中国課が昭和六三年九月に執務資料としてタイプしたもの)には次のように書かれている。
 <私は、千数百万人に迷惑をかけたという事実に対しては「ご迷惑をかけました」と言った。「ご迷惑」という言葉は婦人のスカートに水がかかったときに使うのだそうだが、そういう迷惑という感じを、そういうことをお互いにみんなブチまけあった。(中略)「両国には長い歴史がある。日本が戦争をしたということで大変迷惑をかけたが、中国が日本を攻めてきたことはないかと研究してみたら、実際にあった。三万人くらいが南シナ海から押し渡ってきた。しかし台風に遭って(笑い)日本に至らず、本土に帰ったのは四五〇〇人であったとこう書物は教えている(笑い)。また、クビライの元寇というのがあった。日中間にはいろいろなことがあった。過去というよりも、みんな新しいスタートに一点をしぼろうということだった>(竹内実編『日中国交基本文献集』下巻、蒼蒼社、1993年211~224ページ)。

元寇…北条時宗の時
  1.文永の役(1274)
     10月5日 元が対馬を攻撃
           モンゴル人(20000人)・漢人・高麗人=28000人(うち水夫は15500人)
           高麗で造った船 900余隻
           対馬・壱岐で13500人余の捕虜
       19日 博多湾に上陸
           日本軍は大宰府まで後退した。大宰府の北に、古代、唐・新羅連合軍が攻めてくる可能
           性があったために作ってあった水城があった。戦い自体は負け戦だった。
       21日 暴風雨で元軍大損害を受け退却
  2.弘安の役(1281)
     6月15日 東路軍(元・高麗)、壱岐・対馬攻略
     7月末  江南軍(南宋)到着
           東路軍:40000人、3400隻
           江南軍:100000人、3500隻←到着するのが遅い
           上陸は堤防で阻まれた。志賀島・能古島を占領。その周辺に滞在していたが、日本軍が夜
           討ちをかけ、肥前鷹島(現在長崎県伊万里湾の沖)に移動した。
           →余り戦っていないようである
     閏7月1日 台風に遭う


「日本がアメリカを赦す日」英訳本案内の事例

2005年04月08日 | 唯幻論
日本経済新聞 国際部 ロサンゼルス 猪瀬聖様への手紙

お世話になります。26日のネイティブインディアンに関する記事を拝見しました。
私は、「ものぐさ精神分析」で知られる岸田秀先生に師事しており、先生の著作「日本がアメリカを赦す日」の英訳出版をプロデュースしました。その英訳本が先月アメリカで出版されました。内容はインディアン虐殺の正当化が、アメリカを神経症にしており、戦争に駆り立てると言うものです。
その本をアメリカン・インディアン国民会議に寄贈したいので送り先を教えていただけないでしょうか?猪瀬様にご興味があるようでしたら、猪瀬様にも送付させていただきます。本文と英文のプレスリリースを送付させていただきます。よろしくお願いします。

プレスリリース
「ものぐさ精神分析」で一世を風靡した
岸田秀先生の「唯幻論」がアメリカに初めて紹介されます。
この唯幻論がアメリカの苦しみを救うかもしれない・・・・・

アメリカは、なぜ、他民族虐殺を繰り返すのか?他民族虐殺は何を意味しているのか?何を目的にどんな動機で?もしもアメリカが変わるとすればどうすればいいのか?
これらの疑問に対する説得力のある答えを持っている理論は史的唯幻論以外には知らない。

 動物は本能のままに生きることで生を享受できるが、人類は本能がこわれており本能のままでは生きていけない。そこで本能の代わりとして幻想を介して世界と向き合うようになったという「唯幻論」(ものぐさ精神分析 青土社 昭和52年)で日本の思想界に衝撃を起こしてから27年目になります。この度、その「唯幻論」が英語圏に初めて紹介されることになりました。
「A Place for Apology」Hamilton Books
「日本がアメリカを赦す日」(毎日新聞 平成13年)の英訳版 が11月にアメリカの出版社から学術書として出版されました。「唯幻論」がアメリカに本格的に紹介されるのは初めてのことで、歴史的快挙であると考えます。反復脅迫的に戦争を続けるアメリカに一石を投じ、自らを省みる契機になることを期待します。
この本は、「史的唯幻論」により、社会心理学的に日本とアメリカの病的な関係を読み解いたもので、強迫神経症であるアメリカの病理がイラク戦争を起こしてしまうという深層心理に迫ります。

A Place for Apology:
War, Guilt, and U.S.-Japan Relations : War, Guilt, and U.S.-Japan Relations

http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/0761828494/qid=1101504854/sr=1-8/ref=sr_1_8/103-3625424-2841449?v=glance&s=books

フロイドとフロイト

2005年04月05日 | 唯幻論
唯幻論ではフロイド表記であるが、一冊、フロイト表記の著作がある。
「一神教VS多神教 新書館」
三浦雅史さんの編集なのに、なぜであろうか?不可解。

そこで一句。
「フロイトとは
         俺のことかと
                 Freud言い。」  Sigmund