岸田先生の新刊は、気が付くといつのまにか書店に並んでいるというケースが多い。出版社はもっと宣伝するように。
あとがき252ページから引用
「あっちで多神教を非難し、こっちで一神教を罵倒して、矛盾しているようであるが、わたしは、基本的には多神教的である日本に、何とか、一神教の欠陥を避けつつ、その利点を採り入れる道はないものかと、虫のいいことを考えているのである。その場合、多神教はいい加減というか、寛容であって、多くの宗教の中の一つの宗教として一神教を容認するのであるが、他の宗教を認めないのが一神教が一神教である所以であるから、一神教は多神教を容認せず、したがって、一神教と多神教のあいだには、お互いに相手の利点を認め合い譲り合うという多神教的妥協は成立しないらしいので、問題は難しい。」
引用終わり
岸田先生は従来のスタンスから一歩踏み込んで、一神教と多神教を唯幻論で調和を模索する立場に立たれたような印象を受けた。私にとっては喜ばしい事である。
世界を理解するには唯幻論的志向しかないと考えるから。
あとがき252ページから引用
「あっちで多神教を非難し、こっちで一神教を罵倒して、矛盾しているようであるが、わたしは、基本的には多神教的である日本に、何とか、一神教の欠陥を避けつつ、その利点を採り入れる道はないものかと、虫のいいことを考えているのである。その場合、多神教はいい加減というか、寛容であって、多くの宗教の中の一つの宗教として一神教を容認するのであるが、他の宗教を認めないのが一神教が一神教である所以であるから、一神教は多神教を容認せず、したがって、一神教と多神教のあいだには、お互いに相手の利点を認め合い譲り合うという多神教的妥協は成立しないらしいので、問題は難しい。」
引用終わり
岸田先生は従来のスタンスから一歩踏み込んで、一神教と多神教を唯幻論で調和を模索する立場に立たれたような印象を受けた。私にとっては喜ばしい事である。
世界を理解するには唯幻論的志向しかないと考えるから。