「ごめん、もう君の世界に住んでいられなくて。」
と君は言った。
いいのに、謝らなくたっていいのに。
一人になってしまう実感が余計にするだけ。
でもわたしは、
と一人声に出してみる。
やっぱりまだとどまっていたい気がする。
ここに。
変わったのは君じゃなくて、
わたしのほうなのかもしれない。
わたしの世界がもう
君を包めなくなったみたい。
ごめんを言うのはわたしのほうなのかもしれないね。
でもやっぱりごめんはナシで、
君が行ってしまう前に
もうすこし一緒に
佇んでいてくれないかな。
写真:しゃけ ことば:ししゃも