シュラ吉旅日記

定期更新型ネットゲーム「DARK KINGDOM3」のキャラクター視点日記。プレイヤーの呟きもたまにあるかモ。

羅喉丸の悲劇

2007-06-26 19:39:25 | キャラクター視点
イブラシル歴687年1月



第二砦での戦闘は継続中だ。
前回から俺は使用武器を弓に持ち替えたが、さすがバルディッシュの
倍の威力だけあって戦力としては申し分ない。
(まぁ アルトの魔法や、爺さん、お嬢の罠には全然敵わねぇけど)
ただ、まだ俺が弓を使い慣れていないせいか、今回トルネードを使う時の
最初の一撃をことごとく避けられてしまった。
・・・2度の戦闘共でだ。 これはさすがに参った。

まだまだ鍛練が足りぬと言う事だろう。

それでも魔導師の詠唱を中断出来た事と、敵方の2人を麻痺させる事
が出来たのはラッキーだったと・・・思いたい。

まぁ サンダーストームを一撃喰らっちまって、髪も焦げ焦げになった
りもしてやばかったけどな。



また夕方に砦近くで野営地を設営。
飯を食う事になるが・・・今回 何を思ったかリーゼの奴が張り切って
カレー(と思っているのは本人だけだ)らしきアヤシい料理を鍋一杯に
作ってしまった。
ちょっと目を離したスキにだ。 リリ姐さんもオレも気がついた時には
もう遅かった。鍋の中はアヤシげな物体で一杯になっていた。

「カレーは良い物を作れる腕になりつつあります」

・・・自分でそう言ってはいるが、味付けについてはまだまだ全然駄目
駄目なんだよなぁ。材料を切るのは随分と上手くなったが、肝心の味付け
がさっぱり駄目だ。
料理はセンスと自分の舌にかかっていると言うが、リーゼに関して言えば
この2つ共が徹底的に駄目っぽい。(味音痴なのかも知れない)
しかも、性格が大雑把なのか、「一つまみ」を「一掴み」で料理を作るん
だから味だってメチャクチャだ。

リーゼは鼻歌を歌いつつ皿にカレーを盛ると、ソレを持って羅喉丸の前に
立ちはだかった。

「さて羅喉丸 …そろそろ機は熟したわよ!
 あなたが跨いで土をかけた私のカレーの恨み!
 さあ、成長した私のこのカレーを今一度貪りなさい!
 文句は食べてから聞こうじゃないの! さあ!」

情けない顔をして逃げようとした羅喉丸だったが、リーゼに首を掴まれて
しまい逃げられない状態でカレー皿を押し付けられていた。

・・・止めてやりたい。
だが! 止めたらあのカレーもオレが食うハメになる。
許せ 羅喉丸。 お前の事は一生忘れない・・・。



野営地に唐獅子の悲痛な声が響き渡った。






・・・もしかしたら、羅喉丸はもうオレの召還に応じてくれないかも
知れない。


走り書き

2007-06-22 17:12:05 | キャラクター視点
イブラシル歴686年12月



ノートには何やら色々とメモがしてある。

■弓の訓練
 威力もまあまあある。トルネードじゃない技も使ってみてぇな。
 確実に使いこなせるように、早く弓に慣れてしまおう。

■移動先
 リーゼの武器の威力を試した後、第三砦に移動するのも良いかも
 知れない。 そろそろ渡り合えそうだし。

■姐さんの副業
 アルトの言ってた「直接聞けばいいことがあるかも知れない」
 ってのが気になる。・・・膝枕して耳掃除とかしてもらえるんだろうか?
 思い切って聞いてみるとしよう。

■カレー
 材料を使い切られちゃどうしようもねぇ。
 ・・・オレは耐性があるからいいとしても、他の面子はどうするんだ?
 皆がぶっ倒れたら洒落にならん。
 羅喉丸まで逃げ出すあのカレー。試作を何度させてもあの破滅的な出来は
 全く改善されねぇ。・・・どうしたもんだか。
 リリ姐さんに1度教育的指導をして貰った方が良いかも知れん。


■次回街入り
 1番に行くのは医者。腹の薬と解毒薬を買い溜め。
 防具は保留。


新しい武器と女心

2007-06-11 19:13:55 | キャラクター視点
イブラシル歴686年11月



リリ姐さんのツテで武器職人にリーゼが新しい武器を作ってもらう事に
なった。 職人の作る武器の威力はかなりの物だと噂には聞いているが、
実際にはまだ見た事がない。
それを間近で見る事が出来るってのでオレも興味津々だ。

だが、自分に良い武器が見つからず使う事が出来ないのは少々辛い。
バルディッシュとは長い付き合いになるが、そろそろコレでは先に進む
のが苦しくなっている事は確かで・・・。
バルディッシュを見て唸っていたら、ニコ爺がやってきて弓を差し出した。

「お主に弓が扱えるかのゥ。弓や銃は繊細さや落ち着きが必要なんじゃぞ?
 ワシのようにな(笑)」

先日、第二砦で拾った宝箱から出た"フォレストボウ"だ。
威力は今使っているバルディッシュの倍以上。リリ姐さんが良い剣が手に
入るまでの場繋ぎに使ってみたらどうかと、爺さんの後ろから顔を出して
オレに言った。

・・・弓矢は故郷にいた時、少し扱った事がある。
戦闘にではなく狩猟をしていた時にだけだが、実家にあった戦闘に使う弓
を使っていた。多少なりとも武道の鍛練に役立つだろうと思っての事だ。
弓自体の大きさも大きい上、弦を引くにもかなりの力とコツが必要で…
更に相手に命中させるのも大変だったっけな。

で、
ニコ爺から受け取った西洋の弓はオレの故郷の弓とは違って少々形が違う。
というか大きさが違う。
故郷で使っていた物と違い随分と小振りだ。
・・・次の戦闘に使うまでに、使って感覚を掴んでおかねばなるまい。
コレで多少なりとも戦力が上がれば、第三砦に行く事だって出来るように
なるだろう。その日の為に。



夜になって晩飯を皆で食べながら談笑する。
リーゼがアルトに自作のカレーの話をしていた。

「うふふ、カレーは良い物を作れる腕になりつつありますよ。」

とんでもない大嘘だ!
毎週1度アイツに試作をさせているが、喰うのはオレとリーゼだけだ。
今だ爺さんもリリ姐さんも喰おうとはしていないのだから。
しかも、羅喉丸の奴に至っては後足で砂をかけて跨いでしまう程なのに。

「でもシュラさんはちょっと他の人よりお腹がデリケートなんですよねえ…、
 体は頑丈な割りには、何故でしょう?」

何故でしょうじゃねぇ!
あんなん喰った日にゃ、うちのパーティが全滅してしまうっての。
全く・・・何を言ってんだか。呆れてそれを見ていたら、リーゼの奴今度は
こっちにやってきて不機嫌そうな顔でオレを見た。

どうもオレの"大切なもの"を知りたいらしい。前にもそんな事を言っていた。
が、教えるつもりはない。・・・出来れば知られたくないのだから。
前に聞かれたときも適当にはぐらかしたが、今回もいつものように笑いながら 
「教えない」と言うと、

「な…いじわるしないで下さいよ!
 男の人っていつもそうやって思わせぶりにはぐらかすんだから!」

と頬を餅のように膨らませて、更に不機嫌になってしまった。



何故そんなに知りたがるのだろうか?
オレには分かりかねる。



もしかして・・・

いや それはあり得ない。そうであって欲しくない。



人の心は難しい。
中でも女心と言うモノはとても厄介だ。


心の声。

2007-06-04 16:40:10 | キャラクター視点
イブラシル歴686年10月



ようやく、自分のレベルが少し上がって新しいスキルを身につける
事が出来るようになった。
アルトが前に勧めてくれた「応急手当」をとりあえず修得する。

「マイティ」も魅力的なスキルだったが、自分の体力を強める術を
全く持っていなかった事もあり、こちらを優先する事にした。
これで少しでもリリ姐さんの負担を軽く出来ればいいんだが…。


第二砦の敵もバックレインとサンダーストームにさえ気をつければ
そう怖い相手ではなくなって来た。
それでも、魔法の詠唱を妨害出来ずに魔法を喰らうとやはり辛い。
今回は最後にサンダーストームを喰らってしまい、ニコ爺の体力が
削られたまま戦闘が終了。他の面子より体力を削られているのが
気にかかる。次回の戦闘で倒れなきゃいいんだが。


野営地を定め、食事をしながら皆と会話を交わす。
リリ姐さんは仕事柄なのか、女ならではの情報ネットワークとやらを
持っているらしい。
(解錠屋や武器職人のコネがあるのも、このネットワークとやらの
 恩恵のようだ。侮れん!)
それでも ヘンなガセネタを掴まされるのだと、いつものように笑い
ながら話してくれた。オレが聞いた副業については、何だかうまい事
ごまかされた気がするが・・・まぁ あまりしつこく聞くのも失礼か。

アルトは何だかんだ言いつつ、皆とは一線を引いている。
これも「仙導の制限」のせいなのか、それとも人嫌いなのか、オレには
計りかねるが・・・程良い距離を持って見ていようと思っている。





そう オレは異邦人だ。
こうして今は仲間として共に旅を続けているが、それは永遠に続く訳では
なく…時が来ればまた別れてしまう。
その限られた時間の中で、オレに出来る事を精一杯する。
それだけの事。

今までも、これからも、ずっとそうだ。
オレはそうして1人で生きて来た。共に歩む者など誰もいない。
独りで生きて行かねばならない。



だから 誰かに心を捕われる訳にはいかない。
それは オレには許されない事だから。


「シュラさんの心の声だって、いつも耳を傾けていれば聞こえてきますよ。
 …いや、別にそう言う深い意味じゃないですけど…!」



オレは動揺している。

知られたくないオレの本心を、あの真っ直ぐな眼差しが何もかも見透かして
いるのではないかと…。
何故リーゼはそんな言葉をオレに投げる?

揺れるな。いつもの自分に戻れ。
でなければ オレの居場所は無くなってしまうから。





・・・誰にも知られてはならない。
オレの本当のーーーーーーーーーー
(その後の部分は水に滲んでしまい読む事が出来ない)