朝、細い路地の奥にある宿で目が覚める。
路地はコンクリートで固められていて、建物もコンクリートのためいろんな音が反射して、痛いほど聞こえてくる。
鳥の声、人の声、バイクの音、学校のチャイム、物売りの声・・。
私は自分の人生について考えていた。
自分がしっかりしない限りは、誰と何をやってもうまくゆかず倒れてしまう。
自分の生き方を自分自身でしっかり決めて、それから人と一緒に何かを始めればいい。
今日はプールに行ってみようということになった。
昨日本屋で買った地図に"Swimming Pool"と書いてあったので、そこに入ってみることにする。
本当にあるのか、あっても一般人が入れるのかどうか、地図で見ると高速道路の途中にあるが、高速を降りて行けるのか。
そもそも100ccのカブで高速に乗れるのか。
何もわからないが、とりあえず水着を持って出発。
いつもの路地裏カフェでカフェスアダーを飲む。
飲み終わり、そろそろ行こう・・とすると、日本語で「マタアッター!」とバイクタクシーのおじさん。
このおじさんに会うのは3回目。
いずれも道を歩いていたら偶然会って声をかけてきた、バイクタクシーの運ちゃんである。
ぼったくられたら嫌なので、そういう声をかけてくる人に対しては自然と態度がきつくなる。
初めて会った時に「ノー、いらないいらない」とつっけんどんに言ったのだが、この運ちゃんは妙に日本語がうまかった。
ちょっと話して、しつこくもなく、「アソウ、ジャアー」と言って走り去った。
名をチューさんという。
チューさんは私がプールに行くと言うと、そこのプールは非常に遠く、もっと近くでいい所があるとのこと。
地図を見せてどこにあるの?と聞くが、「地図の読めないベトナム人」の法則にあてはまり、わからない。
自分は忙しいので行けないが、そのへんのバイクタクシーおじさんに15,000ドン(100円)でそこまで誘導してもらうよう言ってあげるから、と言われ、ああいいよ、と言うとチューさんは本当にそのへんにいた暇そうなバイクタクシーの運ちゃんに声をかけて、交渉してくれた。
交渉がまとまり、チューさんは誰からもお金をもらうことなく、ただ親切を残して「ジャアー」と走り去ったのだった。
人のよさそうなヒゲのおじさんのバイクに後ろからついて行く。
すごくゆっくり走ってくれている。
10分くらい走っただろうか、大きくて近代的なプールに着いた。
ヒゲのおじさんはぼったくることもなく、2万ドン渡すと5千ドンのおつりをくれた。
うーん、親切。
プールはまあ、細部はベトナムらしく粗かったが、全体的にはバラエティに富んでいて豪華な造りだった。
ウォータースライダーがあったのだが、一つはゴムボートに乗ったまま流れるもので、最後水に落ちる寸前の所がトンネルになっていて、非常にスリルがあって面白かった。
もう一つの一番高い所から流れるスライダーは生身で流れるのだが、ところどころ処理が甘くて背中が痛い。
こちらも別の意味でスリル満点である。
それ以外にも流れるプールや滑車、巨大バケツ等いろんなアトラクションがあって、子供っぽい感じではあったが(客が子供ばかりだった・・)、なかなか楽しめた。
プール帰りに、比較的宿に近いヤンシン市場へ行き、ユカがおみやげに買いたかったアルミの鍋&オタマと、葦っぽい自然素材のアミアミバッグを購入。
ヤンシン市場は、細くて狭い路地、というより、人の家の中を道路が通っているような狭さ。
横に二人並ぶと、道はもういっぱいである。
そこをバイクが通るのだから、こっちは非常に歩きにくい。
生春巻き屋があったので、座って食べた。
焼き鳥も食べた。
どちらもおいしかった。
巻きたてを食べたが、ライスペーパーがパリっとしていて硬い食感だった。
どこかに卸すらしく、段ボールに生春巻きをびっしり詰めていた。
宿に戻り、少し休憩してからバイクを返しに行った。
バイクのレンタル料は一日70,000ドン、467円。
バイクを返すついでにそこの宿の部屋を見せてもらった。
同じ値段なのだが、そこの方が格段にいい部屋だった。
くそー。
少し休憩して、徒歩+バスでチャイナタウンの中にある、巨大なビンタイ市場へ。
私はまた、プラスチックのかごバッグを購入。
まけてもらって、小2万ドン、大3万ドン。
おみやげ用の手さげ袋も買った。
ユカはまな板を4つも買って、とても重そうだった。
市場の食堂でビールを飲んだ。
日本の感覚でタダだと思って出されたウエットティッシュを開けたら、1つにつき2,000ドン取られた。
帰りのバスで、宿の近くで降りることができた。
なかなか勝手がわかってきた。
夕飯は近所にあるPho Ha Noiへ。
交差点の角にあるのだが、とてもおいしくて安くて、よくにぎわっている。
生の牛肉を注文が入ってからたたいて、麺の上に乗せてその上からスープをかける。
最初半生の状態で出てきて、少し経つと中まで煮える。
机の上にカゴがあり、その中にはバジルなど、3種類の香草が取り放題で、フォーが来たと同時に食べたい草をちぎってスープに入れて、ちょっとやわらかくなった所を食べる。
机の上にはそのほかに、輪切りになった黄緑色の唐辛子、生にんにくの薄切り、ヌクマム(魚醤)、シーズニングソース(醤油)、チリソースなどがおいてあり、好みの辛さと味にして食べる。
私は黄緑の唐辛子を3個くらい入れ、ヌクマムを少しかけて食べるのが好きである。
うーん、日本に帰っても毎日食べたい。
いつものフォーを食べた後、タイビン市場(三角形の小さい市場)と黒いおばちゃんの路地裏カフェに寄ってから、デタム通りのネットカフェに行くことにした。
市場ではフォークを探したが、いいものしかなかったので買わなかった。
もっと安くて薄くてペラペラなのがいいんだけど。
路地裏カフェには、いつものおばちゃんがいなくて残念だった。
が、カフェスアダーを飲んでいたらやってきた、ので、握手。
皆笑顔が優しいなあと思う。
カフェからデタム通りへ向かってファングーラオ通りを歩き、途中みやげ物屋で絵はがきを買う。
ネットカフェにいる間、ユカは近くのカフェで書きものをしていた。
ネットサーフィンが終わり、ユカを迎えに行き、また別のお店に移り、お茶を飲みながら今度は手紙書き。
普段全然手紙を書かないが、旅に出ると手紙を書きたくなる。
自分と向き合う時間も多く、本音が自然と出てくる。
心から思っていること、本当に伝えたいことを書き綴った。
ちょっとクサくなっても、それは旅のせいにして。
路地はコンクリートで固められていて、建物もコンクリートのためいろんな音が反射して、痛いほど聞こえてくる。
鳥の声、人の声、バイクの音、学校のチャイム、物売りの声・・。
私は自分の人生について考えていた。
自分がしっかりしない限りは、誰と何をやってもうまくゆかず倒れてしまう。
自分の生き方を自分自身でしっかり決めて、それから人と一緒に何かを始めればいい。
今日はプールに行ってみようということになった。
昨日本屋で買った地図に"Swimming Pool"と書いてあったので、そこに入ってみることにする。
本当にあるのか、あっても一般人が入れるのかどうか、地図で見ると高速道路の途中にあるが、高速を降りて行けるのか。
そもそも100ccのカブで高速に乗れるのか。
何もわからないが、とりあえず水着を持って出発。
いつもの路地裏カフェでカフェスアダーを飲む。
飲み終わり、そろそろ行こう・・とすると、日本語で「マタアッター!」とバイクタクシーのおじさん。
このおじさんに会うのは3回目。
いずれも道を歩いていたら偶然会って声をかけてきた、バイクタクシーの運ちゃんである。
ぼったくられたら嫌なので、そういう声をかけてくる人に対しては自然と態度がきつくなる。
初めて会った時に「ノー、いらないいらない」とつっけんどんに言ったのだが、この運ちゃんは妙に日本語がうまかった。
ちょっと話して、しつこくもなく、「アソウ、ジャアー」と言って走り去った。
名をチューさんという。
チューさんは私がプールに行くと言うと、そこのプールは非常に遠く、もっと近くでいい所があるとのこと。
地図を見せてどこにあるの?と聞くが、「地図の読めないベトナム人」の法則にあてはまり、わからない。
自分は忙しいので行けないが、そのへんのバイクタクシーおじさんに15,000ドン(100円)でそこまで誘導してもらうよう言ってあげるから、と言われ、ああいいよ、と言うとチューさんは本当にそのへんにいた暇そうなバイクタクシーの運ちゃんに声をかけて、交渉してくれた。
交渉がまとまり、チューさんは誰からもお金をもらうことなく、ただ親切を残して「ジャアー」と走り去ったのだった。
人のよさそうなヒゲのおじさんのバイクに後ろからついて行く。
すごくゆっくり走ってくれている。
10分くらい走っただろうか、大きくて近代的なプールに着いた。
ヒゲのおじさんはぼったくることもなく、2万ドン渡すと5千ドンのおつりをくれた。
うーん、親切。
プールはまあ、細部はベトナムらしく粗かったが、全体的にはバラエティに富んでいて豪華な造りだった。
ウォータースライダーがあったのだが、一つはゴムボートに乗ったまま流れるもので、最後水に落ちる寸前の所がトンネルになっていて、非常にスリルがあって面白かった。
もう一つの一番高い所から流れるスライダーは生身で流れるのだが、ところどころ処理が甘くて背中が痛い。
こちらも別の意味でスリル満点である。
それ以外にも流れるプールや滑車、巨大バケツ等いろんなアトラクションがあって、子供っぽい感じではあったが(客が子供ばかりだった・・)、なかなか楽しめた。
プール帰りに、比較的宿に近いヤンシン市場へ行き、ユカがおみやげに買いたかったアルミの鍋&オタマと、葦っぽい自然素材のアミアミバッグを購入。
ヤンシン市場は、細くて狭い路地、というより、人の家の中を道路が通っているような狭さ。
横に二人並ぶと、道はもういっぱいである。
そこをバイクが通るのだから、こっちは非常に歩きにくい。
生春巻き屋があったので、座って食べた。
焼き鳥も食べた。
どちらもおいしかった。
巻きたてを食べたが、ライスペーパーがパリっとしていて硬い食感だった。
どこかに卸すらしく、段ボールに生春巻きをびっしり詰めていた。
宿に戻り、少し休憩してからバイクを返しに行った。
バイクのレンタル料は一日70,000ドン、467円。
バイクを返すついでにそこの宿の部屋を見せてもらった。
同じ値段なのだが、そこの方が格段にいい部屋だった。
くそー。
少し休憩して、徒歩+バスでチャイナタウンの中にある、巨大なビンタイ市場へ。
私はまた、プラスチックのかごバッグを購入。
まけてもらって、小2万ドン、大3万ドン。
おみやげ用の手さげ袋も買った。
ユカはまな板を4つも買って、とても重そうだった。
市場の食堂でビールを飲んだ。
日本の感覚でタダだと思って出されたウエットティッシュを開けたら、1つにつき2,000ドン取られた。
帰りのバスで、宿の近くで降りることができた。
なかなか勝手がわかってきた。
夕飯は近所にあるPho Ha Noiへ。
交差点の角にあるのだが、とてもおいしくて安くて、よくにぎわっている。
生の牛肉を注文が入ってからたたいて、麺の上に乗せてその上からスープをかける。
最初半生の状態で出てきて、少し経つと中まで煮える。
机の上にカゴがあり、その中にはバジルなど、3種類の香草が取り放題で、フォーが来たと同時に食べたい草をちぎってスープに入れて、ちょっとやわらかくなった所を食べる。
机の上にはそのほかに、輪切りになった黄緑色の唐辛子、生にんにくの薄切り、ヌクマム(魚醤)、シーズニングソース(醤油)、チリソースなどがおいてあり、好みの辛さと味にして食べる。
私は黄緑の唐辛子を3個くらい入れ、ヌクマムを少しかけて食べるのが好きである。
うーん、日本に帰っても毎日食べたい。
いつものフォーを食べた後、タイビン市場(三角形の小さい市場)と黒いおばちゃんの路地裏カフェに寄ってから、デタム通りのネットカフェに行くことにした。
市場ではフォークを探したが、いいものしかなかったので買わなかった。
もっと安くて薄くてペラペラなのがいいんだけど。
路地裏カフェには、いつものおばちゃんがいなくて残念だった。
が、カフェスアダーを飲んでいたらやってきた、ので、握手。
皆笑顔が優しいなあと思う。
カフェからデタム通りへ向かってファングーラオ通りを歩き、途中みやげ物屋で絵はがきを買う。
ネットカフェにいる間、ユカは近くのカフェで書きものをしていた。
ネットサーフィンが終わり、ユカを迎えに行き、また別のお店に移り、お茶を飲みながら今度は手紙書き。
普段全然手紙を書かないが、旅に出ると手紙を書きたくなる。
自分と向き合う時間も多く、本音が自然と出てくる。
心から思っていること、本当に伝えたいことを書き綴った。
ちょっとクサくなっても、それは旅のせいにして。