接骨木(にわとこ)を詠んだ歌
万葉の時代は、山たづと呼ばれています。
万葉集では、「山たづ」は「迎へ」を導く枕詞として使われています。対生の羽状複葉をツルの羽を広げた姿に見立てたもので、ツルの古名「たづ」からきているとする説がいわれています。
万葉集/巻2-0090 作者/衣通王(そとほしのおほきみ)
君が行き 日長くなりぬ やまたづの
迎へを行かむ 待つには待たじ
【意味】あなたが旅に出かけた日から もう幾日も経ちました
私の方から迎えに行きます とても待ってはいられない
※枕詞:やまたづの
※「迎へを行かむ」〈を〉間投助詞。
※写真は、「ニワトコの花と実」/無料(フリー)写真素材を使用
【一口メモ】ニワトコは山野に見られる落葉の低木です。 葉は対生で、羽状の複葉は長さ15~30cmになり、花は新芽が出る春に開き、赤い果実を付けます。 若葉は食用または民間薬として用いられます。
別名セッコツボク 花期は4〜5月。実は6〜8月に暗赤色に熟す。
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