知床エクスペディション

これは知床の海をカヤックで漕ぐ「知床エクスペディション」の日程など詳細を載せるブログです。ガイドは新谷暁生です。

4月29日からの知床EXPについて

2022-03-22 17:58:49 | 日記
春の知床エクスペディションの参加者を募集します。冬の仕事も終わりに近づき、私も海に出たくなりました。この時期の知床は水温が0度で海岸には流氷が残っています。山は雪に覆われています。しかし海岸近くの日当たりの良い斜面には緑が一斉に芽吹き、ヒグマの親子がフキやウドの新芽を食べています。思い出せば春の知床は時に素晴らしい感動を与えてくれました。そして季節を問わず知床はすぐれたカヤックのフィールドです。今年も春だけではなく6月以降も数回の知床エクスペディションの催行を予定しています。

羅臼の対岸には25キロを隔てて国後島が横たわっています。そこは第二次大戦後78年にわたってソビエト・ロシアに実効支配されています。ロシアの領土拡張の欲望はウクライナ戦争で明らかなようにここでも例外ではありません。私はウクライナからのロシア軍の撤退と戦争の終結を強く願います。同時に北方4島島民の墓参、ビザなし渡航の再開を心から願っています。

かって千島列島はオホーツク人とクリルアイヌ人の生活圏でした。そして明治以降そこは北海道とともに日本に帰属しました。ロシアは今、第二次大戦終結時にそうであったように千島だけではなく北海道の占領も視野に入れています。これは荒唐無稽な話しではありません。現在北方4島の軍事力は増強され、空港や港湾などのインフラも整備が進んでいます。

国境もなかった昔、人は意志さえあればどこまでも旅ができました。しかし専制主義の国にその自由はありません。この国にはまだカヤックを漕ぐ自由があります。ありがたいことです。私は知床を漕げることに感謝しています。知床エクスペディションへの参加をお待ちしています。

ガイド 新谷暁生 

コメントを投稿