サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

飯尾教授と速見林業

2010年02月07日 | 雑感
大学の同級生の飯尾(牧野)丹奈子さんがたずねてきてくれた。桃山大学で経営学の教授をしている。

最近は、大学の近くの商店街がさびれている様子をみて、コミュニティ・ビジネスを研究しているそうだ。

私が、環境コミュニティ・ビジネスのテキストを作成していることから、情報交換のために上京してくれた。

飯尾さんは、「最近は環境を冠としたものが多すぎる。私は環境を前面に出したテーマにしていないが、根っこの部分では環境のことをやっている。」と言っていた。

うれしい再会だった。

 木曜日と金曜日は、尾鷲林業地の現地調査に出かけた。尾鷲ひのきといえば、歴史のあるブランドである。森林認証(FSC)の認証取得を全国に先駆けで導入した地域でもある。

地域をリードする速水林業さんの森は、下草刈りの作業を極力減らしているため、ヒノキと広葉樹の混交林の様相にあり、刺激的だった。

伐採をして光を入れているからこそ下草が茂る、下草は表土を豊かに、土砂流出を防ぐ。森林作業のとき、必要な分だけ下草を刈ればよいという考え方だ。

また、育苗革命を起こすと、根をまっすぐ伸ばす苗を栽培していた。耕作放棄が進む地域において、育苗を主婦の仕事にしたいとも言っていた。

一方、古い林業地ゆえに、個々の製材業者が成功体験にこだわり、地域全体でまとまることは難しい面もあるようだ。

 コミュニティ・ビジネスにせよ、林業にせよ、新たなビジネスモデルの導入や新たなプレイヤーの台頭が必要な状況である。

地方のビジネスを取り巻く環境は厳しいが、新たな事業へと移行するチャンスでもある。元気な人や地域の様子を、少しでも伝えたいと思う。

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