24年間、民間シンクタンク・コンサルタントに勤務したが、この6月から大学に勤務することなった。
研究プロジェクトの事務局的な仕事が中心で、教職ではないため、仕事の内容は民間時代とあまり変わらない。
ただ、大学の職場のある方に、「何か、すっきりした顔をしてますね」と言われた。そうかもしれない。
環境コンサルに今の仕事をしていたら、今年の仕事の営業を優先する時期だ。会社の景気次第で社内会議の雰囲気が決まり、自分の担当以外のことで気分を害することもある。
顧客との関係も悩ましかった。担当が意志を持たない、単なる調査や計画は、若い頃から嫌悪するところであった。
社会に役立つべき預託を受けた仕事のはずなのに、社会を向かず、自分は仕事をしたというアリバイ工作づくりをしているかのごとく担当者も多いように思えた。
それでも、若い頃は、担当とやかくではなく、何か1つでもこだわりを持った報告書をつくることで自己満足を得た。でもそうした”作品”で、世の中に影響を与えることは少ない。
熱意のある担当者の仕事は嬉しかった。元気にある人に出会えることが、仕事の最大の楽しみだった。でも、その逆はつまらない。
とりあえず、今は自分がやることははっきりしている。これまでの違う立場で、また研究という違う方法で社会に貢献できることを楽しみたいと思う。
早速、研究のペースは、シンクタンク・コンサルタントとは違うという指摘を得た。同じテーマでも、民間委託調査では数ヶ月、研究プロジェクトで数年間だ。そのかけた時間の違いだけ、違いのある成果を求めていきたい。。
きちんとした研究論文の作成にも十分に時間をとっていきたい。
最後に、誤解がないように。環境シンクタンク・コンサルタントは役立つ仕事だと思う。研究と施策現場等の橋渡し役、利害関係の総合調整、現場に立脚した政策研究等、その役割は(本来は)十分にある。
ただ、本来の役割と実際の仕事のギャップがある。環境シンクタンク・コンサルタントは、そのギャップを埋めるつもりで、頑張ることが大切だ。私も25年間頑張ったつもりだし、これからも頑張る方々を応援したい。