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人づくりの方法 ~名古屋のごみは、なぜ2割以上も減ったのか

2008年06月15日 | 環境と教育・人づくり
 中部リサイクル運動の萩原さんと、人材育成について、意見交換をする機会があった。

 私は、地元学だけでなく、それによる気づきをビジネス化するためには、内部分析だけでなく、外部分析(市場分析)が必要であり、そのためSWOT分析等の手法を持ち込むことが重要だという話をした。

 また、山村地域にいくと、一人ひとりの思いはあるが、それをつなぐ人(コーディネイター)の育成が不可欠だと話をした。

 萩原さんは、「スキルを与えすぎると人間はひ弱になる。自分にあった方法をそれぞれが見つけてくればよい」という指摘された。

 そして、「人を育てるのではなく、動機付け、モチベーションアップ、やる気。当事者能力を高めることが、始まりであり、ゴールである」と言われた。

 では、人によって、どのように動機づけを行うのか、人によって、動機は異なるだろう。

 萩原さんは、「物・お金、らくちん、ほめられる、仲間、使命感等が動機である。どれか1つというより、動機は「複雑系」である」と、講演用のパワーポイントの資料を見せてくれた。

 次のようなことも言われた。

 「名古屋では、ごみの排出量が20%以上、減った。受け皿ができたら、人が動いた。」 

 「物の循環、人の循環、時間の循環というソーシャル・チェーンが必要だ。長い間やっていると、活動が継承されない場合も多く、時間の循環が必要だと気づいた。」

 萩原語録は、実際の活動の成果を伴うもので、自分では感覚でいっているというが、環境心理学等の理論にも合致する内容だ。各方面でなされている政策の議論に対して、十分な答えを示しているとも思う。

 私も、今年の仕事で、人材研修やら大学の教材開発等を検討している。萩原さんたちが行ってきたような市民事業の経験等を活かし、「時間の循環」になるような人づくりの方法を考えていきたい。
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