岩上智一郎の作品部屋(小説・絵・漫画・料理等)

著書:新宿クレッシェンド
とりあえず過去執筆した作品、未完成も含めてここへ残しておく

1 新宿クレッシェンド

2019年07月06日 11時45分00秒 | 新宿クレッシェンド


2004/01/18執筆開始



 日本の景気?
 そんなもん、世の中、不況だろうが好況だろうが俺にはどうでもいい。
 今日もやる事がなく、家でただテレビをつけて横になっている。
 何かのドキュメンタリー番組で、やらせかどうかは分からないが、歌舞伎町特集をやっていた。本当、派手な街だ。ボーッと俺は、画面を眺める。
 二十四時間灯りが消えない街。新宿歌舞伎町。
「俺には関係ないことだ……」
 独り言をつぶやいて布団に横になる。すっかり肌寒くなってきた。もう十二月に入ろうとしている。
 現在、仕事もしていない状況で、わずかに貯めておいた金は、どんどん目減りしていく日々……。
 今の自分の現状が、嫌で堪らなくなる。
 目を閉じると、頭には昨日のことが思い出されてくる。

「もうっ、隼人なんか知らないから……」
「……」

 二年間付き合っていた泉にいきなりそう言われ、何も言葉を返せないまま、俺の前から走り去って行った。
 もう知らないからか……。
 確かに金も無い。仕事もしていない。…かと言って、特別、人よりこれが出来るという特技もない。俺には何もないのだ。
 何の価値もない男……。
 泉も、こんな俺に愛想を尽かしたのだろう。この先を見据えての決断だったのかもしれないな。
 まあ、俺にとっちゃ、昨日で唯一、セックスの出来る相手がいなくなっただけの話。
 別にあいつとやり直そうという思いなど、あるわけではない。二人にとって多分、昨日がいい潮時だったのであろう。強がりではなく、素直にそう感じた。
 風呂上りに鏡を見る。
 別に俺はナルシストではない。それでもつい、風呂上りに鏡を見てしまうことがしばしばあった。
 俺の顔には、右こめかみに三つの傷がある。
 鏡でこの傷を見る度、思い出される憎しみ…。
 力が無く、親の言いなりで無力だったガキの頃……。
 心の底から笑うことさえ許されなかったあの頃……。
 幼い頃を思い出すと、苦痛になる。いい思い出などありゃあしない。
 家は、裕福でも貧乏でもなかったが、食いたい物を腹いっぱい食ったという思いが一度もない。いつもビクビクしていた。思い出せば、思い出すほど惨めな過去だ。
 やめておこう……。
 思い出しても、辛くなるだけだ。

 気が付けば、二十五年も経っていた。振り返っても何一つ残っちゃいない。何一つ満足せずに、ダラダラと人生を過ごしてきた。
 本音を言えば、仕事にしても何にしても、どう金を稼ぐかということで頭がいっぱいだ。
 携帯料金の支払いさえ、困ることもある。
 職が安定してないから、まとまった収入もない。
 この仕事なら金を稼げるんじゃないか。そう思いながら、理想と現実の狭間に迷い込み、嫌気が差し、色々な職を転々とし続けた。
 こんな俺だって、いつかピッタリと合う職業に出会い、金を稼げるんじゃないか……。
 現実はそんなに甘くない。
 働かなくなり金に困ると、祖父母に借りにいく。
 そんなだらしない俺に、祖父母は顔を会わせる度、小言を言い続けた。たまにくる親戚からも文句を言われる始末である。そんな時は決まって自分が金を稼いでないからだと、いつも思っていた。金を稼いで社会的地位でもついてくれば、きっとみんな見返すに違いないと自分の中で勝手に思ったものだ。
 確かに今は何者でもないのだから、誰も認めてくれやしない。だからといって、ガミガミ言われるのは気分がよくないし、たまったもんじゃない。
 コネも無ければ、金もないときてる。無い無いづくしの俺。
 こんな俺が、今のこの世の中をうまく渡り歩いていけるのだろうか。そんなことばかりを考えると不安にもなるし、生きていることにも嫌になって来る。
 でも俺は自殺してこの世とオサラバする気はまったくないので、自分自身の在り方を考え、いい思いがしたければ、必死になって頑張らなくてはいけないのだ。そう、金を稼がねばならない。
 色々なアルバイトをした。建築関係で様々な業種はやった。土木に鳶、雑工事の仕事とか、結婚式場での配膳サービス、怪しげな教材を売る営業、ガードマン……。
 振り返れば、全部時給や日給の高いものを選んでやっていたような気がする。一攫千金じゃないが、こう辞めてばかりじゃ、俺は変われない。
 今の俺に、何が出来る……。
 一体、どうすりゃいいんだ?
 とにかく考えよう。頭はあまりいい方じゃないけど、頭を使って考えなくちゃ、何も変わりはしない。
 とりあえず具体的に考えてみよう。

 一番得意なものは…、腕っ節の強さ……。
 こんなもの、力仕事以外、何の役にも立たない。ガキの頃ならいざ知らず、今、喧嘩が強いっていうのをアピールして、一体、どうなるというのだろうか。
 学生の頃は良かった。喧嘩が強いというだけで周りから一目置かれ、みんなが機嫌を取りにくる。
 でも、今は違う。社会に出たのかどうかも分からないが、明らかに学生ではないことだけは確かだ。
 この世の中、喧嘩が強いってだけで渡り合えるほど、甘くはないことは分かっている。ヤクザの用心棒が務まる訳じゃないし、そんな甲斐性もない。ましてや格闘技の世界で食っていけるレベルでもない。
 あくまでも、そこそこ学生時代に喧嘩が強かっただけなのだ。世間に出れば、そんなものは、糞の役にも立ちゃあしない。
 考えろ。もっと考えろ。何が出来るんだ、今の俺に……。
 もう二十五歳なんだぞ?
 大学へ行った訳じゃないから最終学歴は高卒。
 今、新入社員として、心機一転という訳にはいかない。もうそんな年齢ではなくなっているのだ。どんどん周りに置いていかれるような感覚を受ける。
 時折、高校出たてで入社したサラリーマン時代を思い出すことがあった。くだらない上司、形だけ仲の良かった同僚。
 特に目的もなく毎日淡々と仕事をこなし、安い給料をもらってきた。
 休みの日には友達と近くのファミリーレストランに集まり、無意味な会話をして傷の舐めあいをするだけ……。
 上司を見ていても、こんな上司にはなりたくないなって奴ばかり。ここで頑張っていても、この上司ぐらいの立場が、何年か先の自分の姿である。
 誰とつるんでいても、いつも孤独なんだと感じていた。
 プライベートじゃ、基本的に部屋に閉じこもることが多かった。これといった趣味もないし、遊ぶ友達もいない。
 仕事にも必然性を感じられず、気付いたら辞表を出し、アルバイトを日々こなす生活になっていた。
 常に色々考えてきたつもりが、どうして今、こうなってしまっているのだろうか?
 理由はハッキリしている。自分自身のせいなのだ。基本的なことから逃げ、自分の小さなプライドを必死になって守ってきただけなのだ。
 何も取り柄はない。金もない。もちろん地位もない。無様で格好悪い奴。それが俺の現実だ。
 でも、リストラというものが生まれ、能力の無い奴は、会社からクビにされる時代になった。
 あのまま最初の会社にいたら、真っ先に俺は、リストラの対象になってもおかしくなかったであろう。あれはあれで、いい辞め時だったのだ。

 こう見えても、アルバイトとはいえ、色々な世界を見てきたつもりだ。そのおかげで世の中の厳しさ、様々な人間関係、それぞれの仕事に対する厳しさなどは、少なくとも見てこられたのだ。
 そう思うと、ちょっとだけ救われた気がする。
 しかし、そんな考えだから、俺はまるで駄目なんだろう。誰にも認められず、自己満足で自分の成長をストップさせていたのだ。
 実際に頑張って金をつかみ、もうこれぐらいでいいやと思ってから自己満足しても遅くない。
 俺は裸一貫だ。
 失うものなど何もない。
 自分で体ごとぶつかって行くしかない。
 恥をかいて初めて気付くこともある。
 まずは金を稼げ。すべてはそこからなんだ。
 ふと、一つの街が頭の中に思い浮かんだ。
 新宿歌舞伎町、不夜城ともいわれ、不況になった今でも日本で一番の繁華街。
 先ほどのテレビの影響だろうか。いや、それだけではないような気がした。
 繁華街なら、たくさんの金が動く。俺だって少しぐらいチャンスがあるかもしれない。今まで何をやっても居場所を作れなかったのだ。なら、普通じゃない場所へ行くのも一興かもしれないな。
 でも俺は自慢じゃないが、一度もあの街へは行ったことがない。周りの話で聞いたレベル。怖い街だということぐらいの知識しかない。
 ボーっとテレビを見ていて内容など何も覚えていなかったが、こんなことなら、もっとよく見とけばよかった。
 考えるのはもういい。今は行動するしかないんだ。
 深く考えるな。考えたって、今までいい結果など出ていないのだ。
 まず、行ってみよう、歌舞伎町へ……。
 コネも何もない俺だけど……。

 人間生きていれば、腹は減る。家から出て、近所の喫茶店アラチョンという名の店に入る。
「おー、いらっしゃい。隼人ちゃん」
 人懐っこいマスターが、声を掛けてくる。
「どうも、こんにちは」
 俺はこの店のハンバーグが大好きで、とても気に入っている。お決まりのオーダーをしてから料理を待つ間、スポーツ新聞に手を伸ばす。まず、新宿へ行く為の手掛りを考えなきゃいけない。
「……!」
 結構、歌舞伎町の求人広告欄があるじゃないか。すべて怪しそうな感じではあるけれど……。
 考えてもしょうがない、まずは飛び込んでみないと何も始まらない。
「喫茶店の仕事で一万二千円も日給でもらえるのか…。結構おいしいかもな。他にもモデルで二万?これはちょっと怪しいよな。ヘルスかー、ちょっと風俗はなー……」
 改めて見てみると、世の中には本当に様々な仕事があるものだ。ちょっとしたカルチャーショックを受ける。俺は歌舞伎町という街に、興味を覚えた。
「はい、隼人ちゃん、お待たせー」
 陽気なマスターはいつも愛想がいい。ハンバーグを置きながら、俺の持つ新聞を覗き込んできた。
「んっ、何だい、新聞なんか見ちゃって」
「たまには俺だって、新聞ぐらい見ますよ」
「そりゃそうか、失礼失礼。それにしても、最近どんどん男の顔になって来てるもんな。隼人ちゃんは…。大方すごい修羅場でも潜ってきたんだろ?」
「何、言ってんですか。お世辞言ったって何も出ないですよ」
「そんなことは何も期待してないよ。隼人ちゃんは、俺のハンバーグをうまそうに食ってくれるだけで充分満足だよ」
「じゃー、この店では俺がハンバーグをうまそうに食べる時、いい表情をする客ナンバーワンになれるよう頑張りますよ」
 我ながらつまらない台詞だ。こんなことしか言えないから、女にだってフラれるのだ。
「そうかい、期待してるよ。頑張れよ、ナンバーワン」
 調子のいいことを一通り言い終わると、マスターは他の客のオーダーをとりに、別のテーブルへと移動していった。
 再び新聞を読むのに集中する。
 当たり前のことだけど、出来ればあまりやばい商売はやりたくない。ブツブツ独り言をいいながら、目の前のハンバーグを一気に平らげ、店をあとにする。
「毎度どーもー」
 背後でマスターの威勢のいい声が聞こえる。俺は後ろ手でそれに応えた。

 店を出ると、早速、携帯で電話をする。
 さっきの新聞で目に付いたところの連絡先は、ちゃんと控えてあった。喫茶店の仕事で、一日一万円以上ももらえるのは確認してある。いい条件じゃないか。月に二十五日間働いたとして三十万近く稼げるのだ。
 しかし、たかが喫茶店の仕事で何故、そんな高額を……。
 いや、深く考えるな。
 金を稼げば、家の連中だって何も言わなくなるさ……。
 少しためらいながらもボタンを押す。受話器から通常の「プルルル…」という呼び出し音が鳴る。
「はいっ」
「えっ……」
「はい、どちらさんでしょう」
 普通にビックリした。これから行くつもりの仕事先に電話したが、いきなり出た相手は店の名も名乗らずに、「はい」のひと言で、俺からの返事を待とうとしているのだ。
 対応がまるでなっていない。仮にも喫茶店とはいえ、接客業じゃないのか?
 しかし、このまま無言でいてもしょうがないので、何か話さないと…。
「はじめまして、赤崎と申します。新聞の求人広告を見て、電話したのですが……」
「今、何歳ですか?」
「はい、二十五歳です」
「うーん…。うちは、ちょっとその年齢だとな……」
 ガチャッ……。
 年齢を言っただけで、いきなり電話を切られた。一体、なんという対応なのだろうか。少なくても店で働いている従業員なのだから、もう少し対応ぐらいちゃんとすればいいのに……。
 でも今の俺は、その訳の分からない店の客でも何者でもない。簡単に言ってしまえば、「働かせてもらえませんか?」「うちはその年齢じゃ駄目だよ」という現実を思い知らされただけなのだ。
 頭に来るが、どうしようもない。気持ちを切り替えて、次の店の番号を押してみる。
「はい、お電話ありがとうございます。喫茶ダークネスです」
 当たり前の対応だが、とても親切な話し方に感じた。これなら俺も、気持ち良く話せそうだ。
「すいません、赤崎と言います。新聞の求人欄を見て、お電話しました。今現在、従業員の募集はされていますか?」
「はい、失礼ですけど、今、年はいくつでしょうか?」
「二十五歳です」
「そうですか、問題ないですよ。それでは面接の方を行いますので、明日の午後五時に履歴書を持参の上、歌舞伎町に着いたら連絡下さい。赤崎さんでよろしかったですよね?」
「はい、そうです。赤崎です。分かりました。では、明日の五時に連絡します」
 電話を切ったあと、明日なのかと自分なりに考えてみた。
「とりあえず行ってみないと、何も始まらない」
 独り言をつぶやいて家に帰る。
 初めて行く新宿歌舞伎町。
 俺は埼玉県の狭山に住んでいるから西武新宿線一本で行ける。丁度、駅からは小江戸号という特急電車があるし、それに乗れば四十分ちょいで着く。
 履歴書を書いて写真を貼り付け、印鑑を押す。準備は整え終わった。サイは投げられたのだ。
 新宿、初めての場所。果たして俺はどうなるんだろう?
 正直、不安もあるし、期待もある。でも、想像したところで、何も思いつかない。
 日本一の繁華街、新宿歌舞伎町……。
 色々と考えても何の解決にもならず、早めに寝ることにした。

 午後四時三十分、初めて俺は新宿に辿り着いた。
 すごい人だ。まるで別世界に来た感覚を覚え、自分が田舎者になったような気がした。とりあえず、少し早いけれどダークネスへ電話しなくては……。
「はい、お電話ありがとうございます。喫茶ダークネスです」
「すみません。赤崎と申しますが、今日五時に面接する予定になっているものです。ちょっと早いですけど、歌舞伎町に着いたので連絡入れてみました」
「コマ劇場分かりますか?その裏側の方に店あるんです。近くにうちの人間を行かせますんで、その辺りで待ってて下さい」
 コマ劇場……。
 名前ぐらいは聞いたことあるが、どこにあるかなど全然分からない。でも知らないというのもあれだし、通行人に聞けば分かるだろうと思い、すぐに返事をした。
「はい、では、向かいます」
「それと服装はどんな感じですか?」
「えー、黒のスーツです。髪は黒の短髪です。身長は百七十五センチです」
「では、お待ちしています」
 電話を切り、駅から出る。
 目の前に広がる光景。すごい人の数だ。さすが新宿。地元と比べ、圧倒的な人口密度の違いに言葉を失う。
 様々なケバケバしい色のネオン。見たこともない色々な店。楽しそうに街を闊歩する人々。こんな大勢の中で、道を尋ねるのか?
 俺は恥ずかしい気持ちが出て、人に道を聞けなくなってしまう。
 まだ面接まで時間もあるし、歩き回って探せば何とかなるはずだ。
 歌舞伎町までの道を宛てもなく歩いていると、近くの道端の用水路のところで、何やら小さな黒いものが凄い速さで動いている。
「ん…、何だ?」
 目を凝らしてみると、でかい鼠だった。
 不思議な街である。当たり前といえば当たり前だが、どの通行人も鼠を気に止めようともしないで普通に歩いていた。
 人混みを避けながら歩いていくと、知らない奴が近付いて来て、いきなり声を掛けられた。
「お兄さん、あるよ」
 一体、何が“あるよ“なんだ?
 いきなり人に話し掛けてきて、何があるというんだ。何なのだろう、この人は……。
「はぁ、何があるんですか?」
「いい子、いっぱいいるから、おいでよ」
 これが俗にいうポン引きか……。
 瞬間的に理解し、無視することにする。俺はまずコマ劇場を探さなくてはならない。
「お兄さーん」
 客引きはしつこく俺のあとをついてくるが、無視するのがベストだろう。
 今までドラマやテレビの中での出来事だったことが、現実に目の前で起きている。
 自分は今、歌舞伎町をリアルに体験しているのだ。ちょっと奇妙で不思議な気持ちになる。
 ただし、ボッタクリに遭うのはごめんだ。相変わらず客引きはしつこく俺の横に並んで付いてくる。うざかったが、まともに相手をして、知らない土地で揉めるのも嫌なものだ。無視をしたまま、五十メートルほど進むと、客引きは諦めたように引き返し、人混みの中に消えていった。
 汚い格好の男が、コンビニのゴミ箱を漁っているのが視界に映る。
 三分の一ほど残っている烏龍茶のペットボトルを見つけると、彼は満足そうな笑みを浮かべ、ゴミ箱を元通り綺麗に戻し、フラフラとどこかへ歩いて行く。
 そんな彼を誰も気に掛ける人はいない。それがこの街の掟なのだろうか。
 似たようなところをグルグル回り、へんぴなホテル街らしき通りに出る。
 さっきまであった歌舞伎町の賑やかで華やかな雰囲気とは打って変わり、韓国か中国の字で書いてある料理屋らしき店。
 派手な飾りをした店構えのホストクラブ、ラブホテルなどが、交互に建っていて、全体的に薄暗い奇妙な印象を受ける。
 びっくりしたのは、そんな場所の近くにバッティングセンターまであることだった。
 ハイジアと書いてある大きな建物の脇の道に入る。細く薄暗い道で、そこに女がズラッと立っている。これが立ちんぼというやつか……。
 俺は、内心ビビリながらも歩いていく。
 次々と俺に声を掛けてくる女たち。俺はビクビクしながらも、無視して通り過ぎた。
 どう考えても女の声とは思えないトーンで話す奴もいる。これがおかまという奴なのか……。
 全身に鳥肌が立ち始める。


 

 

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