夕食後、また父親の運転手として
ゴルフの打ちっぱなし場へ。
仮免許中、父親は時間をやりくりして、
何時間もわたしの運転練習に付き合ってくれた。
わたしが駐車で失敗して、車に傷をつけても
全然怒らなかった。
…
その目的は、打ちっぱなし場用運転手養成だったようである。
父親は、毎日夕食時に、必ず酒類を口にするので、
夕食後に「打ちっぱなしに行きたい」と思っても、
車の運転が出来ない。
これまでは母親に送らせていたが、
何せ、行き帰り+父親が打っている時間 = 約3時間必要なので、
たびたびだと、夜だし母親もいい顔をしない。
そこで、免許取りたてのわたしにお鉢が回ってきた。
「さあ、仮免の練習に沢山指導してやった分の授業料を払ってもらおか」
と、運転手役を申し付けるのである。
うう。

これから中古車も買ってもらう予定だし、
立場の弱いわたくし。
「運転するのはいいけど、お父さんが打ってる間、あたしヒマじゃん」
「じゃあ、本屋にでも行ってれば?地図描いちゃるから。
その本屋は、いつも駐車場が空いとって、車停めやすいぞ」
そう、今のわたしにとって大切なのは、
駐車場が広いかどうか、なのである。
なんせ、駐車の時に何度もハンドルを切りなおすので、
狭い、あるいは空いていない駐車場はダメなんである。
さて。
父親を打ちっぱなし場へ送り届けた後、そのまま車で本屋へ。
だが、父親が教えてくれた本屋は、着いてみると
確かに駐車場はガラ空きだったが、もう閉める準備をしていた。
また8時にもなっていないのに!
これだから田舎はっっ!
いいもんね~、ちょっと違う道だけど、
TUTAYAがあるとこ知ってるもんね。
TUTAYAなら、遅くまで開いているはずである。
が。
開いてはいたが、駐車場には車が一杯だった。
しまった、金曜の夜だもんな~。
わたしが駐車場に入った時に、一台出て行ったので、
一箇所空いていることは空いていたが、
前後左右の車に当てずに停められる自信がなかったので、
あきらめて、そのまま駐車場を出ました…。
もう一店、チェーンの古本屋があったが、
道路の右側だし、対向車は切れ目無くあるし、後続車も数台あったので、
右折に自信のないわたしは、そこに入るのもあきらめて、直進。
だけど、父親が打ち終わると言った時間まではまだまだ余裕があったので、
途中の大手スーパーの駐車場に入り(駐車場が広い!)、
駐車の練習と休憩(ヤな客だ)。
でも、そこでも苦労して苦労して、
やっと所定の白線内にまっすぐ駐車できた。
エライぞ!
が。
駐車のために
あたしほど、バックしてまた前に戻ってハンドルを切り直し…を
くり返している車って、他に見たことないんですけど。

あたしより、10歳以上は若いと思われるような女の子でも、
駐車場に入ってきたら、スッと一発で白線内に、
左右程よい感覚で車を入れている。
「お前は初心者マークの中でも、一番ヘタなレベルじゃ」
と父親に言われたが、本当にそうかも知れない。
…ま、いっか。
人は人、自分は自分。
「我行我素」
(人は人、自分は自分)
「他就是那種性格的人,別人説什麼都不听,依然我行我素」
(彼はああいう性格の人だから、他の人が何と言っても聞かないし、
相変わらず“我が道を行く”である)
気を取り直して、父親を迎えに打ちっぱなし場へ。
父親を乗せてから、発進でモタモタしていると、
「お前な~、もっとサッと車出せるようにならな、
銀行強盗もできひんぞ」
銀行強盗?
「仲間が金持って銀行から飛び出してきたら、
乗せて、サッと車出さな捕まってまうやろ」
いや、銀行強盗なんかしませんから。