詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

シナリオ風小説「潮騒」第10回

2010年11月24日 | 小説「潮騒」
第七節 「駅前の噴水」

沙羅は、ちょっと頭を冷やして帰ろうと思い、駅前の噴水広場で座り込んでいた。

あいかわらず駿の携帯は圏外のままだった。

すると聞きなれた着信音と駿の声が聞こえてきた。


駿「今日は、ごめん。」

沙羅「うん。駿?いまどこ?水の音が聞こえるけど」

駿「少し考え事をしたくて、今駅前の噴水広場なんだ・・・」

沙羅「え・・・?私も・・・・」

沙羅は、噴水のちょうど反対方法に行ってみるとそこには駿が携帯をもったままぽかんとしていた。

二人は緊張の意図が切れたようにどちらかともなく笑い出した。

沙羅「すっごい偶然。さっきまで愛理とそこのハンバーガーショップにいて、今さっき出てきて頭を冷やしていたとこ」

駿は何もいわずに沙羅を抱きしめた。

駿「偶然じゃなく、必然だったんだ。二人が今日こうして再会するのは・・・
沙羅愛している。心から愛している。君を誰にも渡したくないし、君を手放したくない。」



「鼓動」(オリジナルポエム)

暖かなあなたの胸にいだかれ、聴こえる鼓動

あなたの生の力強さをそのまま映し出したように

そして私の鼓動は、あなたにいだかれ、うれしくもあり、はずかしくもあり、

どんどん早く、高鳴っていく。

こんなに人を好きになったのは初めてで・・・

初めて「幸せ」という文字を知る・・・・・・



第5章「潮騒」


第一節「クリスマスプレゼント」


小百合はそのまま、ずっと学校を休んでいた。

沙羅はなるべく気にしないようにして、初めて男の人にマフラーを編んでいた。

愛理「どうマフラーすすんでる?」

沙羅「うんおかげさまで・・・・」

愛理「沙羅の誕生日はどうするつもりなのかな?」

沙羅「初めて駿君の一人暮らしの部屋に招待されたから、そこで、私が手料理を作って二人でクリスマスを過ごすつもり」

愛理「そっか・・・・クリスマスは、恋人がいる人には最高だし、一人身には寂しさが身にしみる季節だよね」

順子「何言っているの・・・・愛理だって恋人できたじゃない。私だけ・・・クリスマスはクルシミマスだよ」

愛理「小百合さんのことは大丈夫?」

沙羅「駿も何もいわないから聞かないようにしている。私もかなり苦しいんだけど・・・・でももう駿とは別れられないし・・・初めて心から、死ぬほど愛せる人に出会ったから」

愛理「そっか・・・・・わかった」

順子「運命の出会いって感じよね。ますますうらやましい!!二人ともクリスマスの夜のアリバイ作り協力するんだからこんど、お昼くらいごちそうしなさいよ!!」

愛理、沙羅「ありがとうございます。ぜひ高級ランチをごちそうさせていただきます(笑)」


第二節 クリスマスイブ

冬は恋人たちにとって、楽しいことが盛りだくさんの季節だ。
クリスマスがあり、初詣があり、バレンタインデーがあり。
沙羅にとって、初めての恋人と過ごすクリスマスイブだ。
沙羅は、親には、愛理のところに泊まるとうそをついて、駿のためにつくる料理の材料を購入して、駿の部屋に向かった。

沙羅「オードブルでしょ、ローストチキンにつめるハーブも買ったし、あとは、好きなものも聞いたし、ケーキもマフラーも手作りだし・・・駿は喜んでくれるかな」

と独り言をいいながらウキウキと浮かれながら坂道をあがっていった、

ピンポーン

どきどきしながら駿の部屋のチャイムを鳴らすと・・・・・・・・

泣き顔で下着姿の小百合が出てきた。

沙羅は、頭が真っ白になってその場で、ケーキ、料理の材料、プレゼントを落としてしまい、呆然と立ち尽くした。

小百合「帰って!!今日は、駿は私と・・私と・・・・」

駿「沙羅・・・・ごめん。ちょっと取り込んでいて・・・・・」

沙羅「ど・・・・・どういうこと」

ガシャン!!!!

小百合が、駿の携帯電話を窓に投げつけた。

小百合は、ガラスの破片をもつと手首に当てて、こういった。

小百合「駿・・・・今すぐここで私を抱いて・・・・じゃなければ、沙羅さんをこのガラスの破片でさして、私も死ぬわ・・・・・・・・」

駿「ごめん・・・・沙羅・・・・今日は帰ってくれ・・・・小百合は病気なんだ・・・お願いだ」

というと、駿は呆然とした沙羅の前で、ドアをバタンとしめた・・・・・・

沙羅(どういうこと???わかんないよ駿・・・・・)

沙羅はすべてを投げ出して、走り出した。どこへゆくともなく。

街は、恋人同士であふれかえっていた。

本当なら・・・・・本当なら・・・・・今ごろ私も駿と・・・・・

涙が涙が後から後からあふれてきた・・・・・・


「Lonely Christmas」~オリジナルポエム~

すべての淋しさを照らした太陽が西にしずむ頃
私の心が彷徨いはじめる
氷つくようなアスファルトの上を
家へ急ぐ人たちが歩いている

帰りたい 帰れない 今の私には帰る場所が無い
貴方をさがしてさまよう街角

灯りのともる窓では
楽しいクリスマスソングが流れている。
街のはずれのもみの木に
やがて灯りがともるだろう

Lonely Lonely christmas
私は独り 人ごみの中で
Lonely Lonely christmas
貴方の姿を探し続ける


帰りたい 帰れない
貴方の姿を探し続ける
街のはずれのもみの木に
やがて灯りがともるだろう

Lonely Lonely christmas
私は独り 星空をみあげ
Lonely Lonely christmas
星空に貴方の姿を探し続ける



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。