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繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

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2015-08-26 17:35:29 | 日記
思考の浅い日本人? それは、自分にかえってくる。

水ジャーナリスト・アクアコミュニケーター・橋本淳司の公式ページに、「アクアスフィアの活動・活動ポリシー」というのがありまして、詳しくはそちらを見ていただければわかりますが、中を見ていく中で、実は人間の生活に思った以上の「水が使われている」事がわかります。以下に少し転記させていただきます。

パン1斤つくるには300グラムの小麦粉が必要で、小麦粉300グラムをつくるには630リットルの水が必要。630リットルとは、10リットルのバケツで63杯分、風呂桶だと3杯分。
つまり、パン1斤つくるのに必要な水は、3日分の風呂水と同じなのです。

同様に、たまねぎは、バケツ(10リットル入り)4杯分の水。トウモロコシはバケツ9杯分、パイナップルはバケツ75杯分の水。

牛肉(300グラム)にいたっては・・・バケツ618杯分にもなります。
6180リットル。災害などのときの給水車には3000リットルの水が入ります。ですから1パックの牛肉をつくるのに・・・給水車2台分の水が必要ということになります。

これと、同じような考え方で自動車社会もCO2という環境ファクターがあります。

電気自動車EVは「ゼロ・エミッション車」とうたわれています。確かに「走行中」には排ガスもCO2も出ません。
しかし、EVは電気を外から充電しますが、その電気を作るのにどれだけの、CO2を出しているのでしょうか?
また、EVを作る過程で、バッテリーを作る過程で、どれだけのCO2を出しているのでしょうか?
これらは、Well to WheelやLCA (Life Cycle Assessment)の考え方で、Webにも出ていますが、そこまで考えているユーザーは殆どいないと思うのです。
だいたいは、「走行時に排ガス出さないから環境にいいよね」レベルで、判断されているのではないでしょうか?

こうやって考えてくると、EVやHEV、PHEVは本当に「環境車」なのか? 走行あたりの使うガソリン/軽油等の量が少なければ環境車なのか?という疑問があがってきます。

しかし、普段はそんな事考えて毎日の生活はしませんし、できません。
一々パンを食べるときに水をどれだけ使うか、EVもですが携帯も同じで、バッテリーに充電するときどれだけのCO2を出しているか?考えません。
ただ、地球の水の事を議論するときとか、クルマを買うときとか、判断を下す時には考えるべきと思うのです。

しかし、きちんと計算しないとわからない。

一般の生活者にはわからない、しかし我々は「わかろうともしていない」のではないでしょうか?
「13年超えのクルマに加税」という、新しい税制が出てきても「環境にいいクルマに乗ろう、乗らない人は人に迷惑かけるのだから税金を支払え。仕方ないな。」あるいは、遠くから「反対~!!」と叫んでるだけにとなってしまっている。

「深く考えず、気にしない」「表面的な正論」だけで世の中よくなっていくのでしょうか?
我々はもっともっと、気にしていかなきゃいけないと思うのです。
大きく言うと「日本人は深く物事を考えなくなってきている」と私は感じています。
どうも、表面的なところで理解してしまう傾向があるのではないか?

みなさんも身の回りで感じませんか?

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