
先日のバスケ部の関東大会予選の石神井体育館でサッカー部有志の部の壁を越えた応援と昨日のインターハイ予選のサッカー部の躍進の報を聞いて、大昔の風景が蘇った。
その日の校内は昼前からは平日に関わらず閑散としてきた。授業も何かのんびりとしていて不思議な感覚だった。
55年前のちょうど今頃の新緑の時期。入学したての5月は連日体育祭の準備で校内が騒然としていたように感じた。そんな喧騒の日々のある日、突然午前中までいたの2年生、3年生の姿が学校から消えた。
昼休みに理由が分かった
関東大会出場を果たした石神井サッカー部が勝ち上がった決勝戦の応援の為だと。
対戦相手は後年高校サッカー部を描いて全国的人気アニメになった【赤き血のイレブン】のモデル校、高速FW長井良和を擁する埼玉県代表浦和市立浦和南高校だった。会場は北関東のどこかの都市だったか日帰りの範囲だったのだろう。入学したての一年生には意図して情報を事前に伝えなかったのか。
結果は0:4の完敗だったと聞いた覚えがある。
調べると1970年第13回関東高校サッカー大会栃木県開催
優勝 浦和南
準優勝 石神井
という記録を発見した。
現代の高校運動部活系アニメに置き換えると、バスケットボール部を描いたアニメ【スラムダンク】のモデルチームが実在して、東京都代表石神井高校と神奈川代表の湘北高校が関東大会決勝で対戦するという構図に相当する。それほどのインパクトがある一戦であった。
『キャプテン翼』より前の時代。それだけにアニメに誘発され、全国ネットで試合が放映され、高校サッカー人気が急上昇する時代背景もあった。高校生の試合で国立競技場が満杯になった。日本代表戦でもそうはならなかった時代。
体育祭の準備期だったことも大きく関係しているのかなと思う。全校生徒が体育祭成功の為に朝、昼、夕と準備する期間は否応なく学校愛が盛り上がる精神状態になる。準備の真っ盛りの時期に歴史的一戦が重なった。
自主的に応援に行く上級生たちの行動にまだ中学生気分の一年生は戸惑いと羨望の気持ちを持った記憶がある。
高校運動部系アニメの競技は変遷しているが本質はあまり変わっていないように、石神井高校に脈々と流れる校風、伝統も半世紀以上前と変わっていないのではと。
アニメのワンシーンのような大逆転を危うく大声援で逃れたバスケ部の試合を観戦して強く思った。
今年の体育祭は5月31日(土)雨天順延6月2日(月)に開催され、バスケットボール部男女、サッカー部のインターハイ予選の試合はまだまだ続く。
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