shakoの日常着物と照明シゴト備忘録

普段着物生活と照明スタッフでのつれづれブログ。
和装はもっと気楽に楽しめる!を提案中。 (旧:垢抜け屋文月)

見せ転の極意

2021-03-23 21:59:31 | 演劇
2021年(R3) 3月18日観劇 さんらん「共生」@第Q藝術(成城学園前)

私はお芝居のシーンの継ぎ目を格好良く見せる演出が好きです。
シーンの最後から次のシーンに移り変わる転換部分を暗転にせず、敢えて役者の動きを上手く見せる形で創る転換。

専門用語でなんて言うか知らないけど、なんとなく、見せる転換で
『見せ転』
と私は言っていますが、そこを素敵に魅せてくれるのは、演出の腕だと思います。

舞台の『絵』が思い描けない演出家にはできないし、照明との信頼関係がないと難しいかもしれません。

この日、久しぶりに『見せ転』が美しい舞台を見ました。

見せ転だけで無く、作品自体も大変美しい。社会問題を取り上げる真面目で必死な部分だけでなく、ホッコリ笑わせてくれるところもあり、
力の入れ加減と抜き加減のバランスが良くて、また振り付けが、いいのですよ、憲央さん。

こうゆう舞台に出会えると、松本永と一緒にやってて良かったな、としみじみ(笑)

昔馴染みの音響、樋口ちゃんや役者の若林さんにも会えて。
樋口亜弓さん、相変わらず丁寧。

若林正さんは、半纏と腹巻が似合い過ぎて、、(笑)とても嬉しいご縁です。
作演出 尾崎太郎さん、丁寧な客入れをされていました。
舞踏 小泉憲央さん、またお話ししたいです。

ネタバレしますが、髙橋みのりさん演じる象。
なんて愛らしい。

あの可愛さから、もっともっとビックリするくらい腹の底からの
「パオ〜ン! !」が発せられたなら・・

冒頭、長ゼリフを語り切る、凛とした美しい獣医役の竹中友紀子さんの必死さと熱が
この命懸けの「パオ〜ン」にも欲しかった気がしました。

こうなるだろうな、
と言う想像が全くつかない演出と、
演じ手の気持ちに寄り添う自然な振り付けと、
役者さんのパワーに拍手です。






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