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邦画を映画館で観ることはめったにないのですが、この作品はTVシリーズでとても気に入っていたので、観てきました。
「SP 野望篇」
監督: 波多野貴文
原案/脚本: 金城一紀
製作: 亀山千広/藤島ジュリーK
出演: 岡田准一/堤真一/真木よう子/香川照之/松尾諭/神尾佑
ストーリー: 警視庁警備部警護課第四係に配属されたSP井上は、普通の人間にはない高い危機回避能力の持ち主。彼を抜擢した尾形係長のもと、同僚の笹本、山本、石田とチームで要人警護に当たるが、井上は尾形の陰謀に気づく。
公式HP: http://sp-movie.com/index.html
TVシリーズはほんとに面白かったです。もともと岡田くんはアイドル臭くなくていい俳優だと思っていましたが、SPになるには背が・・・という点に目をつむれば、あとはアクションもストーリーもキャラクターたちもそれぞれとてもよかった。
映画化されると知り、当然、期待値がとても高くなったわけですが、ツイッター上で読む映画ジャーナリスト、批評家らしき人たちのコメントがあまりよくなかったので、少しずつ期待値を下げながら(苦笑)、観にいけるチャンスを待っていました。
批評家やジャーナリストというのは、とかくナナメに見がちだと思うので、その評価をうのみにすることはありませんし、それによって観る・観ないを決めることもありません。ただ、数多く映画を観ている人たちの意見にはそれなりの根拠があると思うので、参考にはします。
ということで、ようやく観ました。2時間ちょいぐらいの上映が終わると体がこわばるぐらいに力が入っていました。面白かった。ほんと。面白かったけど……。
率直に言うと、これを映画にする必要があったんだろうか、と思いました。もちろん、アクションはすごい。だから、大スクリーンで観たい、見せたい、というのは分かります。でも、やっぱり内容が伴ってほしい。次の「革命篇」の予告編まで最後についているので、TVシリーズの特番を映画館で観ただけな気がして仕方がないのです。
冒頭でテロリストを追跡する長いシーンがありますが、あれはよかった。でも、長いシーンはあれだけでよかったんじゃないかと思うのです。中盤から最後まで延々と続く要人警護のシーン、あれを半分以下にして、その分、もっと尾形の仲間たちのこと、香川照之のキャラクターのことを描いてほしかったです。印象がほとんど残ってないんですよね。
なんとなく、TV界の人たちが、大画面で「これでもか」と見せたい気持ちを抑えられない罠にはまった気がします。狙われているのが要人ではなく、じつは井上だというのは観客には分かってしまっていることで、それをいくら彼の身体能力のすごさを見せたいとはいえ、あそこまで長々とやられると、ほかに描くものがなかったんじゃないかと思ってしまいます。それに、「野望篇」と「革命編」と二部構成にしなくても、1本の映画で描けそうな気がするんですが。
そんなわけで、面白かったけども、TVでよかった。むしろ、TVシリーズにしてほしかった、というのが正直な感想です。とはいえ、「革命篇」もきっと観に行きますが。
最後に、僭越ながら採点: 65/100
ちなみに私の採点基準は、レディースデー(1,000)なら観ても損はなし、というのが60点、通常料金(1,800)で観ても損はなし、というのが75点です。でも、けっこういい加減です。
楓さんの感想、予想どおりでした
面白かったけれど、肝心のストーリーが・・・っていう。
今、思いだしてみても、やっぱり印象に残っているのは、
残念ながら岡田くんのアクションだけですもんね。
その分、革命篇ではしっかり中身を描いて、
尚且つ、ちゃんと完結してほしいなと思います。
なんでも映画にすればいいというものではないとつくづく思いました。
やっぱり、それぞれの媒体だからこそ光る題材というのがあると思いましたね。
「革命篇」に期待・・・しよっと。