楓荘日記

米女優サンドラ・ブロックの情報を中心に、洋画、日米ドラマ、本など、思いつくまま書いていきます。

1番じゃなくてもいい

2014-02-05 15:01:58 | 映画関連イベント

 アカデミー賞授賞式まで1か月を切りました。ノミネート発表からずいぶん長い気がします。サンディーが絡んだ前回もオリンピック・イヤーだったので、授賞式は3月でしたが、あの時はノミネート発表が2月頭だったので、そんなに長く感じなかった記憶があります。サンディーが前面に出ていたのでいろいろ慌ただしかったというのもありますが。今回はノミネート発表が1月半ば。BAFTAをのぞけば、主要な賞はすでに発表になっていて、なんとなく気が抜けた感じもします。

 この記事では、アカデミー賞関係で、サンディー、『ゼロ・グラビティ』にちょっとでもかかわる興味深い情報があれば、投稿していきたいと思います。

ノミネート一覧はこちら:

http://www.oscars.org/awards/academyawards/86/nominees.html

WOWOW公式:

http://www.wowow.co.jp/extra/academy/nomination/

 作品賞投票システム

他の記事でも何度か触れている"preferential voting system" - 優先投票システムという訳が正しいかどうか分かりませんが、最終投票では作品賞にだけ、このシステムが適用されるようです。ノミネートの段階では監督賞や俳優部門にも適用されるらしいですが、そこはどうもはっきりしません。

とにかく、最終投票による作品賞の決定について、メジャーな情報サイトThe Wrap がビデオで分かりやすく説明しています。

投票権があるのは6000人ぐらいですが、このビデオでは、100枚のチップで説明しています。投票は用紙とオンラインの両方で行われ、作品賞に関しては、1~9まで順位をつけなければなりません。これは、絶対9番までつける必要はなく、3位まで、とか、1位だけ、とか、それでも有効になります。

作品賞を獲るには、全体の51%以上の支持がなければなりません。どういうふうに決まるかというと・・・

1)全部の投票の1位作品の数を数える。→ ここで51%以上の投票を得た作品があれば、そこで決定。

↓ 51%を超える作品がない場合…

2)1位得票が最少の作品は落選とし、その中の2位の作品に票を分ける。 

↓ まだ51%を超える作品がない場合…

3)得票最少の作品が落選となり、その中の2位の作品に票を分ける。(2位の作品が落選していたら、3位の作品へ・・・)

4)これを51%以上の得票がある作品が出るまで繰り返す。

5)そして、ビデオにあるように、最終的にA、B、Cという3作品が同じくらいの得票数になった場合、その中で最少得票のCが落選。

そのCの得票内で、AとBのどちらがより高い順位を多く獲得しているか、ということで最終的な受賞者が決まります。

最後に説明しているように、1位得票数が1番多くなくても、より高い順位で投票されている数が多いほうが勝ち、ということになります。1位得票が3番手、4番手ぐらいでも、1位得票が少ない作品に投票した人たちからの2位投票をたくさん得られれば、最終的に最多得票となる可能性もあるわけですね。これはPGAでも採用されている方式で、PGAは異例のタイとなりましたが、オスカーではタイにはならないそうなので(その理由づけが何だったか、リンクが見つからず…。3位得票数、とか、そういうのを決まるまで確認するんだった気がします)、必ず1作品が残ることになります。

こうなると、評価が大きく分かれる作品は不利でしょうね。そういう意味では、3作品の競合といわれていますが、こう考えると、「アメリカン・ハッスル」は不利な気がします。熱烈に1位に推す数と、ランクが下のほうの数に分かれ、真ん中から上の中間層が少ない気が。「ゼロ・グラビティ」は逆に強いかもしれませんね。1位得票はほかの2作品より少なくても、2位~4位の得票が多そうです。「それでも夜は明ける」は確実に3位までのランクに入っていそう。

それにしても、面倒な方式ですよね。総意に近づけるという意図らしいですが、間違ってはいけないわけで、数えるほうも大変です。毎年同じ会計事務所が担当していますが、漏えい防止のために、実際に集計する人の数もごくわずかなはず。何度も検算しないといけないでしょうし。ほんとにご苦労様ですよね。

オスカー前の最後の大きな賞、BAFTAでどうなるのか。オスカーの最終投票が始まって2日後のBAFTA。とにかくキュアロンに監督賞は死守してほしいです。

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿