楓荘日記

米女優サンドラ・ブロックの情報を中心に、洋画、日米ドラマ、本など、思いつくまま書いていきます。

何事も始まってみないと分からない

2010-01-20 17:27:16 | サンドラ・ブロック

 最初に、ゴールデングロープ賞ドラマ部門主演女優賞を獲得したあと、サンドラ・ブロックがバックステージで受けているインタビューを。 

<!-- 2010 Golden Globe Awards backstage -->

 

 受賞者リストはこちら: http://www.goldenglobes.org/nominations/index.html

 もうすでに数日がたち、あちこちでリストが出ているので、怠け者の私は書きだすのはサボります。ハリウッドの映画賞発表のときはいつも思いますが、日本で公開されていない作品が大部分なので、予想するにしても、結果について考えるにしても、アメリカでの予想記事を読んだり、批評を参考にしたりするしかありません。

 今回の結果について、あちこちで言われているのが、大衆受けする作品が優先された、ということ。つまり、大ヒット作、あるいは、大ヒット作品に出演した俳優の受賞が目立つということらしいです。

 確かに、作品賞の2作品、俳優賞6名のうち、主演男優賞/ドラマのジェフ・ブリッジス(“Crazy Heart”)と、助演女優賞のモニーク(「プレシャス」)以外は、大ヒット作。サンディーの場合も、賞レースに本格的に名前があがるようになってから、必ず言われていたのが、「人気があるから」「映画が大ヒットしてるから」、さらには、「20年ぐらい頑張ってきたんだし」という、なんだか生涯功労賞的なこともよく書かれています。それでも、最近の流れから彼女の受賞はかなりの確率で予測されていましたが、「ハングオーバー」の作品賞には驚いた人が多かったようです。

 でも、「ハングオーバー」の場合、とくに大スターもおらず、視覚効果盛りだくさんの映画でもなかったのに、あれだけの大ヒットとなったのは、内容が伴ったからでしょうし、コメディ部門という映画の性質を考えれば、観客がいちばん楽しんだ映画に与えるのも理にかなっていると思います。日本では劇場公開もされずに、まもなくDVD発売ですが。

 二日酔いの面々

 そして、(私にとっては)メインの主演女優賞部門。コメディ/ミュージカル部門には、メリル・ストリープが2作品でノミネート(「ジュリー&ジュリア」と「恋するベーカリー」)され、「ジュリー&ジュリア」で受賞しました。作品ごとの評価なので、2作品で同一人物がノミネートされるのはかまわないのですが、その場合、枠を1人増やしてもいいのに、と思います。昨年はこの部門が不作だったらしいですから、そうするほどのこともなかったのかもしれませんが。

 女王メリル 「控えよ!」

 サンディーは「あなたは私の婿になる」でノミネートされただけで私は満足。どちらが好きかは別として、「ジュリー&ジュリア」のメリルの演技には、やはり遥かに及ばなかったと思います。まったく違う作品を比べるのも無理がありますが、なんというか、次元が違う気がしました。

 そのサンディーが見事に初受賞を果たしたドラマ部門は、賞レースの前半には、「プレシャス」のガボレイ・シディビーがトップを突っ走り、その後、各批評家賞では、「17歳の肖像」のキャリー・マリガンが本命になっていたようですが、「しあわせの隠れ場所」(はぁ~、この邦題…)が公開後一気に1億ドルを超えたあたりから、サンディーの順位がどんどん上がってきた感じでした。

 ある記事では、放送映画批評家協会賞とGG賞が「大衆受け」に走ったことで、ノミネート投票の締切がまだのアカデミー賞の投票者たちが、考え直して、小品に目を向けるかも、というのもありました。もちろん、この2つの賞と、23日に発表になる映画俳優組合賞の結果で、アカデミー賞のノミネートはほぼ予測できる、という記事のほうが多く、サンディーのノミネートは確実と言われています。

 ノミネートだけでいいのです。メリル様を差しおいて受賞は逆にしてほしくない。すでにネット上では出始めているバッシングはまあ、言わせておけばいいのですが、メリル・ストリープも毎年のようにノミネートされているとはいえ、受賞からは20年以上遠ざかっていることを考えれば、今回はスッキリ受賞してほしいです。

 そして、私がなんとなく気の毒に思っているのが、このかわいらしいキャリー・マリガン。「17歳の肖像」が昨年のサンダンスで上映されて以来、注目を集めていたものの、公開規模があまりにも小さかったことと、まだまだ若く(確か20代前半)、イギリス人ということもあり、ハリウッドでの露出が極端に少ない……などの演技とは関係ない理由で、本命から脱落してしまいました。放送映画~のときも、GGのときも、なんだかいかにも自信がなさそうで、気の毒だなあと。同じく本命から落ちつつあっても、元気いっぱいのガボレイちゃんとは大違い。でも、まだ若いから、これからたくさんチャンスがあると思います。

 母性本能を刺激するキャリー嬢。

 最後に、サンディーの初受賞を祝して、いろいろ写真を。

 ジェシー・ジェームズ、レッドカーペットのデビュー!

 

受賞スピーチ。持っているのは、受賞者名が書かれたカードで、本人のカンペではありません。

 記者会見場で。ドレスのシースルーをようやく気にしたらしい……。

  

ワーナー主催のアフターパーティーと、授賞式のバックステージで。

 

 


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6 コメント

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Unknown (アクア)
2010-01-20 19:48:10
賞レースでは必ず受賞前後でいろいろバッシングがあって、ノミネートされただけでもまた受賞してもイロイロ云われますが、ほんとに勝手に云ってれば!って感じです。
そんな風にバッシングすること自体、役者さんたちに失礼だと思います

オスカーに関しては私も楓さんと同じ意見です。
メリルには『ジュリー&ジュリア』で3度目のオスカーを今年こそしっかり獲ってもらい、あとは後輩の女優さんたちにチャンスを与えて欲しいなと。

個人的なことですが、GG賞でのサンドラのドレス結構気に入ってます
カラー的にもいかにもボッテガっぽいパープルで強調しているのがサンドラに合ってるなぁと(笑)
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アクアさんへ ()
2010-01-20 21:26:39
そうですよね、選ばれた俳優さんには何の罪もないわけですから。

サンドラのドレス、プラスチック製だそうですね。
最初は色がちょっと私の好きなパープルとは違うなと思ったのですが、照明によっても違うし、今ではけっこう気に入っています。
シルバーのドレスかどっちか迷ったらしいですけど。
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真似できない (トキノ・SHI・パルク)
2010-01-21 09:34:29
おはようございます。
楓さんの、文章能力には脱帽です。
上手くまとめてあって、いつも羨ましく思っています。

さて、バッシングは仕方ないとボクも思います。
逆に、バッシングがない方が、注目されてないのかな!?って不安になるかも。
ボクが書いていた辛口レビューもバッシングと同じような物でしょうしね(笑)

個人的に、GG賞はたいてい大衆受けする作品などが受賞している様に思います。
でも、大衆受けする作品が興収を叩きだしていることは間違いないわけで。
それらに出演した俳優さんたちが受賞するのは、当然と言えば当然かとも思いますね。
"The Hangover"は、その良い例かも知れません。

こうなると、今回のアカデミーは小作で大Hitしていなくても、評価の良い作品や俳優さん達を選ぶのではないかと予想しています。
勢いからして、『アバター』は受賞しそうですが~、その他の部門で。
主演女優賞は、キャリー嬢かガボレイちゃんあたりではないかと。

そろそろメリルに、とも思いますけど…
アカデミーでは、コメディー作品は弱い傾向にあると思うのです。

長々すみませんでした~~~
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トキノさんへ ()
2010-01-21 12:13:54
ブログ大先輩からのお褒めの言葉、恐縮です。
もっと簡潔に書きたいんですが。

今のサンディーに対するバッシングは、ノミネートまでは許すけど、受賞は許せない、みたいな感じですね。
でも、そもそも、主演女優賞対象作品で、メリルとサンディー以外の「プレシャス」「17歳の肖像」といった作品をちゃんと観て言っているとは思えず。

とにかく、週末のSAGが楽しみですね。
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右に同じく。 (104)
2010-01-21 21:31:05
と。初めまして(笑)

読ませて頂いていたんですがなかなかコメントせずすいませんでした!

サンディの受賞に関しては言わずもがな嬉しいことこの上ない!
ファンとしてこんな日が来るとは思ってもみなかったので。
確か「あなたが寝てる間に・・・」でノミネートされた時にオスカーについても聞かれて、「80歳になってやっとノミネートされるだけで十分」って言っていたのにそれが今や夢物語ではないですもんね。

しかしながら。
私もサンディのオスカーノミネートは疑問です。受賞なんてもってのほか(笑)
なんだろうなー。
もちろんまだ作品は見ていないので感覚だけですが、受賞に値する程の演技だとは思えません。(ファンなのに冷静)

私もキャリー・マリガンが気になって仕方ありませんでした。サンディが呼ばれた時の悲しそうな悔しそうな表情。
前哨戦と言われる各種賞ではメリルとほぼ引き分けでしたもんね。それがTBSのヒットにより風向きが。。。

もちろんキャリー及びガボーレイの作品もすべては見ていないけれど、トレーラーを見るだけでも輝きを放っている若手二人ですしね。

まぁだらだら書いてしまいましたが、最近はカテゴリー的に無名に近い女優が捕ることはないので、やはりメリルでしょうね。
サンディはもっと良い作品に出会って欲しいと思います!
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104さんへ ()
2010-01-22 12:27:46
コメントありがとうございます!
これからもボチボチ書いていきますので、よろしくお願いします。

作品自体への評価が中の上、という程度のなかで、サンディーに対する評価の高さはうれしいことですが、やはり、これだけヒットしなければ、実質10人枠のGGは入ったとしても、5人枠のオスカーには……というところだったと思いますよね。

これが、格のある批評家賞(ナショナル・ボードとか、全米批評家協会とか、NY、LAなど)のどれか1つでも、受賞していれば違うのですが、やはり、どうも今回のは一種の「ブーム」のような気がしてなりません。

黒人の地位向上に貢献した作品・人に贈られるイメージ賞にまでノミネートされているのは、驚きです。

とはいえ、みんなに愛されているサンディーということで、オスカーにノミネートされたら、それはそれで大変うれしいことで、本人もきっと、どういうことで自分が賞をもらっているのかはちゃんと分かっていると思います。

私の感覚からでは、"Infamous"の演技のほうが上のような気がします。
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