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千月板ブログ

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ムパタ・サファリ・クラブを訪れて その13 千月板 May 22nd~27th, 2009

2009-12-18 10:37:15 | 映画

バベットの晩餐会

 この映画「バベットの晩餐会」をご覧になった方は、どうしてこの映画とムパタ・サファリ・クラブと関係あるんだろう?と思われると思いますが、実は直接は関係ありません。この「バベットの晩餐会」と「アウト・オブ・アフリカ」の両方とも、前回取り上げた小説家のアイザック・ディネーセン(イサク・ディーネセン)の作品というだけです。
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 小生は「バベットの晩餐会」を以前に見ており、今回「愛と哀しみの果て」を見たのですが、不勉強なせいか?同じ原作者によるものとは気づきませんでした。気づくきっかけとなったのは伊集院静さんの小説「アフリカの絵本上・下」を読み返すために、同じ内容の文庫本版の「アフリカの王 上・下」を読んでいて、小説の本文の中に出て来る「アイザック・ディネーセン」と言う人名に引っかかったからです。確かどこかで目にした様な?・・・

 と言う訳で調べてみると、なんとこの「バベットの晩餐会」を書いたのも「アイザック・ディネーセン」であることが判明し、結局「アウト・オブ・アフリカ」の作者とも同一人物である、という驚愕の事実(小生にとっては)があきらかになりました。今回「アフリカの王 上・下」を読み返さなかったら、いい加減な小生は永久に気がつくことがなかったものと思われます。
 そういう意味でも、この気づきのきっかけとなった小黒一三さんと、伊集院静さんに感謝しております。また「バベットの晩餐会」についても、ネタバレになっては面白くないので内容については触れませんが、「アウト・オブ・アフリカ」とはまた違った大変素晴らしい映画で、小生のお気に入りです。
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 「バベットの晩餐会」のファンの方は、「愛と哀しみの果て」もご覧になっている方が多いと思いますが、もしまだケニアに出かけていらっしゃらない様でしたら、ぜひともムパタ・サファリ・クラブを訪れてみて下さい。マサイマラには「愛と哀しみの果て」で目にした光景が拡がっています。


ムパタ・サファリ・クラブを訪れて その12 千月板 May 22nd~27th, 2009

2009-12-18 10:34:39 | 映画

カレン・ブリクセンとアイザック・ディネーセン

 アイザック・ディネーセンは正確にはイサク・ディーネセンと発音するらしいのですが、日本では間違ったアイザック・ディネーセンが定着してしまっておりますので、間違った方の表記とさせて頂きます。
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 前回の「アフリカの絵本」の中でも、カレン・ブリクセンとアイザック・ディネーセンの二人が登場します。女性名(カレン)と男性名(アイザック)なので、まったくの別人の印象を受けますが、実は二人は同一人物なのです。カレン・ブリクセンが本名で、アイザック・ディネーセンがペンネームです。ちなみにカレンの旧姓のディネーセン家はデンマークの裕福な貴族で、結婚前の名前はカレン・ディネーセンとなる訳です。

 アイザック・ディネーセンの小説「アウト・オブ・アフリカ」がシドニー・ポラック監督により映画化され、その映画の邦題が「愛と哀しみの果て」という、どこかで聞いた様な題に変えられたため、メロドラマ化してしまったとか、あんなきれいな風景はアフリカには存在しないとか、いろいろ揶揄されましたが、個人的にはやはりアカデミー賞ものの優れた映画だと思います。
 映画の中のあのきれいなサバンナの景色も、マサイマラに行けば同じ様な光景かそれ以上のものを充分堪能することが出来ますが、小生が一番気に入ったシーンは、映画の最後にナイロビの男性専用クラブ・ムサイガでカレン(メリル・ストリープ)がウィスキーのストレートアップをショットグラスで一気に飲み干すところです。クラブに居合わせてカレンに乾杯した大勢の英国紳士が茫然と立ちつくす中、カレンは飲み干したショットグラスをカウンターに置き、そのままチェイサーも口にせずにクラブを立ち去ります。・・・
この瞬間のバロネス・ブリクセンの気高さと美しさをメリル・ストリープが実にうまく演じており、ごくっと唾を飲み込んだあとタメ息が出てしまいましたが、実は小生もストレートアップが大好物です。
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 今回はカレン・ブリクセン邸を訪問することが出来ませんでしたので、次回ケニアを訪れる際には最優先で訪れたいと思います。バロン&バロネス・ブリクセンの住居が保存されているだけでなく、カレンがケニアを離れる際に手放してしまったロイヤルコペンハーゲンの器や家具類も、可能な限り買い戻されてセッティングされているとのことなので興味が尽きません。